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ほたるいかを下処理する平日深夜0時 酔い日記 2022/4/27

例に漏れず考えることを放棄した私は晩御飯のアイディアを他人に委ねることにした。
対象者は本日最後に出会った会社の先輩。

「今日の晩御飯何食べたらいいですかね?」

「今日みたいな日は何も食べずに寝るのがいいよ」

真顔で言われた。
彼は真剣だ。

私としても、予想外の回答に一瞬頭が真っ白になる。
そしてすぐ思う。

海苔以下出たやん。と。

※4/17の日記を参照

「晩御飯何食べる?」の質問に「寝ろ」と返されるとは誰も思わない。
これは会話を終わらせる時の高等テクニックをつかわれているのだろうか。

腹が立ったので「がっつりラーメン食べてやるんだから!!!」と吐き捨てて会社を出た。

とはいえその頃時計は22時をまわっていた。
疲れた体にがっつりラーメンを入れるほど私の体は高校生男子じゃない。

ふらりとスーパーに立ち寄りぐるぐる考える。

目に止まったのはがっつりラーメンの対極にあるさしみこんにゃく。

「絶これ」

※絶対これの略

疲れた脳みそがアンサーを出す。
買い物カゴにさしみこんにゃくをスッスッと2つ入れ、付属のものだけでは不安なので別売りの酢味噌も購入する。

そうするともはや目的はさしみこんゃくを食べることではなく酢味噌を食べることにすり替わる。

酢味噌に合うものを探す。
そんなのあれしかない。

ほたるいか例

そう、ほたるいか。

スーパーでボイルされたほたるいかを調達し、ふくふく顔で家に帰る。
さしみこんにゃく経験者の私は慣れた手つきでさっと水洗いしたさしみこんにゃくを丁寧に皿に並べる。

さて。

ほたるいかってどうすんの?

なんか汚い気がするし水洗いでもするのかな?と軽い気持ちでググってみたら、

「そのままで食べられますが、下処理をするとさらにおいしいです」

という記事がやたらと目に留まる。

下処理…

一気にあがるハードル。

ここでいう下処理は、ほたるいかの目を取りくちばしを取り軟骨を取り…の3工程。

たかがたったの3工程だが、このとき時間は23時50分を過ぎていた。

めんどくさぁ〜

だが、下処理の工程を知ってしまったからには、これをしないことがほたるいかを美味しく食べる上での障害になる気がしてならない。

美味しく食べたい…でもこの時間にそんなちまちました処理をするのか…?ただでさえ残業で疲れているこの体に、今鞭打つ必要ある?え?ほたるいかのために????

様々な思いが逡巡する。

とはいえ今日を逃し冷蔵庫のなかで一晩過ごしたほたるいかを明日の晩酌に迎える勇気はさすがにない。
ただでさえ今胃腸ったら弱々なので簡単に破滅する気がする。

じゃあ今食べるしかないじゃぁ〜ん。

というわけで深夜0時を過ぎたキッチン、ほたるいかを黙々と処理し、ようやく晩酌にありつく。

いやまじで何も食べずに寝りゃよかったなと心底思った夜でした。
先人の教えは馬鹿にできませんね。

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