見出し画像

親知らずの序破急

先日、親知らずを抜いた。事の発端は数年前に遡る。当時、私は駐在でインドネシアにいた。一時帰国した際に歯医者に行ったところ、左下の親知らずがひどい虫歯のため抜かないといけないと言われた。

その後色々あって、帰国してその親知らずを抜いたのが今から半年前。生え方が悪く、1時間くらいかけて抜くことになった。それから半年間こまごまと歯の治療を続け、やっと全部終わったかと思ったところで医師に告げられた。「最後に右下の親知らずを抜きますね」

まだ一本残っていたのか。私は驚いた。確かに治療初期に親知らずが2本…というような話を聞いていたかもしれないが、さすがに半年前のことなので覚えていない。さらに言えば半年間じっくり治療したので、何をどうしたか細かいことは思い出せない。2本くらい抜いたような覚えもあるが、気のせいだろうか。

いずれにせよ今回の治療は最初に親知らずの抜歯というピークが来て、あとは敗戦処理のような治療かと思っていたが、締めに相応しいイベントが用意されていたとは。中々エンターテイメント精神のある歯医者である。私はストーリー性のある治療構成に驚きつつ、半年間の集大成となる2本目の親知らずの抜歯に臨むこととなった。

いいなと思ったら応援しよう!