「人は鏡」と言いますが…
「人は鏡」という言葉は、何度も聞かれたことがあるでしょう。あなたが出合う人たちは「あなたには、こんなところがありますよ」と(鏡を見るが如く、客観的に)教えてくれている、ということです。この意味が、腹の底から理解できたシーンを思い出したので、書いてみます。
ある女性、仮にAさんとします。ビジネス上の打ち合わせが終わり、雑談になったとき、Aさんの仕事のやり方に関して、前々から感じていたことを思い切って正直に言ってみることにしました。(Aさんとは、以前からお互いに言いたいことを言える仲だったし、彼女も裏表がなく、本音をズバッと言う性格の方です)。
こう言いました。「Aさんのこれまでの仕事ぶりを見ていると、どれも中途半端で、契約にまでいかない。いい話は持ってきてくれるのだが、あなたの関心が次々と別のものに移って、それ以上話が進んでいかない。こちらの言ったことをちゃんと守って、きちんとやってほしい」と率直に淡々と述べたのでした。
するとAさんは「私も○○さん(筆者の名前)に対して、同じ感想を持っている。それをいつか言おうと思っていた」と、これまた淡々と言うのです。
このAさんの発言でわかったこと。それは「あなたが、相手に言いたいことがある場合、それと同じ質量の言いたいことが、相手の人にもある」ということ。
「人は鏡」という言葉。いくら本を読んで、意味を知っていても、自分が体験させられないと、深い理解には到達しないですね。