【街の機能の担い方を、学生が住人として学ぶキリロム】
街のインフラ機能も、寮生活の学生が支える点で、キリロムは非常にユニークです。(※)
「来週のWi-Fiメンテナンスは我々が担当です」と、学生が、リゾートのマネージャーに報告している場面に、先日立ち会いました。あまりに一瞬の、さも「日常的な」出来事がゆえに、そのユニークさに気づくのに時間がかかりました。
多くの街では、こうしたことは通信事業者が担うところですが、ここでは学生が「住人」として学ぶのです。
「大人になる」「手に職をつける」「自立する」というのは、シンプルに「人の役に立つ」ことと一致するのだと、ハッとさせられた一コマでした。「社会の一員であること」をキリロムでは身をもって学ぶのです。
キリロム工科大学で学ぶ学生たちが、テクノロジー(=技術)で、社会を支えていくことに誇らしさを感じます。
※キリロム工科大学は、2013~2014年に、日本人事業家・猪塚武によってカンボジアのキリロム国立公園内にキリロムパインリゾートとともに設立されました。松林が広がる山間部の、人の手がほとんど入っていないところに、リゾートと大学を作ったのが、「キリロム」です。人の生活に必要なものは、「自分たちで用意する」のがキリロム流です。