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相続登記をスムーズに進めるための戸籍謄本と相続関係説明図のポイント
東京都江戸川区船堀、相続・企業法務専門の司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
はじめに
今回も相続登記について。
今回は、相続登記において「なぜ戸籍謄本が不可欠なのか?」、そして「相続関係説明図を添付する理由」について、初めて相続手続きを行う方向けにわかりやすく説明します。
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戸籍謄本がなぜ相続登記に必要なのか?
相続登記において、不動産の名義変更を申請する際には、登記原因証明情報が必要です。
これは、なぜその登記を行うのかを証明する情報を提供するために不可欠な書類です。
例えば、亡くなった方の不動産を相続する際には、その所有権が誰に移るかを証明するためのものとして戸籍謄本が必要となります。
戸籍謄本の役割とは?
1.被相続人(亡くなった方)の死亡を証明するため
まず、被相続人がすでに亡くなっている事実を示す必要があります。これにより、その不動産の名義を相続人に移す正当な理由が確認されます。
2.相続人が誰なのかを証明するため
次に、誰が相続人としてその不動産を相続するのかを明らかにする必要があります。
これを証明するために、戸籍謄本を提出し、相続人全員が特定されることが求められます。
3.他に相続人がいないことを確認するため
被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集することで、隠れた相続人がいないことを確認します。
これは、相続トラブルを防ぐために非常に重要なステップです。
これらの理由から、相続登記を行う際には、多くの戸籍謄本を揃える必要があります。
ただし、戸籍謄本には有効期限はありません。そのため、過去に取得した戸籍を利用することも可能です。
(相続人の戸籍は被相続人が亡くなったあとのものを利用する必要があります)
法定相続情報証明制度の活用
戸籍謄本の束を何度も提出するのは、手間も費用もかかります。
そこで、法定相続情報証明制度を利用することで、この手間を大幅に軽減することができます。
この制度では、戸籍謄本を提出し、併せて相続関係を図に表した「法定相続情報一覧図」を作成することで、登記官がその一覧図を認証してくれます。
この法定相続情報一覧図を利用すれば、相続登記や他の相続手続きにおいて、戸籍謄本の束を何度も提出する必要がなくなり、スムーズに手続きを進めることができます。
相続登記の手続きを簡素化したい場合には、この制度を積極的に活用することをおすすめします。
相続関係説明図を添付する理由
相続関係説明図とは、被相続人と相続人との関係を図式化したものです。
この図を相続登記に添付することで、相続人が誰であるかを法務局にわかりやすく伝えることができます。
なぜ相続関係説明図を添付するのか?
相続登記には必ずしも相続関係説明図が必要ではありませんが、戸籍謄本を返却してもらうために添付するケースが多いです。
通常、戸籍謄本をそのまま提出すると、登記が完了しても法務局から返却されません。
しかし、相続関係説明図を添付すれば、戸籍謄本を返却してもらえることが一般的です。
戸籍謄本は他の相続手続きでも必要となるため、できるだけ戻してもらいたい場合には、相続関係説明図を用意して提出することが賢明です。
これにより、相続手続き全体がスムーズに進み、不要な書類の再取得を避けることができます。
戸籍謄本や相続関係説明図の準備が難しいときは?
戸籍謄本の収集や相続関係説明図の作成は、初めての方にとっては非常に複雑に感じるかもしれません。
戸籍の取り寄せに時間がかかったり、書類作成の手順がわからず困ってしまうこともあるでしょう。
そんなときは、司法書士に依頼するのが一番の近道です。
司法書士は、戸籍収集から書類作成、相続登記の申請までを一括してサポートできるため、手続きがスムーズに進みます。
また、専門的な知識を持つ司法書士に依頼することで、書類の不備や手続きの遅れといったリスクも避けることができます。
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まとめ
相続登記において、戸籍謄本が不可欠である理由と、相続関係説明図の重要性について解説しました。
相続登記の手続きは複雑で、書類集めに手間取ることも多いですが、しっかりと準備をして進めることが大切です。
もし手続きが難しい、または不安な場合は、司法書士に相談することで安心して相続手続きを進めることができます。
この内容が少しでも参考になれば幸いです。
詳細やお問い合わせは、当事務所のウェブサイトまでどうぞ。