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アイスランド旅行記㉟〜エピローグ〜

はじめに

6年も前の旅行記を、2年前に書き始めて、今ようやく書き終わろうとしています。いや〜、時間がかかりすぎですね(笑)

最初は、まさか全部で35回分も書くことになるとは思っていませんでした。2021年の夏、緊急事態宣言で暇を持て余していた頃に書き始めたこのアイスランド旅行記。少しずつ更新頻度が落ち、パソコンで編集できなくなり途方に暮れたりもしましたが、なんとか最後まで書ききることができそうです。

今日は、エピローグを書いてこの旅行記を締めたいと思います。

旅行記を書き始めたきっかけ

4度目の緊急事態宣言で無気力になっていた2021年の8月のこと。ベッドに横になりながら、ふとアイスランドのことを思い出していて。「あんなことがあって、こんなこともあったよな〜」とぼんやり振り返っていたのですが…確か、レイキャビク観光の道筋を思い出していた時だったかな。「あれ?あの時ってどうしたんだっけ」と、ちょっと記憶が曖昧になっていることに気付きました。旅行の直後は鮮明に覚えていたのに、時間とともに少しずつ薄れていく記憶。あの旅で見たものや感じたことを忘れてしまうのが怖くて、旅行記を書き溜めました。誰に見てもらうためでもなく、自分のために、頑張って書いてきて良かったと思います。

現に今、前半に書いた記事を読み返してみたのですが、既に忘れていることがあったりするんです。2年でこうなるんだから、これが5年、10年と経てば、きっと印象深いことだけ記憶して、些細なことは忘れてしまっているはず。私は、些細なことこそ大事にしたい。

読んで感想をくれた友達、たまたま記事を見つけて読んでくれた見ず知らずの方、ありがとうございました。直接的な交流は無くても、旅好きな方からの「スキ!」が力になっていました。

アイスランド旅行で得たもの

このアイスランド旅行で得たものについて、まとめたいと思います。

・非日常を味わったことで、日常も愛しいと感じられるようになった。


言葉が通じない国では、ただ道を歩くだけでも緊張すること。
心が休まらないこと。
クレジットカードが使えなくなった時の、何も買えないかもしれない、ホテルにも泊まれないかもしれないという絶望感。

これらを身をもって体験したことで、「日本での平凡な日常の特別さ」に気付くことができました。

言葉が通じる場所で、慣れ親しんだ文化が息づく場所で、大手を振って歩けること。
道に迷っても、看板を見たり、スマホで調べたり、人に聞いたりすればどうにかなる、という安心感。

これ以上の幸せは無い、と思ったのです。

旅行記⑧では、こんなことを書きました。

「生まれ育った日本で、日本人として当たり前のように暮らしているおかげで、本来生きていく上でそこにあるはずのハードルを、無かったことにして生活出来ているんだ。」ということを痛感した。

アイスランド旅行記⑧2日目の朝、マイノリティ より

アイスランドに行く前は、「学校までのいつもと同じ道を歩く」「乗り慣れた電車に乗っているだけの時間」など、”ただ移動する”という行為に対して、何の価値も見出していませんでした。
でも、帰ってきた後は、ただ歩くだけでも楽しさを感じられるようになり、電車の窓の外をぼーっと見るだけでもリラックスできるという、お得な体になりました。笑 それが当たり前じゃなく、幸せなことだと気付けたから。

「アイスランドでの日々が辛かったから日本の生活がマシと思えた」のではなく、「アイスランドでの日々が楽しかったから、日本の生活も楽しいと思えるようになった」のです。

非日常を味わったことで、日常も愛しいと感じられるようになった。 

これは、当時19歳の私にとって大きな変化でした。

・絶景を見に行くことが好きだと気付いた。

新しい「好き」を発見できたという話です。今後の旅行の計画を立てる上でも、貴重な発見でした。
それまでの旅行は、家族旅行や修学旅行など、大人が決めてくれたルートを楽しむものがほとんど。思えば自分で一から調べて工程を立てた旅行は、これが初めてだったかもしれません。友達同士で出かけることはあっても、大抵がテーマパークやショッピングなど、遊びに行くことがメインでした。

初めての海外一人旅を通して、自分はどちらかというと、建築物や美術作品を鑑賞するとか、地元の食事を堪能するとか、そういう楽しみ方よりも、自然が創り出した絶景を見に行くことが好きなんだなということに気付きました。

元々アイスランドに行くにあたって、「オーロラを見たい!」という気持ちはありましたが、その他の絶景(氷河や滝など)についてはあまり関心がありませんでした。ですが、実際に大自然を目の当たりにして、その衝撃があまりにも大きく。絶景って、良いじゃん!!と(嫌いな人はあまりいないと思いますが)。今まで関心がなかったことが“好き”に変わったので、人生の楽しみが一つ増えたという感じです。

以上、アイスランド旅行で得たものでした。
自分の備忘録としてまとめておきます📝

反響のあった記事ランキング👑

反響といっても、全然大したことはないんですけどね(笑)
ここからは、noteの「スキ!」の数が多かった記事をランキング形式で振り返りながら、どんなことを書いたのか思い出していきたいと思います。

