いざ19世紀末のアメリカへ!【ゲーム紹介:RDR2】
レッド・デッド・リデンプション2(以下RDR2)のPC版が11月5日に発売されます。めでたい!既に予約された方・プレイ済みの方も多いでしょうが、興味があるものの迷っているという方も多いはず。いい機会ですので、この素晴らしいゲームの紹介記事を作成しました。お付き合いいただけると幸いです。では行きましょう、いざ西部末期のアメリカへ!
イントロダクション
西暦1899年。近代化と法律の整備が進み、無法者たちの時代が終わりつつある西部開拓時代末期のアメリカを舞台に、主人公アーサー・モーガンの視点で彼の所属するギャング団の行く末が描かれます。右手にはリボルバー銃、左手には手綱、追うは保安官、目指すは新天地……。彼ら無法者にとって真に過酷なこの時代、ギャング団リーダーのダッチが掲げる「自由」を掴み取るために、アーサーはあらゆる手を尽くさなければなりません。
あらゆる手とは?そう、プレイヤーがアーサーを通じて体験できる数々のアクティビティを意味しています。個々の詳細は後述しますが、ここまでバラエティに富んだ「西部のギャング体験」は他のゲームでは味わえないと断言できます。
西部の無法者として、強盗や略奪はオーソドックスな資金調達手段です。花形は銀行強盗や列車強盗ですが、時には堅実に(別の言い方をすれば「セコく」)家畜や酒類を盗む必要もあるでしょう。もちろんしくじれば指名手配され、保安官や賞金首があなたを付け狙います。
無法者らしい「仕事」も大切ですが、ギャングのキャンプは基本的に物資不足ですから、食料調達のために狩猟や採集・釣りに精を出す日もあるでしょう。移動手段にして旅の相棒となる馬の世話も忘れてはなりません。馬屋では馬はもちろん鞍やあぶみも購入できますし、野生の馬を手懐けて愛馬とすることさえ可能です。他にもファッションやヘアスタイルに凝ってみたり、街に赴いて観劇やポーカーに興じるのもお洒落ですね。
……このように、過去最高とも言える水準で19世紀末のギャング・ライフを体験できるゲーム、それがレッド・デッド・リデンプション2なのです。
ストーリー&キャラクター
上でも触れましたが、本作のストーリーは西部のギャングものです。主要キャラクターとストーリーについて軽くご紹介しましょう。ちなみに、作品タイトルに「2」とありますが、時系列は前作「レッド・デッド・リデンプション」よりも過去の物語なので、前作未プレイであっても大丈夫です。
あらすじ
1899年。アメリカは、いわゆる西部開拓時代の末期を迎えていた。近代化を続ける文明に、整備が進んだ法律。無法者にとっては過酷な時代である。ダッチ率いる無法者集団、ファン・デル・リンデ・ギャング団にとっても、それは例外ではなかった。ブラックウォーターでの「仕事」が大失敗に終わったことで、一味は逃亡生活を余儀なくされる。寄る辺なき彼らが果たして、真の自由を得られる日は訪れるのだろうか。
詳しくは書けませんが、ストーリーもキャラクターも本っ当に素晴らしいのです……!
アーサー・モーガン
本作の主人公。物語は彼の視点で描かれる。
ギャング団の重鎮といったところで、一味の皆に慕われ頼られる人物。射撃の腕前は随一。若い頃からダッチに育てられたため恩を感じており、彼に最も忠実。誰に対しても口が悪く皮肉っぽいが、それはある種の「やるせなさ」の裏返しでもある。日誌を携帯しており、日記やスケッチをつけるのが趣味(絵も上手い)。
ダッチ・ファン・デル・リンデ
ギャング団のリーダー。
貧しい者やまっとうな労働者からは盗みを働かない、義賊めいた信条を持っている。「襲うべきを襲い、養うべきを養う」とは彼の談。ギャングのメンバーを家族同然に思っており、人種や性別を問わず平等に接する。読み書きをダッチに習った者も多い。教養と信念と行動力を持ち合わせた、まさにカリスマと呼ぶに相応しい指導者。しかし、ブラックウォーターでの失敗に苛まれてか、その統率力には曇りが見え始めている。
ジョン・マーストン
ギャング団のメンバー。
孤児として路上生活を送っていたが、ダッチに拾われギャングの一員となった。似たような境遇のアーサーとは義兄弟のような関係だが、ある出来事以降わだかまりが残っている。妻アビゲイルとの間に息子のジャックがいる。荒事には長けるものの、ダッチやアーサーほど明敏とは言えず、損な取引を請け負ってしまうことも。
ギャング団には10名以上が在籍しているため、重要な3名のみの紹介にとどめましたが、今後プレイする方のためにもう1名、軽く紹介を。
「おじさん」と呼ばれている人物がいるのですが、彼は「ギャング団メンバーの誰かの叔父」という訳ではなく、単に皆からそう呼ばれているだけです。本名不詳。初見だと混乱する方も多いようですので、老婆心ながらに書き記しておきます。
オープンワールドを征く
当時のアメリカを細部までリアルに描いたオープンワールドは、本作の大きな魅力の一つです。圧倒的な描写力で描かれた大自然には息を呑むばかり。心ゆくまで冒険しましょう。ちなみに、掲載している画像はPS4版のものですが、PC版では各種グラフィック面がより向上しているとのこと。
馬
本作を、もとい、西部劇関連の作品を語る上で欠かせない生き物と言えば……そう、馬です!
