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名大入試のすすめ 理系用

お久しぶりです。Girafarigです。
受験前なのに抜歯してくそ痛くてのたうち回りながら冠模試受けました。
もう二度とやりたくありません….
今回はもうすぐ受験本番ということで名大の入試を本試・模試の情報を基に
受験生の視点から解説したいと思います。
全教科(国語・生物除く4科目)と全体概要について書いてあるのでとても長くはなりますが、名大志望(特に医学部)の方は最後まで読んでいただけると嬉しいです~
また、戦略などが医学部中心(志望学部なので)になりますができるだけ他学部についても言及できればと思っています。


実績・自己紹介

Girafarig (18):現役高校3年生 第一志望:名大医学部医学科
模試:総合実績
9月名大本番レベル模試・10月名大本番レベル模試 総合1位
第一回名大オープン 医学部医学科冊子掲載
(東進の名大模試は同日からすべて総合5位以内)
模試:教科実績
6月名大本番レベル模試・10月名大本番レベル模試 数学満点
9月名大本番レベル模試 物理1位 理科総合1位
第一回名大オープン 数学4位 偏差値94.6

入試について

名古屋大学の教育基本理念

「(1名古屋大学は、創造的な研究活動によって真理を探究し、せかいくっしの知的成果を生み出す。(2)名古屋大学は、自発性を重視する教育実践によって、論理的思考力と想像力に富んだ勇気ある知識人を育てる。」

(令和七年度 入試要項より引用)

とあり、特に「勇気ある知識人」はそのほかの要項の文中に出てくるほど名古屋大学が重視しているポイントです。
また理系学部に関しては論文を読み、研究結果を世界に発信する能力であったり、今ある情報から論理的に思考し、真理へ近づくことが求められています。(↓名古屋大学令和七年度入試選抜要項全文)
https://www.nagoya-u.ac.jp/admissions/exam/upload/r7_senbatsuyoko_p.pdf

目標得点率と戦略

理系学部は
英語・数学・物理・化学・(国語)が課されています。

医学部医学科は二次試験全体の少なくとも7割、できれば7割5分(換算1350/1800)を狙いところで、共通テストが圧縮込みの950点満点というところを考えると
共通テスト850-900点 + 二次試験1260-1350点くらいあれば余裕をもって受かるでしょう。
工学科や理学部であれば、二次試験6割5分あれば安心できると思います。

さて、各教科どのくらいとればいいのか?というところですが
(i)医学部医学科
・理系科目得意な人
数学8割 + 英語7割 + 物理・化学計8割
数学八割は3問完答+αとかなり厳しい気もしますが、完答をあきらめても部分点を狙うことを諦めずに2問完答+2問半分などでも十分狙えるのでできるだけ論証にミスのない解答を書くことが重要です。
・英語が得意な人
数学7割 + 英語8割 + 物理・化学計7割5分
国語がない分英語のみが得意な人は少し不利な戦いにはなりますが、化学の暗記の部分を落とさない方向性で伸ばすことができれば
物理6割5分(大問二つ分)+化学8割5分を十分狙えます。

(ii)工学部・理学部など(括弧は上位で受かるための得点)
・理系科目得意な人
数学7割(8割)  +  英語6割 + 物理・化学計7割(8割)
・英語が得意な人
数学6割5分 +英語7割5分8割) +物理・化学計6割5分(7割)
特に数学は小問と部分点勝負になることが予想されるので
少なくとも(3)まではすべて取り切り(小問4つ構成の場合)、最後の小問を誘導を用いてある程度真理に近づければ問題なく取れる点数です。

日程について

2025年度名大入試の時間割は
初日2/25 (火) 英語 105分 ー 理科 150分
  2/26(水)数学 150分 ー (国語 45分)
  2/27(木)面接 ?????分 ※医学部医学科のみ
となっています。ただ国語の廃止により大半の学部が二日目数学のみとなっているので少し楽な日程ですね。

各教科出題方針

数学

数学

上の写真は2025年度名大入試要項に載っている数学の出題方針です。(他教科でも同じく写真を載せるので以下略で)
黄色の蛍光線部分は問題を解くうえで重要である部分なのでよく読んでおいて下さい。まず一つ目の蛍光線部ですが、ここでは「筋道だった」が強調されています。特に名大の数学の問題は他の旧帝大と比べて小問が多く文字数の多い問題となっているので、今自分は何を求められているのか、日本語や式変形に問題はないのか、同値条件は守れているのかなど一般的な「数学としての解答」を書く面が重要視されています。
また、二つ目の蛍光線部では小問の間の関連性、つまり「誘導に乗る」能力が求められています。
こんなこと知ってるよと思うかもしれませんが、(3)の論証が解けず(4)二すら入れなかった。であったり、(1)(2)が(4)で使えるのには気づかなかった。そういう経験はありませんか?
総合的に言えば「全体を見渡し、解き始める前に一度立ち止まって一本の筋を辿るための順序立てをした上で解答を書く」ことが必要でしょう。
名大側が与えた誘導が遠回りということはほとんどないです。これから過去問演習するという方は復習の際にどういう誘導だったのかについても考えることが大切ですよ。
(1)から飛びつくように解いたら何してるか見失ったなどというのは言語道断です。
あと、二つ目の蛍光線部最後の「直観力」についてですが、「解答の形を予想する」(図の形であったりこの先に続く誘導の想像など)は問題演習量にかかっているので一問でも多く数学の問題に触れておくことが大切です!

