#198 排他的論理

198日目です。
マッチングアプリ、皆さん使ってますか？
いや僕は奥さんも愛娘もおりますのでもちろん使っておりません。

結構周りで使ってる方が多いので、そんなもんなんだなぁ皆、と思っている次第です。

僕は超弩級の人見知りなものですから、昔からマッチングアプリは使ったことがございません。
と言うか今の奥さんともかなり長く付き合ってから結婚しましたので使おうかなと言うタイミングも無かったのです。

というわけでマッチングアプリの話で始めたのですが結局何が言いたいかというと、マッチングアプリでめちゃめちゃ見た目好みの方とマッチングしたとして、そのあと幸せになるかどうかは冷やし中華のタレがゴマだれ派か醤油だれ派かが揃っているかに全てかかっている説が出ているからです。

僕は圧倒的にゴマだれ派なのですが奥さんは恐らくは醤油派、そこを僕が先にゴマダレ一強説を声高に叫んだから何となく言えずにゴマダレを食べ続けてくれている事も僕は何となく気が付いているのです。

しかしたまにはそんな奥さんの事を思い今夜は醤油ダレだな！と強い思いを胸に秘めて買い物に行ったとしても気が付けばカゴに入っているのは黄金色のあのパッケージ。

そう、ゴマダレです。

奥さんは間違いなく僕に合わせてくれている、それは分かる、分かっている。
しかし冷やし中華自体がシーズンを迎えても我が家では1回から2回、多くても3回。

その数少ない冷やし中華チャンスの事を思うと体が勝手にゴマダレをカゴに放り込むのです。

この先我が娘もろ子さんが成長し、仮に醤油派だったとします、当然の如く我が家の冷やし中華はそれから醤油ダレになる事でしょう。

多数決とはより多い意見を選び取るのではなく、弱く儚い希望の灯火を握り潰す行為なのです。

醤油ダレになった場合、僕は外では冷やし中華を食べない派ですから※醤油味が多いから※必然的にこの人生が終わるまで醤油ダレのみを食べ続ける事になります。

時には醤油の旨さに気が付き、これも悪くないな等と落ち着く事もあるでしょう、家族で囲む食卓に登る醤油ダレの冷やし中華を見て、これこそ家庭の味だよな、そんな事を心の底から思う時も来るのかも知れません。

だけど、だけどゴマダレはどうなるのでしょうか。
寂しい思いはしないでしょうか。
ゴマダレを愛していたのにも関わらず急に他人となってしまった僕を、ゴマダレ自身泣きながら指を刺して笑うでしょうか。

なればこそ僕は今はゴマダレを選ぶ事を躊躇わないのです、この先いつ別れが来るかもしれない、でも確かに今、君を愛していると伝えるために。

そんな話を奥さんに熱く語りましたが「どっちでも良い」と言われました。

あ、冷やし中華はじめました。