茶の間と在宅オタと現場について考える
アイドル、お笑い、その他芸能、舞台・ミュージカル、はたまたフィギュアスケートに至るまで、さまざまなジャンルにおいて『茶の間の立場が無い』と主張する人たちがいる。
そして私はそんな茶の間に少なからずイライラすることがある。
あと、茶の間と在宅オタについては確実に違いがあると思ったので書き留めておこうと思う。
※在宅(在宅オタ)=DVDや映像・タレントのブログなどのみで楽しみ、現場には行かない・行けない人たちの俗称
※茶の間=ユーチューブや無料コンテンツのみで楽しむだけなのに何故か声と顔がデカい自称オタ
※現場=コンサート・ライブ会場
まず私の話をするが、私には好きなアイドルがいる。
現場があれば自分の出来る範囲で現場に足を運び、ラジオを聴き、ブログを読み、友達とDVD鑑賞会をしたりなど一般的なオタクライフを送っていたタイプだ。現場は、会社で溜まったフラストレーションを発散させたり、生活を営む上でのモチベーションに繋がったり、そして大好きなアイドルを見て力を貰う、まったくもって尊い場所だ。この世で一番楽しくて素晴らしくて最高の空間なんじゃないかとも思う。
しかし 昨年一年間、私はさまざまな理由があって好きなアイドルの現場に一度も行けず、初めていわゆる在宅オタとしてコンテンツを楽しむことになった。
在宅になって、同じく在宅オタをしている人のツイッターを覗いてみた。
そうして在宅オタにもパターンがあると気づいた。
①映像ブログラジオ等在宅コンテンツはすべてくまなく、とまでは行かなくとも販売されるものは取り合えず買い、その感想を楽しそうに呟いているオタ
②購買力はそこまで無いが気になる商品(CDや映像作品)は購入し、いつか絶対に現場に行きたい!と息をまいているオタ
③複数ジャンル掛け持ちで本当に好きなのかどうか分からないのに分かったような顔をして口だけがとてもとても達者な人
①は大人のオタクに多く、②は未成年のオタクに多いように感じる。
そして一目瞭然だとは思うが、③の人間が一番モヤモヤする存在である。好きといっちょまえに声を大にして主張するも、その発言が色々ズレていて、本当に好きなの?って思う存在だ。
ひとくくりに茶の間・在宅と言っても、大多数の人がイラっとするのは③のパターンの人なのではないかと思う。
オタと茶の間の差はここにあると私は考える。
ブログの冒頭にて
※在宅(在宅オタ)=DVDや映像・タレントのブログなどのみで楽しみ、現場には行かない・行けない人たちの俗称
※茶の間=ユーチューブや無料コンテンツのみで楽しむだけなのに何故か声と顔がデカい自称オタ
と注釈を入れたが、結局はこれだと思う。
茶の間は茶の間、在宅は在宅でまったく別物なのではないか。
こちらのブログ
にあったように、たとえば映画館で映画を見ようという人がどれだけいるのかということだ。ほとんどの人間はそのうち地上派で放送されるだろうから見に行かない、という選択肢を取るのはよくあることだと思う。しかし誰かがお金を払って見ない限り、映画というコンテンツは成り立たないのだ。
また、茶の間の主張としてはだいたい3点あると見受けられる。
・金銭的に無理がある
・家庭の事情がある
・体調面の事情を抱えている
主たるものはこんなところだろう。
ちなみに私の抱えてた事情は家庭の事情だった。
上記の事象が複数重なってたとしたらそれはそれは苦しいだろうから、仕方ないね、って思うけど、だからといって『茶の間をないがしろにするな』とか『茶の間の意見も聞いて』なんてどうしてめいめい言えるのだろうか。現場を支えているのはどう考えてもお金を出しているオタクだ。
私だって全部の現場に行くことはないし、握手だってしない(出来ない)。DVDやCD、雑誌を買ったりグッズを買ったりしかしない。でももっとつぎ込んでいる人たちがいるから私も生かされていることは十分に理解しているし感謝している。
そんなオタクたちを押しのけてなにが茶の間の気持ちも~などと言えるな、と思う。本当にどんな気持ちで言っているんだろう。
『今は行けないけど、絶対にいつか行きたい!!』『CD買った!映像見た!最高だった!』などを楽しそうに主張する在宅オタに対してはそうだよね!最高だよね!わかるわかる私も現場行きたい!ってなるのだが、分かったような顔をしている茶の間は大体お金を出さずにツイッターやユーチューブで得た知識のみで『ここが最高』などと語る。いや別にそれもいいんだけど(よくないんだけど)、きっと分かってないことたくさんあるしそこじゃね~んだよ!ってこと呟いてたりするから気をつけな…?って思いがわく。ゆるオタですとか言ってるけどオタじゃなくてそれ茶の間すぎる茶の間なことを自覚することは、どんなプライドがあるか知らないが不可能なのだろうか。
曲がりなりにも現場の人間をしていた私は、昨年一年間は本当に現場に行きたくて行きたくて仕方が無かった。現場には現場の空気があるし、その場の高揚感や楽しさが全然違う。
また在宅は在宅で楽しかった。遠征に使うお金や時間を、別のことに使ったりも出来たし観ようと思って観ていなかった映像や舞台作品に時間やお金を充てたりもできた。それはそれで有意義だった。
話が脱線してしまうが、今後自分としては少し現場に行きづらくなってしまった環境に身を置くこととなったので、現場現場現場!!だけでなく在宅オタをやらざるを得ない。しかし現場の楽しさを知っている私は、在宅だけではきっと我慢できないだろうから、それを考えると我慢した分、現場がもっと楽しく感じることが出来るかもしれないと思い始めた。
楽しいオタクライフを送るには、まずコンテンツの存続が必要だ。そうでないとまず現場が生まれないし、そうなると在宅オタも出来なくなる。だから私はお金を使う。好きなものを好きでいるためだ。
これだけ好きだからこれだけ使ってるんだよ!!っていうマウントを取るつもりは一切ない。私よりお金を使っているお姉さまやおじさんがたくさんいるからだ。そういった人たちのおかげで私は楽しめている、と考えることもあるし彼らにはとても感謝している。
少しでもそれに助太刀できるのであれば、現場には行けなくともグッズや円盤に私は喜んでお金を払う。
もちろん自分の出来る範囲で。楽しいと思える範囲で。無理のない範囲でだけれど。