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『買う気でいますよ』という姿勢で洋服選びをしています

洋服屋さんで服を選んでいると、
店員さんが笑顔で話しかけてくれる。

「よかったら試着してみてください」

声を掛けられ、私は頑張って苦笑いをし、表情を作る。

そっけない態度だと、店員さんに申し訳ないからだ。

「これ、かわいいですよねー私も色違い持っています」

商品を手にとるたびに店員さんが話しかけてくる。

昔は苦手だった。

話しかけないでほしいと思っていた。

黙って選びたいと思っていた。

ここ数年で考え方が180度変わっていることに気づく。

「よかったら鏡ありますので、あててみて下さい」

「ありがとうございます」

自然とにこやかな表情になる私。

「色ってこれだけですか?」

「サイズはここに置いてるものだけですか?」

積極的に質問をしている。

店員さんも

『買う気でいるな』

と確信しているだろう。

どんな合わせ方がいいのか、やさしく教えてくれる。

そういう状況になると嬉しい。

一方、

『買う気でいますよ』

という姿勢で店内を見ていても、
レジがあるカウンターにずっと居座って、
こちらを全く見ない店員さんもいる。

そうなると、なんだかその店にいづらくなって、
そそくさと店をあとにしている。

『せっかくいい鴨がやってきたのに、
それを逃がしてしまうなんて残念ですね』

ひねくれた自分が出てしまう。

今となっては、話しかけてくれる店員さんがいる
お店が好きだ。

ファッションに疎いので、
プロに聞くのが一番いいと思っている。

新しい発見と学びもあって、楽しい。

しかしながら、自分から店員さんに声をかけるのは
苦手だ。


『話しかけてもらっても全然大丈夫ですよ』

『話しかけてくれると嬉しいです』

という雰囲気づくりを怠らない努力をしている。

その成果か、道をたずねられるのが得意になった
今日この頃。


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