見出し画像

Vtuberになるためのお買い物例 ~基本編~

 初めての方ははじめまして!
 そうじゃない方はこんにちは!
 ライトノベル作家で、バーチャル美少女ボイチェンおじさんYouTuberの霧崎雀です!

 私は2021年1月末よりVtuber活動を始めたのですが、これからVtuberを始めようかと考えている方のため、活動開始までのお買い物や準備に関してまとめ、記録に残しておこうと思います。

 この記事はお買い物に関しての動画を作るために、まず台本書こうかなみたいな感じで作成したものであり、後ほどほぼ同一内容で動画化する予定です。そちらもよろしくお願いします!

 なお私はバ美肉ボイチェンおじさんですが、ボイチェンを使わない方や、Vtuberやりたいけど美少女化するわけじゃないという方にも役立つ内容かと思います。
 よろしければ参考にしてくださいませ!

◆つまり何が要るのか

 最初にまとめておきますと、必須なのは

・アバター+動作用ソフト
・webカメラ
・音響機材(マイク/ヘッドホン/オーディオインターフェース)

 と言ったところでしょうか。
 また、必要な方は

・ボイスチェンジャー
・その他の配信用素材
・配信内容に応じた必要機材

 なども買うといいでしょう。

 バ美肉おじさんは、自力で女声を出せる方とか「別にアバターは美少女でも男の地声でいいじゃん」という方(今となっては結構多いので浮くことはないと思います)はボイチェン不要ですが、私はソフトウェアボイチェンを買いました。
 配信用素材はフリーでも結構な質のものが揃えられると思いますが、BGMやジングル、配信OPやEDのアニメ、そして配信中の背景などなど、リッチな内容の配信にする助けになるでしょう。
 配信内容に応じた必要機材、というのはまあ、たとえば楽器を使う方ならその準備が必要でしょうし、私はゲーム配信のためキャプチャーボード(ゲーム画面をパソコンに取り込む機材)を買ったりしました。ここは完全に人によりけりなので個々の事情に合わせてご用意ください。

 この記事をご覧になってくださっている皆様は、何を置いてもまずボイチェンの話が聞きたい!! という方も多いと思いますが、ボイチェンに関しては別記事にまとめます。
 本記事ではひとまず、絶対に必要なものに関してのお話をします。

 なお私は、コスパを重視しつつそこそこ良いランクのものを買うという方針でお買い物をしましたので、そのつもりで読んでいただきたいです。
 どういう物を買うのが良いか、ほぼ知識ゼロの状態から自分で調べましたので、専門家の方からすれば素人臭いお話や不正確な記述があるかも知れませんが、その点はどうかご了承ください。

 ※記事中でご紹介するクリエイターの皆様にはご許可を頂いております。

○アバター:立ち絵

 Vtuberを始めるために当然必要なのが『アバター』。
 配信画面でうにうに蠢く、電子空間の肉体です。
 別に一枚絵を表示しっぱなしでもVtuberは名乗れると思うのですが、今回は動かすものと考えて述べます。

 アバター作成のために必要なのは、まずパーツ分けされた立ち絵です。
 今はVtuberカンブリア爆発時代。需要があれば供給ありというわけでして ココナラですとかSKIMAといったサイトでVtuber用の立ち絵やモデリングを引き受けて下さっている方が結構たくさんいます。

 私もバ美肉に際しましてはこちらのサイトでお仕事を依頼する先を探しました。

 立ち絵はお安いもので2万円や3万円(既にデザイン画がある場合や、バストアップのみでいい場合はお安くなります)。高いものでは概ね10万円くらいでしょうか。求めている絵柄やクオリティ、そして予算と相談して自分にマッチする方をしっかり探しましょう。

 もちろん、こういった場所にオファーを出していないトッププロのイラストレーターの方に直接個人的に連絡してお願いするということもできるのですが、その場合はさらにお高くなることを覚悟してください。

 また、アバター用の立ち絵は通常のイラストとは違う『パーツ分け』や、『それが可能なデザイン』というやや特殊な技術が必要になりますので、その辺りが分かっていない(そもそもVtuber作成を志向していない)方にお願いする際はご注意を。

 私はSKIMAにて活動しておりますWHOZ様にお願いしました。

 単純にクオリティだけじゃなくて色々とこっちにも相談してくださいまして、きめ細やかな対応の上で本当にいいアバターを作ってくださいました。

 この時はキャラクターデザインから(念のためもう一回言っておきますが、デザイン画が無い場合は普通デザイン料が発生します!!)、全身イラストパーツ分けまで行って、ついでに配信用の背景もお願いして全部で5万円ほどでした。
 ただし料金は依頼を受ける絵師さんが状況に応じていくらでも変えられるものですので、もし私の時より料金がお高くなっておりましても、文句は私やWHOZ様ではなく資本主義と市場経済に対して言ってどうぞ。
 実際、お値段以上のお仕事をしていただいたと思ってます。

 ところで「イラストレーターの方に依頼するなんてどうお話すればいいの!?」という方もいらっしゃろうと思います。
 ですので、そういった『How to 発注編』の記事も書いてます。そちらもよろしくです!

