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アイスランド旅行記④スカンジナビア航空で!
・前回までのあらすじ
出発の朝を迎え、成田空港に到着。両替所で手持ちのユーロを増やし、お見送りに来てくれた母親と別れた瞬間に恐怖が押し寄せてきた。
・搭乗までの時間
搭乗ゲートへ向かうエスカレーターに乗り、急に一人旅への不安を感じて泣きそうになった私。でも、エスカレーターを降りる頃には、早くも気持ちが切り替わっていた。
始まってしまえばやるしかない。見渡せば、飛行機に乗る人しか入ることのできないエリアに、いくつものカフェや免税店が並んでいる。飛行機慣れしていない私は、おかげでウキウキした気分になった。
搭乗前に、BECK'Sで小腹を満たすことにした。
↑その時のレシート。飛行機の出発1時間前の時刻が記されている。
長時間フライトなので、もちろん機内食は出るが、偏食の私が食べられるものかどうかわからない。日本にいる間に、確実に食べられるものをお腹に入れておこうと思った。
ここで、私はこの旅で初めてクレジットカードを使ってみた。たった350円のジューシーハムサンド。いつもなら現金で支払うところだけど、ちゃんとカードが使えるかどうか試すことにしたのだ。日本・海外両方で使えるクレジットカードで、大学入学時から持っていたけど、現金派の私はお店ではほとんど使ったことがなかった。使うのはネット通販や現金で払えないような高額な支払いのときだけで、日常的には使っていなかった。
カードはちゃんと使えた。ジューシーハムサンドを持って席に座り、少し興奮しながら食べた。周りには、外国人の顔もちらほら見える。日本人も皆、「これから旅に出るぞ」という顔をしている。私もその一人になれているんだろうか。
・いざ、搭乗!SK984便
かなり余裕を持ってセキュリティゲートを通ったので、搭乗口へはスムーズに向かうことができた。
飛行機には全然詳しく無いのでよく分からないが、左右に2席、真ん中に4席の3列がずらーっと並ぶ、結構大きい機体だった。「スカンジナビア航空」、聞くだけで北欧の風が吹くような、洒落た名前の航空会社だなと思った。
私の席は、進行方向右側の2席の通路側。真ん中よりやや後ろくらい。窓側の席に座っていたのは、恐らくヨーロッパ系の若い女性だった。しかし、私の席であろう通路側の席の上には、彼女の持ち物であろう、ペットボトルやらイヤホンやらブランケットやらが雑に置かれている。「こ、これは…!」私は咄嗟に、2ヶ月間一応聞き流していた「海外旅行の英会話CD」シリーズから「Excuse me, my seat…」などと言いかけたところでハッとした。これは航空会社が元々全席に置いているアメニティ的なやつだ…。やっぱり日本の航空会社と違って、こういうのも綺麗に揃えたりせず適当に置いてしまうんだろうか。いや日本の航空会社でも、飛行機の中というのはそんなものなんだろうか。と考えている間も彼女の表情に変化はなく、「あぁ、どうぞ」という感じで私を一瞥しただけだった。座席の前で、無意味に立ち尽くした数秒間。早速、飛行機初心者が恥をかいてしまった。
・12時間の過ごし方
席にはこんな感じのモニターが常備されていた。
これが噂に聞く、飛行機で映画を観れるやつだ!とワクワクする私。日本ではまだ公開されていない新作も観られるのは、ちょっとした優越感がある。邦画も何本かあった。何となく気になった「SCOOP!」「お父さんと伊藤さん」を観た(「お父さんと〜」は途中で断念)。偶然2つともリリー・フランキーが出ている映画だったので、「リリー・フランキーはすごい役者だ。」と真剣に感心してしまった。アイスランド旅行で、最初に印象に残ったのはリリー・フランキーだった。
機内食の写真を撮り忘れてしまったので、こちらは帰りの飛行機で撮った写真を。同じ航空会社だったので、行きも帰りも中身はあまり変わらなかったと思う。
偏食で食べられるか不安だったと書いたけど、全然食べられたし美味しかった。成田発の便だから、日本人の好みにも合わせているんだろうか。特に、パンにつけるバターやデザートのチョコアーモンドフルーツケーキ、チーズが美味しくて、外国のおやつだ〜という感じがした。プラスチックのカップや容器、フォークやナイフがいかにも機内食!という感じで、そんな小さなことでもテンションが上がるのだった。
邦画を1本と少し、洋画もちょっと観て、映画にも飽きてしまった。
機内はネットにも繋がらないし、出来ることが限られている。私はなかなか外出先で眠れない体質で、よっぽど疲れているとか眠いときでないと、乗り物の中で寝ることはできない。やがて飛行機の電気が消えてお休みモードになり、しばらくしてから眠ることができた。
次回、コペンハーゲン空港に到着です!🇩🇰