1位 ⑩嬉しいハプニング

♡23スキ

♡が断トツで多かったのは、10個目に書いた記事、「嬉しいハプニング」でした。2日目に泊まったホテル、Hotel Reykjavik Centrum(ホテル レイキャビク セントリウム)での出来事を書いた記事ですね。ホテルマニアの方が見つけて読んでくれたのかな〜と思います。ありがとうございます🙇🏻‍♀️🙇🏻‍♀️この回は、アイスランド旅行記全36回の中で一番オシャレな内容でしたね(笑)

シングルで部屋を予約したはずが、フロントで何かを告げられて、ツインの部屋にグレードアップされた日の話でした。本館と別館を繋ぐ廊下がガラス張りになっていてテンションが上がったり、窓からの景色も街中の公園を見渡せる、素敵なお部屋でした。

一方、ホテルに辿り着くまでのことも書いてあって、BSIバスターミナルから地図を頼りにホテルを目指す冒険感、ロックされたクレカで果たしてチェックインできるのか…というハラハラ感もある!今読み返してもワクワクする記事です。

2位 ⑧2日目の朝、マイノリティ
2位 ⑪チョルトニン湖

♡14スキ(同率2位)

2位は、14スキの記事が2つランクイン!
8個目に書いた「2日目の朝、マイノリティ」は、さっきも引用した記事ですね。

一番“真面目”なことを書いた回だと思います。
欧米人ばかりの朝食ビュッフェ会場にて、人生で初めて感じたマイノリティ。その場で殴り書きしたメモの写真が生々しく、自分の中でもとても大事な記事になりました。

そして、11個目に書いた「チョルトニン湖」もランクイン。一位の記事の次の日の話ですね。レイキャビク観光は需要があるのでしょうか?!

このサムネが良い〜!!笑
レイキャビク観光を3回に分けた記事の中の、一つ目です。アイスランド旅行の日程の中で、唯一王道な街歩きを楽しめた日ということもあり、思い出深いです。

チョルトニン湖はね、本当に素敵な湖で。日本では全然知られていないのがもったいないけど、知られないままが良いなあとも思います。この湖の良さは、何といっても隣が市役所(というより市役所の隣に造られた湖と言うべきか)という点。市民が足を運ぶ場所で、観光地になりきってない所ですね。

恐らく自然にできた湖ではないので、雄大な絶景スポットに溢れているアイスランドでは、観光地として認識されにくいのかもしれません。でも、この浅く一面を見渡せる湖の向こう側に絵本のような家が並ぶ景色。アジアの国から来た人間でときめかなない人はいないでしょう。またアイスランドに行けるなら、絶対にチョルトニン湖は外せません!🦆

3位 ②プロローグ(後半)
3位 ⑤コペンハーゲン空港、悲喜こもごも

♡11スキ(同率3位)

またしても同率です。プロローグの後半と、コペンハーゲン空港の記事がランクインしました。

この記事を書いたのは、確かプライベートのSNSで、「旅行記を書き始めました」とアップしたタイミングだったので、そこから見に来てくれた友人からの♡もあったかなと思います。ありがとう!
エピローグを書きながらプロローグを読むと、もはや別人が書いた記事のように感じて面白いです。笑

そして、5個目に書いた「コペンハーゲン空港、悲喜こもごも」。この記事はまだアイスランドに着いてすらいないのですが、当時の自分の感情の起伏がありありと蘇る、個人的に一番気に入っている記事ですね。

この旅最大のスパイス(?)となった、クレジットカード暗証番号ロック事件の発端が記されています…。これから先の人生でも何回か読み返す気がします(笑)

ということで、ランキングでした!氷河やオーロラ、Stöðvarfjörður (ストズヴァルフィヨルズル)での生活を書いた記事は入りませんでしたが、久しぶりに読み返すと新たな発見があり楽しかったです。

おわりに

2017年2月18日〜3月3日
約2週間の短い大冒険。

出発前は、「これを終えたら、きっと海外志向が高まって、翌年以降は留学やもっとレベルの高いプログラムに参加するだろう。」と思っていました。
しかし実際は、その後留学どころか海外旅行に行くことも無いまま、大学を卒業しました。笑

いま考えてみると、私はただ“非日常感”を味わうことに憧れがあったのだと思います。そしてその欲望は、2週間の滞在で満たされたのでした。
帰国後は、大学で所属していた部活が楽しくなり、そちらに打ち込むようになりました。その活動は社会人になった今も続いていて、日々を彩ってくれています。

なんだか拍子抜けな“その後”ですが、先述したように日本での平凡な日々にも楽しさを見出せるようになり、充実した大学生活を送ることができたので後悔はありません。
大事なことを気付かせてくれた体験に本当に感謝しています。もちろん、行かせてくれた両親、応援してくれた人たち、現地で知り合った全ての人に感謝です。

私は2020年に社会人となり、あの旅行が幻だったんじゃないかと思うくらいの閉塞感を味わいました。これから先のことは誰にも分かりませんが、旅行を楽しめる日々が戻ってきて本当に嬉しいです。
また旅に出て、そして旅行記を書くのを楽しみに、日々の生活を過ごしていきたいと思います。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!





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