○アバター:モデリング

 イラストがあってもそれが動かなければ意味ありません。live2Dとかに対応したモデリングを誰かにして貰わなければなりません。

 これも同じくココナラやSKIMAで依頼できますが、お値段もクオリティも本当にピンキリです。さらにモデリングは同じ方でも『お手軽コース』と『エグゼクティブコース』を用意されていて、動く範囲とお値段が変わったりします。
 こちらは5万円とかから10万円超くらいでしょうか。
 ただし、『手を振る』とかの特殊なキーバインドアクションのモデリングをお願いすると大抵追加料金がかかります!!

 私はモデリングの方はココナラで活動されている、ののん。様にお願いしました。キーバインド動作も含めて約10万円ほどでした。

 お値段ぶんのプロのお仕事をして頂いたと思っております。売れっ子ゆえ、予定が埋まりがちなようですので、お仕事の依頼はお早めに。
(最近ココナラからプロ認定を頂いたそうです。おめでとうございます!)

○アバター:動作用ソフト

 ここはあんまり言うこと無いですね。
 アバターを動かすためのソフトです。私はfacerigを使っています。

 本体に加えfacerig live2D Module、いつか収益化したときのためにPro Upgrade(facerigで一定以上稼ぐ人はこれを買わないとダメ)を購入。
 しめて8500円なり。Pro Upgradeを後回しにするなら2000円くらいです。

 ちなみに現在、後継ソフトであるAnimazeも始動している模様。こっちは正直よく分かってません。

○webカメラ

 パソコンの前に居る自分自身の動作をアバターに反映するためのカメラも必要です。
 ソフトによってはスマホカメラで行けるようですが、私はwebカメラを使いました。
 正直、あくまでアバターを動かすためであればぶっちゃけ何でも良いです。私もこればっかりは安さで選びました。

○マイク

 別にUSBとか3.5mm端子で繋げるPCマイクだって配信はできますが! やっぱりちゃんとしたマイクを買うとつよつよです。

 前提として、プロフェッショナルなマイクはざっくりと、ダイナミックマイクコンデンサーマイクに分けることができます。いずれもパソコンに繋ぐにはオーディオインターフェースが必要なのでご注意ください。
 ダイナミックマイクやや感度が低く(余計な音を拾わないという利点でもある)電源供給が不要でありコンデンサーマイクに比べて少々手荒に扱っても簡単には壊れないというのが特徴だそうで、舞台上で使われるボーカルのマイクなんかとしても 優れているのだそうです。
 対してコンデンサーマイクひたすら感度が高くてとにかく繊細。衝撃や湿気に弱く、電源を落とさないままで抜き差ししたりするだけでもぶっ壊れてしまいかねず、極めてクリアに音を拾いますがそれだけに雑音を拾いやすい……とプロ仕様極まるピーキーなものとなっているそうです。ちゃんと防音できる環境じゃないと厳しいかも。

 私は悲しきリビング配信です故に防音室の用意だって無いし、いきなりコンデンサーマイクを扱える自信が無かったのでダイナミックマイクを探すことにしました。
 その結果辿り着いたのがSHUREのBETA 58 Aです。(メーカー側で型番の変更があり、BETA 58 A-Xと表記されることもあるけれど同じ製品だそうです)

 マイクも沼は深く、高いものだと10万円を軽く超えます。が、安いのだと5000円とか6000円くらいでも結構良さそうなものはあります。
 BETA 58 Aはちょっと背伸びして良いのを買っちゃった感じです。

 こいつの売りは高音に強く、声を細やかに拾ってくれることらしいです。また、超単一指向性であり、側面から余計な音が入りにくいという特徴もあります。
 ボイチェン使って女の子の声になるのだから入力も高音強い方がええやろー、という安直な考えで選びました。
 他のマイクと聞き比べはしていないのでなんとも言えませんが、最初使ってたヘッドセットのマイクと比べたら確かに良くなっている印象。
 世界的に売れている定番機だそうで、そういう意味では安心して買えるのではないでしょうか。

 余談ですが『超単一指向性』の『ダイナミックマイク』でも本当に完全に雑音をシャットはしてくれません。リビングで配信中、部屋の中でパパ上がいびきをかいて寝てたらさすがに音を拾いました。

