「足跡姫-時代錯誤冬幽霊-」
2017年3回目の観劇。約1年ぶりのNODAMAPです。
今回は時代物。故中村勘三郎へのオマージュ作品ということで、歌舞伎の話でした。
「肉体の芸術ってつらいね、死んだら何も残らないんだもの」
なるほど。
確かに、歌舞伎も演劇も落語も、その人が死んだら何も残らないよな......。
「肉体を使う芸術、残ることのない形態の芸術」ってそのとき、その瞬間が人の心に残って未来につながっていくんだな、と思いました。
いつも通り難解で、1回観ただけじゃあわからない世界だし、セリフも小難しくてなかなか頭に入ってこない。
けど、眠くなるなんてとんでもなくて、ずっと目が離せないし、キャスト全員の魂の演技みたいなものを食い入るように観ていました。
特に、三、四代目出雲阿国役の宮沢りえさん。
美しすぎて直視できるようになるまでに時間がかかった。
前から6列目とかいう結構近めの席だったんですけど、肉眼でりえさん見えまして...真の美人ってこういうのか......って。
難解とはいえ、エッグよりもわかりやすくて感動する話。
余韻もよくて、じーんとする作品でした。
2017年2月4日 東京芸術劇場プレイハウスにて(2020年再掲載)