一年越しにやっと観に行けた映画の話。
中国アニメ映画「羅小黒戦記」を一年越しに観に行けた話
最近見た映画の話をします。
一年前からずっと観たくて観たくてたまらなかった映画の話をします。
それは羅小黒戦記(ロシャオヘイ戦記)という中国のアニメで、
作品の情報と感想については後に回しますが、大変素晴らしいアニメ映画でした。
羅小黒戦記と出会ったキッカケ
去る2019年10月初旬の頃でした。
日本のアニメにも引けを取らないほどぬるぬると動く、美麗なアニメーションが、Twitterのタイムラインに流れてきました。
凛々しい顔立ちをした青年が、長い髪を優雅にたなびかせながら、獰猛な豹の獣人と戦闘しているPVです。
ただそれだけのワンシーンでしたが、私はひどく魅入られました。
「えっ!なにこれ!綺麗!本当に中国のアニメ映画なの!?」
……大変お恥ずかしながら、私は「中国のアニメ」というものに少しばかり偏見を抱いていました。恐らく認識が大分昔で止まっていたのでしょうね。
「中国のアニメは動きがカクカクとしている」そんな風に思い込んでいました。
ところがその時目にしたPVは、日本のアニメーションと比べても遜色のないクォリティーのものでした!
「早く観たい!日本でも観れないかな!」
色めきだった私は、早速ネットでその作品について検索しました。
そこでわかったのは以下の4つ。
・「羅小黒(ロシャオヘイ)戦記」というタイトルの作品であること。
・原作はwebアニメであること。
・現代社会を舞台にしたファンタジー作品であること。
・小さく可愛らしい黒猫が主人公であること。
そして日本でもごく一部の場所で字幕版が上映されていること、
そのごく一部の上映場所が全国に徐々に広まりつつあることを知り、
私の住む関西エリアにも早く来ないかなーと胸を躍らせていました。
……結論から申し上げますと、私は字幕版を見ることは叶いませんでした。
映画を見に行こうと決めた翌日に、突然の体調不良に見舞われたためです。
そしてもう一点、当時は字幕版の上映が一日に一回限りだったためです。
ショックでした。日頃から健康管理に気を使っておこうと決心しました。
日本語吹き替え決定!!
しかし、私にはまだ希望がありました。日本語吹き替えです。
異例のロングラン上映の終了後、吹き替えの検討がされているのではないかという噂が流れ出したのです。
これに私は期待しました。
体調不良というポカをやらかし、もう二度と見れないのではないか?
とすら思っていた映画です。
超期待しました。
そしてロングラン終了の告知が出てからわずか14日後に、
日本語吹き替えの公開が決定しました。
やったーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!
おまけにロシャオヘイ戦記を上映している映画館も、
日本語字幕版の比ではないくらいに沢山あります。
やったーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!
吹き替えの公開は3ヶ月後先の11月!!
「あきらめなくてよかった!!
やっと念願の羅小黒戦記をこの目で観れるんだ……!」
もうワクワクして3ヶ月間を過ごし、
そして来る映画公開日11月7日を迎えました……
行動と判断が遅すぎて鱗滝さんに往復ビンタされてるレベル
やはりというか流石というべきか。映画公開後から凄まじいまでの勢いで、ロシャオの感想や二次創作などをTwitterで見かけるようになりました。
しかし当時既に今大流行の鬼滅の刃の映画が羅小黒戦記よりも先に公開されていましたし、知名度の低さからも「人気が出ないのではないか」などと失礼ながら勝手に心配していたのですが、鬼滅には及ばないまでも、並び立つほどのファン層を獲得できているようでした。
Twitter上で繋がっているフォロワー……所謂ネット友達の方々も、
良い評判を目にしてか、続々と観に行かれているご様子でした。
そして私はと言いますと……なぜか12月になっても、まだ観に行けていませんでした。
主にスケジュール管理の問題です。
「はやく観に行かねば、前車の轍を踏みかねない……!」
焦りつつも、心の中で「まだまだ年内までは大丈夫だろう」などと楽観的に考えておりました。正直気が抜けきってゆるゆるしてました。
そんな時でした。羅小黒戦記のTwitter公式アカウントさんから以下のような告知がなされました。
「4DX・MX4終わっちゃうのか~……残念だなぁ。
でも、まだ上映は続くって言ってるし、大丈夫だよね?」
そんなことを考えながら近場の映画館の上映日時を確認していた折、衝撃の事実を目にします。
なんと行こうと考えていた映画館での上映は、12月10日で終わりそうではないですか!!
「やっべぇ」と本格的に焦った私は、無理やり休みを作りインターネットチケットへと飛びました。
時間を指定し、座席と券種を選び、さて支払いを選択……まとめて支払いでいいよねっと。
なんでや。
どうも請求締め日がまだ来てないことが原因のようでした。
「では仕方ないな」ということでデビットカードをApplePayに登録し、再び支払いを選択……
なぜ!!!!!!!!!???????