 マイクケーブルは300円くらいの安いのです。
(何故かamazonだと高い……)
 ちゃんとしたメーカーのやつなら何でも良いでしょう。

 それと机に固定できるタイプのマイクアームは絶対にあった方がいいです。感度の高いマイクは口とどの程度の距離を離してどの程度の角度で当てるかということで拾う音の性質と大きさが全く変わってしまいますので、同じ場所にマイクを固定し続けるためにマイクアームは絶対に必須だと思います。

 私はこれを使ってます。特にこだわりは無くお手頃なのをチョイス。

 コンデンサーマイク用という名前ですがダイナミックマイクも大丈夫。

 ただ私、これを一度はパソコンデスクに直でくっつけてみたんですけれども、そうしたらキーボードでタイピングをするだけでもその振動がマイクに伝わってガンガン揺れて響いてしまったんです。
 なのでパソコンデスク以外のものにくっつけた方がいいです。私は結局こういう棚を買ってチェアの脇に置き、色々収納しつつマイクスタンド台に使ってます。

○ヘッドホン

 ヘッドホンはモニター用ヘッドホンをお勧めします。

 一般的なリスニング用ヘッドホンやゲーミングヘッドセットは、やっぱり音を楽しむために盛っちゃうらしいんですよね。
 しかし音声を編集するのであれば、正確な音を聞いて調整しなければなりません。そのためのヘッドホンこそ、『モニター』の名を冠する連中です。何も足さず、何も引かないヘッドホンと言われたりするとかなんとか。

 モニターヘッドホンも用途によって性質が変わるそうですが、私的に必須だったのは側圧が弱めで長時間付けてても負担が少ないこと。
 私、実はちょっと顎周りが弱くて、この辺りの筋肉が凝ると歯茎が腫れてすっごい痛むんです。ところが大抵のヘッドホン/ヘッドセットは側圧で的確に顎関節にダメージを与えてくるので、かなり慎重に選びました。
 モニターヘッドホンとしての要件を満たしつつ、できれば音楽を聴いたりゲームをやったりするにも十分な性能だったりすると嬉しい。
 そんな都合のいいものあるもんかい、と我ながら思いましたが探してみたら、めっちゃ良さそうなものをすぐ見つけました。

 こちら、audio-technicaのATH-M60xです。

 耳にすっぽりとはめて引っ掛けるオンイヤー型のヘッドホンなのですけれども、そのために側圧が弱めで軽量というのが嬉しいです。長時間の着用でも負担が小さいです。

 私は大して耳が肥えてないので音質の良し悪しとかあんまり自分の感想を深く言うことはできないんですけれども、レビューを見漁る限りでは、低音から高音までクッキリ滑らかに鳴るとのこと。実際モニター用ヘッドホンとしての役目を果たしつつゲームプレイとか音楽聴いたりするにも良い音を鳴らしてくれてる印象です。
 DbDやった感想としては、足音とかあえぎ声の場所がめっちゃよく分かりましたので、FPSプレイヤーの方にも満足いく逸品なのではないかと思います。迫力のある音が聞きたい人には物足りないかもしれないですけどね。
 あと部分的に壊れたりしたらパーツごとの交換も可能だそうです。プロ向けのヘッドホンだと結構そういう奴が多いみたいです。

 それとボイチェンを使うのであれば、ここで買うのは密閉型ヘッドホンがいいんじゃないかとは思います。口から出てくる自分の地声をかなりシャットアウトでき、ボイチェン通した声に集中できますから。

○オーディオインターフェース

 実はこれは無くても良いと言えばいいものです。
 PCマイクとイヤホン(もしくはヘッドセット)で配信するのであれば、これが無くてもなんとかやれます。
 が。
 音声の入出力にオーディオインターフェースを噛ませると、喋る方も聞く方も音質アップ・普通のマイクが使用可能・入出力遅延が激減など多くの恩恵が受けられます。

 特にソフトウェアボイチェンを通した自分の声をリアルタイムに聞きながら喋りたいなら絶対に必要です。
 人間は自分が喋っている声を耳で聞いて音程を調整するという機能が脳に備わっています。ただしこれは喋ってから聞くまで一定以上遅れてしまうと駄目で 、脳の機能がバグを起こして逆に喋ることが出来なくなってしまいます。実際やってみると分かりますが自分の声がちょっと遅れて喋りに被さってくるのはすごく辛いです。
 なので、高速・高音質なASIO規格で音声データをやりとりできるオーディオインターフェースは必須です。
(※1万円未満とかの安いオーディオインターフェースはASIO非対応の場合もあります)
(※※音声変換に時間が掛かるボイチェンだと当然ASIOでも無理です)
(※※※ちゃんとASIO入出力を低遅延の設定にしないとダメです)

 これも高いものだと10万円とか普通に超えていくんですが、最初は1万円台~のエントリークラスで充分な性能だと思います。
 私が使ってるのはSteinbergのUR22Cです。