名大入試の数学は150分4問なので一問あたり37分30秒使えることになりますが、できれば一問30分を目安に解く練習をすると本番でちょうど解ききるような時間の使い方ができると思います。

英語

英語

次は英語です。名大の英語は
長文(評論)  長文(評論) 会話文 英作文 の大問4つ構成となっています。
二つの長文はともに人文学や宗教、科学的発展など広い範囲からの出題がされていますが、一般に要旨をつかむことで全体像が見えてくる文章が多いと思います。蛍光線部二つ目ですが「論旨の展開を抑えながら読み、書かれた内容を正確に理解する」ことが必要です。
また蛍光線部一つ目と三つ目ですが名古屋大学は「英語の論文」の扱いについて特に重要視しており、リーディング・ライティングの面のみでそれを測定する分正確な表現が求められます。
そこで「会話文は何のためにあるのか」という疑問が生じますが、蛍光線部二つ目の次の一行では「談話の流れに沿って内容を把握する力・英語の質問に英語で答える力」とあるので、某S台の模試での下線部の言いかえとなる文章はどれか?などというのは求められている技能ではなさそうです。それよりは、内容一致問題を正確に取り切る方が重要でしょう。
英作文では、自身の意見を論理的かつ正確に表現することが求められているので、自身の意見とそれに対する「論理的」な理由付けをする能力を日常の中で育成していきましょう。

物理

物理

さて、大半理系の皆さん。物理です。
物理の出題方針は特に超絶大事な部分はありませんが、少なくとも蛍光線部により「力学」「電磁気」「波動」「熱力学」の分野からの出題が9割9分9厘保証されているといっても過言ではないでしょう。
また、各大問では少なくとも一問の記述式問題もあります。
解答欄は小さめなので、できるだけ無理のない範囲で行間の空いた簡潔な解答で導くことが必要です。
分野的な偏りがないように」とありますが、みなさんご存じのように
「力学」「電磁気」「波動 or 熱力学」の3問構成です。

化学

化学

物理は簡素な説明でしたね~(特に名大の物理は奇怪な装置とかは出ないのでしっかりと基礎とその運用力があれば問題内でしょう)
というわけで化学の出題方針ですが、英語と同じくらいながいですね…..
まず上半分の蛍光線部ですが
ここでは特に「化学結合と原子・分子」「自然界に存在する・生物体を形成し、生体内で働く物質」etc….と出題範囲を予想させるような文章がありますね。
2024年度名古屋大学入試では
大問1で硫黄の単位格子と計算であったり
大問3でアミノ酸の配列決定などが出題されているので出題方針に則り問題作成がされていることがよくわかると思います。
ただ、「人間生活を支える目的で作り出された物質」ともあるので
天然高分子化合物なのかそれとも合成高分子なのかは分からないですね。
次に一番下の蛍光線部(その上の1行も含む)ですが、「グラフ・図・化学構造式などに含まれる化学的な情報を読み取る力」であったり「観察・実験の目的~理解する力」など、暗記と共に実体験として化学に触れてきたかというところも問われています。
ではここで軽いクイズをしましょう!(解答はありません、自分で調べてください) Q,アセチレンからポリビニルアルコールを合成する方法について化学反応式を用いて説明せよ。(防衛医大2022化学)
Q,ベンゼンからフェノールを作る手順を3種類、化学反応式を用いて説明せよ。(オリジナル)
これくらいのことは淀みなく言える・書けるようにしてくださいね。
最後にですが、出題方針にも書いてある通り「教科書の発展的内容も出題する」とあるので比重は少なめで問題ないとは思いますが気が向いたら教科書であったり手持ちの参考書の[参考・発展]みたいな欄を眺めてみるのもいいと思います。(基礎の方が重要なのでそっちの方を優先してください)

得点のとり方 (有料部分)

以下の内容については個人の感想と偏見と色々混ざっていますが、過去11年分+αの名大入試と計8回ほどの名大模試、その他もろもろの経験から言える点数のとり方、思考法(数学)などを詰め込んでいるのでよかったら読んでください。(推奨:名大理系学部志望 物理化学選択)
また、以下では過去問のネタバレ(解答は含みません)があるので注意してください。(有料分数学約4000字英語約1500字理科合わせて約2500字)

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8,390字

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