アイヌ語を習った
約一年間、アイヌ語を習いに東京へ通っていた。
月2回。
トータル20回程度でアイヌ語の、アイヌ文化の何がわかるのか
という意見があるだろうこともわかる。
知った気にはなりません。なれません。
しかし文法やルールが複雑な上、地域による方言の違いもかなりあり、大変習得が難しい言語であることはわかった。これは本当に!
初めて聞く品詞とかあったよ! なにそれ!!
私は「話せるようになる!」ことは早々に諦め(笑)、言語からわかる文化や講師のお話を聞きに行くのが楽しみになっていた。
あと、講座の会場であるアイヌ文化交流センター(東京駅の目の前にあるのよ!)には文献、資料がたくさんあるので、それらを読んだり眺めたりするのも面白かった。
そうそう手に入らない類の本もかなりあったように思う。
そんなぼんやり参加者の私でも、「ああ!」と思う瞬間はたくさんあった。
何より数少ない映像や音声を教材として毎回見る(聞く)ことができたのは貴重な経験になったと思う。
いわゆる「ネイティブ」の記録って手に入りにくいから。
みんな大好き「ヒンナヒンナ」もネイティブ発音で聴けたのよ(笑)
ああ、こういう音だったのか…(じーん)
それから、イオマンテがヒグマだけでなく、シマフクロウでも行なわれていたことを知ったときには大変驚きましたね。
シマフクロウだよ・・・? 今じゃ天然記念物よ?
イ(それ=カムイ=神)オマン(おくる)テ(させる)
→神を送る、送らせる
という意味の言葉なので、まあ直接ヒグマを指してはいないもんな。(カムイ=ヒグマの場合もあるらしいけども)
コタンコロカムイ(シマフクロウ)も送りますか・・・ おお
なんにせよ、本来「食べる」こととイコールになっている「食べられるものの命と死」について、その境界で「殺す」という役割を担っている人について、その双方に、もっときちんと感謝しなければと思った。
私が美味しく食べる肉=命に感謝はしやすいけれど、生きていた牛や豚を殺すことを引き受けてくれている人を忘れてはいけないよね。
帰り道ではいつも鮭が食べたくなって、東京駅にあるおにぎり屋さんで鮭や鮭といくらのおにぎりを買って食べていた。
美味しいんだ、鮭(カムイチェプ)。
そして今月、新型コロナウイルスの影響で講座最後の1回がなくなってしまった。
ちゃんとお礼を言うこともできず心残りではあるけれど、しかたないですよね。こればっかりは。
いったん講座が終了したので私の定期東京通いはなくなるけれど、この講座を受ける事ができて本当に良かったと思う。
(別にこのような講座がなくても月に2回くらいは東京に行っていたので、なにが変わるということではないけれど!)
あ、なぜ受講したのかってこと?
「ゴールデンカムイでしょ(笑)」みたいに言われることが多いけれど(それも間違いではないけれど)、20年弱前からアイヌ語について大変興味がありましたので、といったところです。
日本語教師の勉強をしていたときに、絶滅(危惧)言語であるアイヌ語の存在を知り、そこから少し調べたり、関わろうとしたりしていました。
昨今、金カムのおかげで(?)アイヌ語、文化関係の催しなどが目につきやすくなったのはありがたいですし、この漫画は最高に面白いから大好きです!!!
いただいたサポートは、現在ですとシルバニアの赤ちゃんかマウントレーニアのクリーミーラテになり、私がそうとう幸せになります♥