この時代の最もポピュラーな移動手段にして旅の相棒です。名前をつけ、餌をやり、ブラッシングして世話をしましょう。愛馬と親密になると操作性が向上し、遠い距離からの呼び笛にも応えてくれるようになります。馬屋で購入するのがオーソドックスですが、投げ縄と馬を御す乗馬技術があれば野生の馬を手懐けることも可能です。もちろん、非合法な入手手段も用意されています。
本作は馬のグラフィックに対する力の入れ方が尋常ではなく、各種動作の非常にリアルな描写に驚くことでしょう。草を食んだり寝転がったりするさまはとってもキュート。きちんとフンもします。銃声などで驚かせると逃げ出してしまったり、不用意に他人の馬に近づくと蹴られることもあります。個体ごとに性別も設定されており、カメラを動かせば「付いているか否か」も確認できます。
名前、馬具、たてがみや尻尾のスタイルは自由にカスタマイズ可能!
戦闘
無法者として生きるゲームですので、当然荒事は避けられません。強盗を働くにせよ、敵対ギャングや賞金稼ぎを追い払うにせよ、銃は必需品です。弾丸をケチってはいけません。
撃ち合いになった際には本シリーズ恒例となるデッドアイを積極的に使いましょう。使用することでスローモーションの中で照準を合わせることができ、素早くそして確実に弾丸を命中させることができます(この手のゲームが苦手な方でもご安心です)。西部のガンマンはこうでなくては!
狩猟・採集・釣り
逃亡生活中のギャングのキャンプは慢性的に物資不足です。動物の肉や毛皮、野草や魚といった品々はキャンプの皆に喜ばれることでしょう。狩猟採集によってそれら動物性・植物性のアイテムを得ることができ、キャンプの備蓄やアイテム作成の材料にすることができます。町の肉屋や医者に売却することもできるので、合法的に現金を得る手段としても適しています。
狩った動物には「品質」のステータスが存在することに注意してください。低品質のものは売却しても大した利益にならず、一部のアイテム作成には最高品質のものしか材料にできません。何発も弾丸を撃ち込むと毛皮の品質が下がるため、急所を捉えて一撃で仕留めるのがコツです。本格的に狩りを行うなら、リボルバーやリピーターではなく狙い撃ち可能で貫通力の高いライフルを調達するべきでしょう。
自然と町並みと人々
銃撃戦や狩りで血まみれの日々を過ごしていると、たまには癒やしが欲しくなるもの。大自然の中での散策や、市井の人々との交流は、癒やしのみならず様々なものをもたらしてくれます。
情景の美しさと生息動物の多様さは、さながら自然公園ばり。ハイキングするだけでもかなりの満足度。動物の挙動もとてもリアルに描かれており、それぞれが生態に沿った行動を取ります。観察した動物は図鑑に登録されるほか、辛抱強く観察していればオオツノヒツジの縄張り争いや、猛禽類の狩りといった行動を目にすることもできるでしょう。飼い犬や飼い猫は撫でることができます。"Good Boy."
キャンプ生活が続くと、文明も恋しくなるというもの。大小様々な町が点在しており、商店や酒場、劇場や床屋(後述)などの文明的な施設を利用できます。特に銃や弾丸の購入やカスタマイズ等を行える銃砲店は無法者にとってなくてはならない存在です。
大都会サンドニ。あらゆる施設が揃っています。
町と町の間は馬車や列車で移動することもできます。お金はかかりますが区間を素早く移動できるためとても便利です。なによりお洒落。
駅に賞金首の手配書が貼り出されていました。危険が伴いますが、合法的に現金を得るチャンスです。(しかし酷い言われ様だ)
これぞ文明、お風呂。町に来たならさっぱりしていきましょう。追加料金を払うとゴージャスなサービスを受けることができます!YEAH!
