家族で話せる相続準備：親子で取り組む生前対策ガイド
東京都江戸川区船堀から、相続・企業法務専門の司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一（@kirigayajun）です。
はじめに
「相続」は多くの家庭で避けて通れない重要な問題です。
しかし、親子間で相続の話をするとどうしても後ろ向きになりがちです。
今回は、「親子間の相続の生前対策」について具体的に解説します。
この機会に、親子で相続について話し合いましょう。
最後までぜひ御覧ください。
親子間の相続対策の問題点は？
相続の問題はどの家庭でも起こりがちです。
しかし、相続について具体的に家族で話し合うことは避けがちです。
最近では、子供たちは親の相続について心配することが多く、不安を感じています。
親が生前に適切な対策を講じておくことで、相続が原因の家族間のトラブルを避け、円滑な相続手続きを実現できます。
親も子供とともに相続の生前対策をすることが大切です。
子供が親の相続について心配する理由
なぜ子供は親の相続のことを心配するのでしょうか。
大きく分けて、以下の理由が考えられます：
財産分割の不公平
兄弟間での財産分割において、不公平が生じることが心配事の一つです。
特に親の面倒を自分が見ていた場合、そのような問題が起こりがちです。
相続税の問題
相続税の計算や納税資金の準備に関して不安を感じることがあります。
相続税の負担が予想外に大きくなることがあります。
遺産争い
遺言書がない場合、遺産を巡る争いが発生する可能性があります。
多くは人間の「ココロ」の問題が起因していることが多いです。
子供も親を亡くしたときに相続のトラブルに巻き込まれて疲弊してしまうのではないかと心配しています。
相続の生前対策とは何か？
相続の生前対策とは、遺言書の作成、生命保険の活用、財産の名義変更など、相続が発生した後の手続きやトラブルを減らすために生前に行う計画や手続きです。
問題が表面化する前に、生前でできることを予想して対策を講じることが重要です。
資産の整理や相続税の対策も含まれます。
親が元気なうちの生前対策は選択肢が広く、いろいろな対策を講じることができます。
しかし、親が認知症になってしまうと、遺言ができなくなり、選択肢が狭くなります。
早めの対策が必要です。
生前対策でできる解決策とは？
遺言書の作成
遺言書は相続における最も基本的かつ効果的な対策の一つです。
遺言書には、財産の分配方法や後継者の指名など、自身の意志を明確に記載できます。
これにより、亡くなった後の財産分割を円滑に進めることが可能です。
生命保険の活用
生命保険金は相続財産に含まれません。
そのため、生命保険を利用して相続人に直接金銭を渡すことができます。
これにより、相続税の対策や特定の相続人への資金提供など、柔軟な資産の分配が可能です。
遺留分対策にも生命保険の活用は有用です。
財産の名義変更（贈与）
生前贈与や不動産の共有名義など、財産の一部を生前に子供などの相続人に移転しておくことも一つの手段です。
これにより、相続財産を減らし、相続税の負担を軽減できます。
ただし、2024年1月1日から相続税・贈与税に関して大きく変わります。
「生前贈与の加算期間延長」と「相続時精算課税制度の基礎控除（110万）新設」の2つが大きな改正点です。
民事信託の活用
大きな財産を信頼できる人に預けて、自分の意志に沿って管理運用してもらう方法です。
これにより、将来的に財産を安全に渡すことができます。
民事信託は、あなたの大切な財産を意思に沿って未来に渡す方法の一つです。
まとめ
相続は親と子の間でオープンに話し合うべきテーマです。
生前対策を講じることで、相続に関する不安を軽減し、家族間のトラブルを防ぐことができます。
遺言書の作成、生命保険の活用、財産の名義変更（贈与）、民事信託などを通じて、スムーズな相続手続きを実現しましょう。
相続は避けられないものですが、適切な準備によってそのプロセスを円滑に進めることが可能です。
相続に関するお悩みがあれば、いつでもご相談ください。
この内容が少しでもお役に立てば幸いです。
ご疑問点があれば、こちらからお問い合わせください。