愉快な大人になる
何ごとも「きちんとしなければならない」と思っている人、ものごとを生真面目にとらえる人、心優しい人ほど、悩み多き人生を歩んでいるように見えます。額にしわを寄せて深刻な顔が思い浮かびます。
でも、ほとんどの親は子供に対し「立派な人になるのよ」と励まし「きちんとした、まじめで優しい大人」に育つことを望んでいるのではないでしょうか。まるで、我が子を「悩み多き人生」へと誘っているようです。
一方、いい加減な人、自分勝手な人、面白おかしく生きている人は、とても幸せそう。映画「男はつらいよ」の寅さんや「釣りバカ日誌」の浜ちゃんがすぐに浮かんできます。彼らの回りには、明るさと笑いがあり、触れあう人たちを、愉快でほのぼのとした気分にしてくれる。
こんな生き方って、かなり社会に貢献していると思いませんか?
しかし、親も学校の先生も、子供たちに「社会に役立つ人になるのよ」とは教えることがあっても、「いい加減で、好きなことやって、愉快な大人になるんだよ」とは、まず教えないだろうね。