ちなみに、長い間不潔なままでいるとギャングのキャンプで苦言を呈されてしまうため、定期的に入浴することをおすすめします。
道中、様々な人々と出会うでしょう。いわば同業と言える強盗やスリに出くわすこともあれば、助けを必要とする無辜の市民を見かけることもあります。トラブルを解決してあげれば、相応の謝礼を得られるかもしれません。しかし、警戒は怠らないでください。弱者を装った狡猾な悪人が潜んでいることもあるのです。
ファッション&カスタマイズ
スクリーンショットに映るアーサーの姿を見てお気づきの方も多いでしょうが、本作では服装・髪型・髭のスタイル・その他装備や装飾品のデザインを、ことごとく自分でカスタマイズすることが可能です。袖のめくり方やブーツに付ける拍車の種類といった、かなり細かい部分まで変更できます。19世紀末のファッションを心ゆくまで堪能しましょう。
TPOをわきまえた服装を身に纏えばこの通り、富裕層にも溶け込めます。
罠師の店
都会に長居しすぎたか、どうもワイルドさが不足している……。そう感じたなら、森の中で狩猟生活を営んでいる「罠師」を見つけ出し、彼のもとを訪れると良いでしょう。最高品質の毛皮や鳥類の羽などを渡すことで、それを材料に動物系の服を作成してくれます。
髪・髭
町の床屋で髪型や髭のスタイル、および長さを整えることができます。現在の毛の長さよりも長いスタイルにすることはできないので、長さが必要なスタイルに変えたい場合は時間経過で毛が伸びてくるのを待つ必要があります。「養毛剤」を購入し使用することで、この時間を短縮できます。
銃
もちろん銃もカスタマイズ可能です。基本となるのは材質の変更で、金属の色味を好みのものに変更できます。パーツごとに変えることができるため、ユニークな組み合わせの一品を作ることも可能。銃全体に彫金を施したり(こちらもどの金属で彫るか選べます)、グリップ(握り手)の材質を変えたり、グリップに好きな彫刻を施すこともできます。ライフル系の武器の場合はさらに、銃身およびストック部分の木材の種類を変えたり、革製のカバーを追加したりできます。ゴージャスに行くか、無骨に行くかは好み次第。
贅の限りを尽くした、オールゴールド&パールグリップのリボルバー。
そのほか
上記で語りきれなかった内容を、スクリーンショット付きで軽くご紹介します。
ギャングのキャンプ
アーサーが持つ、唯一の帰るべき場所。このキャンプを拠点として活動することになります。食料や物資を寄付し、設備をアップグレードすることでより快適に生活を送ることができます。
ギャングの仲間から仕事の依頼を受けることもあります。
日誌
アーサーの持ち歩く日誌。ストーリーを進行させたり動植物を観察すると、それらが日誌に書き込まれます。普段は多くを語らない彼の、心に秘めた思いが綴られています。
美しい風景
カメラの距離の調整や、インターフェースの非表示が可能です。美しい景色を楽しみましょう。主観視点は臨場感抜群!とにかく綺麗な風景のスクショを撮りまくりたいという方にもおすすめのゲームです。
レッド・デッド・オンライン
本編とは独立した、オンライン版のモード(以下RDO)。キャラクターメイキングで好きなキャラクターを作成できます。不当に収監されていたあなたは、とある人物の手引きより脱獄に成功。見返りに様々な依頼をこなしていきます。
RDR2と同じ世界を自らの作成したキャラクターで気ままに放浪できます。時系列は本編の少し前に相当し、本編に登場するキャラクターに遭遇することも。RDO限定の服や装備が多数追加されているため、本編よりもさらにコーディネートに凝ることができます。
最大の魅力は、複数人での協力/敵対プレイを行えること。「民警団」を結成し仲間を集いましょう。常設の民警団のほか、一時的な民警団を結成することもできるため、「オンライン疲れ」を気にする方であっても気軽に民警団プレイができる点が嬉しいですね。「寄せ集めのならず者たち」感も出て独特の味わいがあります。
協力/対戦用ゲームモードも充実。特に馬を使ったレースや銃撃戦は本作ならでは。
おわりに
いかがだったでしょう。伝えきれない「良さ」がまだまだ大量にあるのですが、いい感じのスクショも尽きてきたのでこの辺で。本当に素晴らしいゲームですので、機会がありましたらぜひぜひ、プレイしてみてくださいね。
レッド・デッド・リデンプション2 / Red Dead Redemption II
対応機種:PlayStation 4 / Xbox One / PC (2019/11/5発売)