島根県知事の丸山達也さんが、自分が県教育委員会を差配する立場なのを棚に上げてなぜか文部科学省批判をした件で
コロナウイルス感染症対策も含め地方経済対策では割とごもっともな正論を言うので、もう少しちゃんと意見聞いてみたいと思っていた丸山達也さんが、なぜか教育ネタでコケているという話が界隈で話題になっていたので見に行ったら確かにこれはアレでした。
結論から言えば「これが文部科学省の責任なわけがねえだろバーカ」という話でありまして、記者会見の中身を全文見てもまったく丸山さんに賛同できません。誰かに何かを吹き込まれてしまったのでありましょうか。
会見で、特に気になるのはこの辺です。
これ、失敗しているのは島根県の教育委員会が全国より劣っているからであって、文部科学省の責任ではないんですよ。
知事の丸山さんからすれば「椅子4脚の重さが7kgのとき、椅子48脚の重さは」と問われた小学6年生が半分しか正答しなかったことを問題視してましたが、ぶっちゃけ本当にそんなもんです。
文部科学省的に言えば、小学校6年生の時点で内田洋行がやっている全国学力テスト、そもそも小学校6年生というのは精神的な早熟と晩成の子では月齢以上に差が開く発達の途中の年齢で、統一的に試験をして良い悪いを判断していいのかという課題を指摘するなら分かります。だからこそ、昔は中高一貫が良い教育だとされていたものが、子どもの発育を考えれば小中一貫が良いと一般化して、公立校でも小中一貫の学制を採るところが増えてきたのがその理由です。
裏を返せば、義務教育が終わる前の中学2年や3年で行う全国統一テストならばまあ既存の教育の是非は判断できるかなぐらいのもので、小学校6年でやるテストは発育のばらつきがあるんだからやめちまえ、というべきなのが丸山さんのはずです。
さらに、PISAであれ全国学力テストであれ、割と全国的に成績が高い秋田県ほか北陸各県が優秀な中学生を輩出していることが立証されているにもかかわらず、秋田県とか高等教育としての大学進学率が42位である(令和2年)のは何故なのかってところが問われるべきです。
ちなみに、丸山さんの司る島根県は同41位であって、ぶっちゃけ下位です。お前のいる県が教育の面では学力テストでも下位、大学進学率でも下位というのが事実なんですよ。
丸山さんが非常に賢く政策面でも優秀なのは外から見ていて良く分かります。しかしながら、この発言はいちいち駄目で、困ります。周りにいる文教関係の人たちが、丸山さんには何を言っても通じないと言って、嘆いているのも分かります。だって、言ってることが滅茶苦茶なんだもの。何で文部科学省が悪い話になってるんですか、島根県の子どもの出来が悪い件で。
内部でいろいろと言上はあったようですが、それを丸山さんが聞き届けずあの知事会見になっていたのであれば、非常に残念です。島根一区で統一教会問題で揺れる細田博之さんがなぜか続投満々だから早く引きずりおろして丸山さんでも自民党公認で出たらいいんじゃないかと思う中央の人も、これじゃ困ると思うんじゃないかと心配です。
別にデータ付きで批判してもいいんですが上長になるし私も面倒くさいのでこの辺で。画像はAIが考えた『理想の地方政治家』なんですが、どうも「そんな都合のいい人はいない」って結論になったようで残念な画像になりました。