中学生球児が集団でひとりの女性を痴漢してしまった件について思うこと
Twitterで、中学生球児がひとりの女性に群がる動画を見たのは昨日のことだ。
それは瞬く間に問題視され、今日に至ってもまだほとぼりが冷めない。
この事案に対して、Twitter上で『性暴力だ』『なぜ周りの大人は止めなかったのか』『中学生だからといってやっていいことと悪いことが』『集団心理が』『日本の教育が従来のままだからこのようなことが起こる』『大会を中止すべきだ』『公式は謝罪しろ』『本人に大丈夫ですと言わすな』、、、などなど、まあ以上ような意見が散見された。
どれも女性からの意見が圧倒的に多かった。
それはそうだ、この事件が起こる対象となったのが私たちと同じ女性だったからだ。
私自身も動画を見てとてもとても悲しい気持ちになった。
女性というものは女性というだけで無意識下で弱者扱いされているのだと再認識してしまったことと、日本の教育に対してと、あと大人たちの対応や意見にだ。
このような事態を招いた原因を突き詰めるなら、日本社会と日本の教育にあると私は考える。
今回の集団痴漢(もうこれはそう呼ばざるを得ない)について、まず球児たちを責めるのはお門違いである。彼らは義務教育中の、まだ分別がつきにくい年頃だ。過ちを犯してしまったことには変わりないのだが、周りの大人がよってたかって何故彼らを責められようか。
今回はその中学生たちが起こしてしまったことではあるが、まずこの年齢になるまでにしっかりと『性教育』がなされていないことがひとつ問題ではないのか。(男性が同意無しに理性を忘れて女性に触れる行為、同じように女性が同意無しに理性を忘れて男性に触れる行為は他人を怖い目に合わせてしまうことがある、なども含む。)
これは教育現場だけでなく、各家庭での教育も必要となってくる。
その教育が不十分だからこそ、起きてしまったことなのではないのか。
何度も言うが、彼らは義務教育中の未成年である。
そんな彼らがこのような行為に走ってしまった原因があるとしたら、やはり我々女性も含む大人たちではないか。
やみくもに大人たちが球児たちを叩くような意見もあるし、文句を言うだけでなんの解決策も考えない大人たちもたくさんいる。悪いのはすべて男性だと言い張る女性もいる。それが非常に残念で仕方が無い。
また、球児たちに連帯責任として大会を中止するべきだという意見を目にしたときは、心底腹が立った。
何が身を持って思い知るべきだ、だ。
やってない球児だっている中、それはあんまりだし、連帯責任を取らせたところで根本的に何の解決にもならないことを何故分からないのか。罰を与えたからといって、この社会が変わるとでも思っているのか。罰を与えて、自分の正義感に充足を得たいだけではないのか。みっともない大人ばかりだ。
起こってしまったことはもう仕方が無いと捉えたときに、では今後どうするべきなのか・どういった対策を練るべきなのか、を考えるひとたちがあまりにも少ない。文句ばかり言っていないで、これからのことを考えてみてほしい。
私の考えはまず教育現場と各家庭の教育の見直しです。頭ごなしに叱るのではなく、何がいけなかったのか、何が問題視されているのか、何が原因で騒ぎとなってしまったのか、を大会が終わった後でもいいから、是非球児たちに教えてあげて欲しい。反省はしなくてもいいから、反省文だって書かなくても全然いいから、なにが悪いことだったのかを認識させてあげることが我々大人の役割であり、これからの社会のためになるのではないだろうか。
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