(残高が足りてなかったのが問題でした)
残高の事は完全に頭から抜け落ちていた模様で、
しばらくずっとこの問題に頭を悩ませておりました。
もっとはやく気が付いていればよかった……
なにはともあれ。上映終了が目前に迫りつるある中、
私は無事に念願のロシャオの映画チケットを手にできました。
『羅小黒戦記』のあらすじ
妖精はただの伝説ものだと思われるが、本当はこの世界に実在するものだ。妖精はすべてが怖くて悪いものではない。人間の格好をして人間社会に溶け込むものもいれば、山の奥に隠して暮らすものもいる。
猫の妖精羅小黒(ロシャオヘイ)は、森で楽しい日々を過ごしていたが、人類の開拓により、森を追われ、あちこちを放浪し、暮らせる場所を探す旅に立った。
旅の途中で妖精と人間の仲間たちと出会う。そこで出会ったのは、同類のフーシー(風息)と人類のムゲン(無限)。小黒(シャオヘイ)は二人と一緒に、信頼・理解・責任を学んでいき、ムゲン(無限)と深い師弟関係を築いた。
果たして小黒(シャオヘイ)は、安心して暮らせる所を見つけられるのだろうか?
(映画羅小黒戦記公式HPより引用)
映画羅小黒戦記の感想
伝説上の存在とされる「妖精」と「人間」をテーマにしたお話です。
「妖精」を「動物」に置き換えるとわかりやすいかもしれません。
よくある勧善懲悪のお話ではなく、全体的に温かくもどこかシビアな雰囲気が漂っています。
また、作中の随所にちりばめられたコメディパートとシリアスシーンとの緩急もよく、視聴者を飽きさせません。
ストーリー全体を振り返ってみても、設定は非常に凝られていますし、
伏線も忘れずにしっかり回収されております。お見事としか言いようがありません。
次いでロシャオを一躍有名にしたアクション&アニメーションですが、
動きます。ぬるぬる動きます。
手描き感溢れるほのぼのとした絵柄は信じられないくらい、
滑らかに、かつ躍動感たっぷりに動きます。
そのためかアクションシーンは基本目で追えません。
それでいながら作画崩壊のような場面は一度もありません!
人間や動物、森や海といった大自然、ビルの群立する都会の様子に加え、作中に登場する料理もすべてが美しく丁寧に描写されています。
個人的に一番の見どころはキャラクターです!
主役のシャオヘイと無限はもちろん、今回は端役として登場した哪吒も、
また背景同然のモブキャラたちも魅力たっぷりに描かれています。
そして日本で吹き替えを上映するにあたり、大きな反響を呼んだ声優たちの演技も魅力の一つです。
原作のWebアニメでは山新さんという方がシャオヘイの声を当てていたのですが、吹き替え版では花澤香菜さんがシャオヘイの声を担当されています!
生意気な子供でありながらも、庇護したくなるような気持に駆られる絶妙な愛らしさを醸し出しています!さすがはプロ!
惜しむらくは翻訳のためか、ストーリーの説明がうまく視聴者に伝わり辛いところでしょうか?字幕版を観て、ストーリーの補完をしたいところです。
総じて『羅小黒戦記』は、老若男女問わずお勧めできる作品だと私は思います。
ドラゴンボールやナルトに必見するほどのアクションシーンでありながらも、グロテスクなシーンやトラウマを植え付ける場面はなく、
トロロやポケモンのような爽やかさすらもあります。
もしも『鬼滅の刃を子供が見たいと言っているけど、グロいと評判だしどうしようか迷っている』という親御さんがいらっしゃったなら、
是非とも羅小黒戦記を推奨いたします。
終わりかと思いきや……?まだまだ大絶賛上映中の模様です
さて近場の映画館の上映終了間近。無事滑り込み鑑賞を果たした私は、感慨にふけっておりました。なにせ一年待って、ようやく観に行けた映画です。
自身のポカミスと行動の遅さが原因なわけですが、感慨もひとしお……といった気持に包まれていました。
「うーん、後もう一回見たいけど。もう無理そうかな。明日で終わっちゃうし。
後は字幕版を観に行けたらそれで終わりにしよう。
円盤とか出たらいいのにな~」
そんなことをつらつら考えながら帰宅。
無事にその日は何事もなく終わり、12月11日を迎えました。
マ!!!!ジ!!!!で!!!!?????
エッ!?上映日数ほんとだ増えてる!!!
やったーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!
よし、もう一回観に行くぞー!!✨✨✨✨✨✨✨✨✨
まとめ
ほのぼの・アクション・感動・ギャグ・ごはんとおいしいものを贅沢に詰め込んで尚、バランスよく成り立っている作品です。
家族連れで観に行っても、孫と一緒に観に行っても、
カップルとのデートで観に行っても、良質な作品を求めて観に行っても良いでしょう。
贔屓目を抜きにしても、大変すばらしい作品だと個人的に思いました。
最後にどうかこの記事が、『羅小黒戦記』を観に行こうか迷っている方の目に留まれば幸いに存じます。
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