相続の不安を解消!簡易家系図で明確な相続人把握
東京都江戸川区船堀から、相続・企業法務専門の司法書士・行政書士の桐ケ谷淳一(@kirigayajun)です。
はじめに
最近、相続に関連する書籍が多く出版されていますが、ほとんどが相続開始後に焦点を当てたものが多いと感じます。
しかし、相続は開始前に準備をしておくことがトラブルを未然に防ぐために非常に重要です。
今回は、前回の続きで、書籍ではあまり触れられていない「簡易家系図」と相続の関係について詳しく解説します。
最後までぜひご覧ください。
「家系図」とは何か?
家系図は自分の先祖をたどり、家族のつながりを可視化するものです。
家系図を作ることで、自分のルーツを知り、相続の準備をする上で役立つからです。
戸籍を遡れば江戸末期生まれの先祖までたどることが可能です。
家系図とは、自分の先祖や家族関係を図式化したもので、家族の歴史を視覚的に理解するためのツールです。
現行の戸籍では、明治19年式まで取得可能で、江戸末期生まれの先祖まで追うことができます。
相続に関しては、そこまで遡る必要はありませんが、自分のルーツを知りたければ、この機会に取得するのは有益です。
相続準備の家系図としては、明治19年式の戸籍まであれば十分です。
ただ、どうしても時間がない、そこまで興味がない場合は最低限推定相続人の範囲までは取得して「簡易家系図」を作成してください。
簡易家系図を作成する理由
簡易家系図を作成することで、相続トラブルを未然に防ぐことができます。
相続人を明確にすることで、生前の相続対策が容易になります。
再婚や養子縁組がある場合でも、相続人を正確に把握できます。
簡易家系図の作成は、相続トラブルを未然に防ぐための第一歩です。
ここは大事なので知っておきましょう。
相続が発生した際に、誰が法定相続人であるかを明確にすることで、生前相続対策がしやすくなります。
また、家系図を作成する過程で、自分と家族のルーツについて深く理解することができ、将来の相続手続きをスムーズに進めるための準備が整います。
簡易家系図が相続対策になる理由
相続人を把握することで、適切な相続対策が可能になります。
相続人が分からないままだと、遺言書作成や財産分配が難しくなります。
養子縁組や再婚がある場合でも、家系図で相続人を明確にできます。
相続人を特定することは、相続トラブルを防ぐために極めて重要です。
例えば、養子縁組をした場合、実子であれば相続人となります。
また、再婚して前婚の子供がいる場合、前婚の配偶者は相続人にはなりませんが、その子供は相続人となります。
このように、家系図を作成することで、複雑な家族構成でも相続人を明確に把握できます。
簡易家系図作成のためのステップ
簡易家系図の作成は、相続対策の第一歩です。
家族構成を明確にし、適切な相続対策を講じるために必要です。
戸籍謄本の取得や家族とのコミュニケーションが重要です。
簡易家系図を作成するための具体的なステップを以下に示します:
・基本情報の収集
自分と家族の基本情報をリストアップし、取得可能であれば祖父母や曾祖父母の情報も収集します。
・戸籍謄本の取得
市区町村役場で、自分および家族の戸籍謄本を請求し、家系図の基盤となる公的な情報を取得します。
・家族とのコミュニケーション
家族や親戚と話し、記憶を辿りながら情報を補完していきます。
・専門家への相談
簡易家系図を作成しつつ、相続対策に関するアドバイスを専門家に相談し、必要に応じて遺言書の作成や贈与についての助言を得ます。
まとめ
相続トラブルを防ぐためには、相続人を特定することが最も重要です。
簡易家系図を作成することで、遺言書作成や相続対策がスムーズに進みます。
家族構成を明確にし、適切な相続対策を講じることで、相続開始後のトラブルを未然に防ぎましょう。
今一度、自分の家族構成を見直し、簡易家系図を作成することで、安心して相続手続きを迎える準備を整えてください。
この内容が少しでもお役に立てば幸いです。
ご疑問点があれば、こちらからお問い合わせください。