大切な遺言書を守るために！「自筆証書遺言書保管制度」の活用法
東京都江戸川区船堀から、相続・企業法務専門の司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一（@kirigayajun）です。
はじめに
今回は、遺言書を安心して保管できる「自筆証書遺言書保管制度」について解説します。
この制度がどのように使えるのか、一緒に見ていきましょう。
自筆証書遺言書とは何か？
まず、自筆証書遺言書とは、遺言者がすべて自分で手書きして作成する遺言書です。
この形式は、費用がかからず、専門家に依頼せずに自分で簡単にできるため、多くの人に利用されています。
しかし、作成後の保管が問題となることもあります。
自筆証書遺言書保管制度とは？
自筆証書遺言のデメリットに紛失の可能性があります。
それを防ぐために新たに法務局で自筆証書遺言を保管してくれる制度ができました。
今後の保管の問題を解決するために導入されたのが「自筆証書遺言書保管制度」です。
この制度では、法務局が遺言書を安全に保管してくれます。
所定の様式に従って記入し、法務局に申請して預かります。
これにより、遺言書が紛失したり、修正されたり心配することはありません。
自筆証書遺言書保管制度を利用するメリットとは？
自筆証書遺言書保管制度を利用することで、以下の4つの大きな特典があります。
安全性
自宅で管理していると、火事や災害で遺言書が失われるリスクがありますが、法務局で保管することで、このリスクは避けられます。
信頼性
法務局が遺言書を保管するため、遺言書が存在することが疑われることはありません。
相続人にとっても、遺言書が法的に有効であることが保証される安心感があります。
便利さ
遺言書が必要になったときに、遺族が簡単に法務局から取り出せるために、スムーズに分割遺産の手続きを進められます。
家庭裁判所での検認の不要
通常、自筆証書遺言書は家庭裁判所での検認裁判が必要です。
しかし、この制度を利用すれば、家庭裁判所での検認裁判が不要になります。
速やかに相続手続きが進められます。
自筆証書遺言書保管制度の利用方法
自筆証書遺言書保管制度の利用は、手続きも簡単です。
まず、遺言書を自分で作成し、適切な様式に従って記入します。
その後、法務局に出向いて遺言書を保管するだけです。
この際、ご本人様確認書類や手数料が必要となります。
手続き完了後、遺言書は法務局で安全に保管され、相続発生時に簡単に取り出せるようになります。
なお、法務局で保管するとき、遺言書の内容はチェックされません。
また、郵送などでの申請も認められず、本人が出向いて手続きを行う必要があります。
まとめ
自筆証書遺言書は、簡単に作成できる反面、その保管に課題がありました。
しかし、この「自筆証書遺言書保管制度」を利用することで、安全かつ確実に遺言書を守ることができます。
自宅での保管に不安がある方には、この制度を利用することを強くお勧めします。
遺言書を確実に保管し、家族に安心を考えるために、この制度を活用してみてください。
この内容が少しでもお役に立てば幸いです。
詳細やお問い合わせは、当事務所のウェブサイトまでどうぞ。