 圧倒的にコスパが良く、エントリーランクながら32bitにも対応した安定感ある高音質なのは凄い……らしい。
 また入力する音声にUR22C側でエフェクトを掛けることも可能です……私の場合、ボイチェン通す前に変にいじるとダメな気がして使ってませんが。
 ちなみにUSB3.0対応なのも売りなんですが、何故か私の場合3.0モードで接続すると安定せず、2.0で使っています。なお通信速度や音質は特に変わらない模様。なんでや。

 この記事を書いている2021年4月現在、コロナ巣ごもり需要でみんな音楽に目覚めているのか、リモート会議の音声を少しでも良くしたいとでも思っているのか、オーディオインターフェイスが売れに売れている様子です。
 そんな中でUR22Cは売れまくっている様子でなかなか手に入りません。去年のうちはまだ普通に買えたのに……
 それだけUR22Cが多くの人に選ばれているという証左ではあるのですが、買えなきゃ仕方が無い!
 と言うわけでもう一点、お薦めのオーディオインターフェースをご紹介しておきます。

 こちら、YAMAHAのAG03です。

 2015年、配信者をターゲットに発売されたこのミキサー/オーディオIFは、未だに定番機として人気です。もともと14000円くらいだったのに去年は一時20000円近くまで高騰してました。
 実は私、ちょっとややこしい経緯でUR22CとAG03の二台持ちになってしまっているのですが、AG03も素人の耳ではそこまで違いが分からん程度に高音質で、速度(遅延)も申し分ないものでした。
 またAG03は通常のマイクやヘッドホンだけではなく、 3.5mm ピンのミニフォーン端子マイク(つまりPCマイクやヘッドセット)を ASIO入出力でパソコンに繋ぐことができます。普通のオーディオインターフェースはプロ向けの機材なんで、PCマイクなんて素人の遊び道具なんざお断りしやがるのですが、AG03は接続可能です。またイヤホンを繋ぐ場合も専用端子があり変換プラグ不要です。そして、そういう安い機材だろうがAG03を通せばなかなかの音質になってくれるのです。まあさすがにイヤホンとヘッドホンを比較すると、かなり音を聞いた感じが変わりますが……
 何気に嬉しいのは国内でメジャーな機種なので、設定ガイドや障害発生時の対処法が日本語で見つけやすいということ。
 開発時期の問題もあり、UR22Cより見劣りするところもあるかも知れませんが、エントリー機としては充分すぎるのではないでしょうか。

 なお、こいつは私も買ってないのですが、ボイチェンおじさん界隈でレジェンド化している逸品もご紹介しておきます。

 有名Vのあの人もこの人も使っているやつで、いい声が出るという噂。しかしさすがにこのお値段は簡単には……
 声ができてないのに機材を良くしても、酷い声が酷いままクリアになるだけというのは一番言われてますので、まずはエントリーランクのものを買うのが無難かと思われます。

◆シメ

 いかがでしたか?(量産型クソブログ的なシメ)
 ひとまず今回はVtuberやるために最低限必要な物に絞ってお買い物の軌跡をまとめました。
 ただ必要最低限と申しましても、買い物のランクを変えればもっとお金を使うことも徹底して出費を抑えることも可能です。その辺りは個々人のおサイフと求める物について相談という感じで考えてください。
 その上でそこそこお金を使う覚悟があるのでしたら私と同じの買ってみてもいいんじゃないでしょうか。ひとまず私は自分が使ってるものは自信を持ってお薦めできます!

 今後は『ボイチェン編』『配信素材とその他の機材編』、あと他のクリエイターの方に素材作成をお願いするときはどんなやりとりをすればいいの!? みたいなお話をまとめた『How to 発注編』みたいな記事を書こうと思います。


 霧崎雀は小説家になろうで小説を投稿したり、YoutubeでVtuber活動をしております。皆さんが楽しめるよう頑張っていきますので!
 小説にはブックマークとポイント評価を!
 Youtubeではチャンネル登録と高評価を!
 よろしければ、お願いします! マジで生死に関わるので!

★Youtubeチャンネル

★小説家になろう

https://t.co/sAiCf4ik1x?amp=1

★ツイッター

◆余談

 別にこれを言う義務は無いのですが、「金欠アピールしてるくせにこいつ金持ちなのでは?」みたいに思われてもなんなので一応申し上げておきますと、私は文化庁が行っていた『令和二年度文化芸術活動の継続支援事業』に申請して支援を受け、Vtuber活動の準備を致しました。
 もともと小説家でしたから、「コロナのせいで出版も不況だし知名度アップのためにVtuberやりたいです」という立付で申請しましたところ、これが通りまして後はご存知の通り。
 なので私の製造責任は文化庁にあると言えます。私が何かやらかしたら文化庁のせいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?