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時の風景⑥ ~La Joya / Arequipa(ペルー)より~

前回に引き続き、旅の最中に書き留めていたことを。

温度感やその時の香りを残すため、編集はあまりしていません。それでもよければぜひ。

見たり聞いたりしたことに、僕の勝手な推測や解釈をのせていることがあります。内容はあてにしないでね。

6/7~6/14 La Joya / Arequipa


Workawayで1週間のボランティア生活。

検索結果で示されているのがアレキパ、ハート印がWorkawayで滞在したラ・ホヤ。


6/6

コパカバーナを出発してすぐのボリビア・ペルー国境にて。ペルー側の国境が係員なかなかこなかったり手続きめちゃ遅かったりで周りの人たちの何人かがイライラしてる。最たるのはイギリス人カップルの彼女の方。

僕の場合は今乗っているバスが目的地に到着してからもう一度乗り換えがあって、どうせその時にも4~5時間待たされるのがわかっているのでまったく困らないしむしろここの方が空気が気持ちいなあみたいな感じ。

マスクつけてないとだめって言われてイライラしてる人も。隣りにいた人が余りを分けて解決、これ以上空気が悪くならなくてよかった。

ペルーの道めっちゃ揺れる。日本の道すごいや。

もちろんペルーにはきれいに整備されて全然揺れない道もたくさんある。

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6/7

アレキパにて、バスの中でメイクする女性。南米に来て初めて見たかもしれない。


夜行バス、朝5:30到着。なるべくここで時間を潰そうとしてたけど、何を思ったか6:00には出てしまった。単純に飽きすぎてたのと、外がだいぶ明るくなってきてたのでつい自然と出ちゃったんだと思う。


ATMとSIMカード探しの旅。荷物が重いし、国が変わって微妙に勝手が違うのと、もちろんSIMカードのお店とか朝早すぎて全然空いてないのでメンタルに来る。

ネットなくてGoogleマップ使えない分そのへんの人に銀行どこ?とか聞いているので、なんかちゃんと努力してる感があって気持ちは保たれる。


でもでも、よーく考えたら雨とか降ってないだけマシだよなあ。イタリア行ったときは大変だった記憶。


SIMカード売ってるところ、近くにいた物売りのおじちゃんが9時に開くと教えてくれた。

メルカドで時間稼ぎを兼ねた朝ごはんをすませ、お店の目の前で待ち構えている。8:50。本当に開くのか。。。せめて15分遅れくらいにしてくれ。。

東京並みにみんなマスクをしている。外国人たちはしてなかったりするけども。メルカドの入り口とかでも消毒係の人がいたりするし。


11:00
結局SIMカード3店舗たらい回しになってしまい、4つ目教えてもらったところはかなり確実な感じがしたけどバスに乗らないと厳しい距離だったので近くにあった別会社にした。無事終了。

変更した先の別会社ではなかなか手続きうまくいかず30分以上待つことにはなったけど結果的にゲットできた。自分ひとりならインターネットなしでしばらく過ごすのもおおありなんだけど、今回はホストが迎えにきてくれるから待ち合わせのためにどうにかゲットしとく必要があり。いやー疲れた。


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アレキパ暖かい。昼は20℃くらいある。

アレキパからラ・ホヤへバスで1時間くらい。まじでバス、即寝てしまう。

そこら中にサボテン系の畑。この光景は人生初めてかも。


ボランティアは自分のほかに10人くらいいて、大所帯は初めてなので最初は少し慣れなかった。何もなかった土地に自分たちで住めるようにいろいろ整えていったらしい。水洗トイレなし、家は全部自分たちで建てたもの、プールは川から水を引いてきている。もちろんコンポストをするし、太陽光で発電するので夜は時々電気が足りなくなって10時くらいには電源なくなったりすることも。


乾燥がすごい。




6/9

スマホをすぐ手の届くところにおいていない時間が長い。日付は確認しないとわからなかった。料理や掃除の当番制があるから曜日はわかる。日が暮れてきたら仕事が終わる。昼休憩の時以外、時刻はよくわかっていない。家に時計はない。

5分くらい歩いていかないととネットがつながらない。

英語でコミュニケーションできる人がたくさんいるのはありがたい。が、同時に人が多すぎて何か薄い関係な気にもなる。Evaのところ(Rosillas)の方が入り込みやすさはあった。Santi(ここのホスト)とのパーソナリティの違いもあると思う。善悪ではなく。Santiは優しい人だけどよく気を配る人ではなく、いつもマイペースにとろ~んとしている。が、何かやると決めたことは多少のことではへこたれない強さを持っているはず。じゃないとここまでの環境を整えていけるとは思えない。


この屋根は数年前に訪れた日本人のヨシさんがメインでつくったらしい。40代で来てたらしい。
マツダだか三菱だかのエンジニア職を辞めてオリンピックの通訳を目指していたらしい。
気になりすぎるのでSantiに連絡先をもらっていつか連絡をとってみようと思う。


先が全然決まっていないことについて、日本の友人から「きりらしくていいね」と言われる。良くもあり悪くもありかな、と返したら、「毎日がワクワクやん」と。ハッとさせられる。


明日の仕事が何なのか、1週間後に入っていくコミュニティがどんな感じなのか、どんな土地なのか、まったくわからないことはたしかにワクワクすることだった。


けれど、同時に悲しさや淋しさがあったり、気持ちの余裕がなかったりするとそのワクワクはあまり感じられないのかな、と。

夕陽を見るために近くの丘にプチハイク。


今日のペインティングの仕事、最初すごく難しくて自信をなくすような感じだった。下手すぎるから仕事変えたほうがいいかも、と伝えるか迷ったくらい。自分がうまくできないことよりも、それでSantiが困ったり悲しんだりするかもしれないのが嫌だった。塗り直しになって仕事増やすことになったりしないかな、とか。

結局、乾いたらムラは気にならなくなって結果オーライだった。


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6/10

今さら気づいたんだけど、ここは鳥が少ない。

Rosillasとの大きな違いはそれだなあ。

それもあってハエが多いのかしら。単純にプールとかから大量発生している、気候の問題、などかもしれない。

ハエと蚊が異常に多い。言葉でどう説明していいのかわからないけど、どこへいっても彼らは常に一緒。しかも蚊はめっちゃかゆい。


6/11

食事後とか時間を持て余すことがちょくちょくある。スペイン語とフランス語が7割だからランダムに会話へ入っていくことが基本的に難しい、入るなら「ねえ、」といい英語に切り替えてもらうワンステップが必要。そして何か特別に話したい気分でもなかったりするのでわざわざそれをするわけではなく、結果として暇になったり。

トランプやってたら入れるし、仕事があれば関わりやすいけれど、というような。

そんなこともあり本を読んだりすることが多い。唯一ハエと蚊が少ない部屋は昼間暑すぎるので、蚊の餌食になりながらだったけど。


「貘さんがゆく」 (茨木のり子集 『言の葉1』)

旅を終えた後どうするかもゆっくり考えることができた。いったんどんなことを感じていて、その根っこにある自分のニーズや進みたい方向をじっくり探っていく作業が精度高くできた感触がある。旅の最初の1ヵ月は海外の大学に進学しなおすのが有力かもと思っていたけど、この時はそれは違うな~と感じていた。最後にどんな道を選ぶのかは自分でもまったく想像つかない。でも、何があっても何を選んでも自分の道を生きていける感覚はある。


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担当でもない仕事をよくするHeloise, Manu, Emma, 担当すらきちんとやらないMartin。心の余裕がなくなると文句を言いたくなってしまうものだなあ。心のなかで毒づくだけ。

あと4日でこの場所や人たちともさようなら。クスコのワークアウェイに行くのがちょっと面倒な気分になりつつある。滞在費が少し高めなのもあり。だったらアレキパ行きのバスターミナルでなぜか話しかけてきて、ただで家に泊まってもいいよ~と連絡先をくれた人のとこに数日泊まっていくのもありだなあとか。ただなんか今回はちょっとだけ戦ってワークアウェイ続けたほうがいいような気もしている。なんでかはわからないけど。


客観的に眺めて、今はメンタルにだいぶきているタイミングだなあということは認識しておきたい。


午後Martinとチェスをした。劣勢だったけどだいぶ粘りまくっていい勝負だった。チェスなんて10年以上ぶりだし、人生で20戦もしたことない割にはよくやったと思う。かなり楽しかったし。

知らないうちに写真撮ってくれたManonありがとう。


6/11~6/13

11日 アマゾンの伝統治療アヤワスカ
12日 北アメリカ・インディアンの儀式イニピ(スウェット・ロッジ)
13日 特に何もなくゆったり過ごす


これらについては後日書くかもしれないし、noteには書かずに終わるかもしれません。少なくとも僕自身にとってはかなり意味のある大切な体験になって、気になる人がいれば個人的に聞いてもらえたらなと思います。(センシティブ、とかではないので気になったらお気軽に~。)

6/14

サンティのとこを去り、ラ・ホヤからアレキパへ向かうバスの中。

不思議なこと、どうしてバスや電車の車窓の景色はずっと見ていられるのに、同じ場所からの景色はずっと見ていると飽きてしまうんだろう?わかりやすい変化の有無かな。


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コミュニティとしては、旅の中でいちばん好きな場所だったかな。今のところ。Dani and his family, Santi, David, Lili, Manon, Martin, Guillaume, Kyli, Héloïse, Cami, Emma。みんなありがとう。


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きり/黒澤季理
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