最近の妄想の私。⑦
……と言う訳で桐枝は利き手に傷を負い、文章が書けなくなってしまったんだ…。
はーい!
なんだい?ダラシン。
利き手を変える事は出来ますかー?
それも考えたが……
……アタシにゃ無理だよ。書けるまで練習する根気なんて、待ち合わせちゃいないからね。
だから別の方法を考えた。
…別の方法?聞かせてくれないか?…
異世界に行って親指で綴れる端末を手に入れるンだ!!!
ガハハハ!!!
面白そうな話だな!!!
ねー、異世界ってなにー?
"…異世界か… "
メラノは異世界と聞いて何か思い当たる事はあるかい?どんな事でもいい、話してくれないかい?
どうなンだい?メラノ。
……確信は持てないが、読者感想文様の肌に触れた時に視えたのだ。様々な人間、だが出で立ちも話し方も妙だった。そしてその人間達は片手に何かを持っていた。中にはソレを耳に当て一人で会話を始める者や、若い娘達はソレを素早くなぞっていた。……
桐枝!!もしかして…ソレが異世界の端末ってヤツじゃないか!?
…メラノ、アタシも今ようやく思い出したよ読者感想の胎内に取り込まれた時に幻覚を見せられたンだよ。その幻覚には妙な格好、喋り方をした人間だったよ。
でも、読者感想文はもういない。いったい、どうすればいいんだ………。
ねー、よくわかんないけどさー
その読者感想文さんって人の住んでた所って今もあるのー?
へ?あぁ、感想文城ならまだあるよ。もう誰も居なくなっちまった寂しい場所サ………。
じゃあさ!みんなで行ってみない?
読者感想文さんの匂いが残ってるかも!
ガハハハ!!!
まるで犬ってヤツじゃねぇか!!!
もー!風呂さん!ボクは塗り薬だよー!
ガハハハ!!!
どうするんだい?桐枝?
行ってみないか?
まぁ、ソレしか手掛かりは無いンだ。行くしかないだろう?
よーし!!
じゃあ早速準備スタートだー!
準備ィ?ダラシン、ピクニックに行くンじゃないンだからね!?
でもでも、桐枝は人間なんだからお腹減っちゃうでしょ?準備は怠らない方がいいとボクは思うなー?
桐枝、僕もダラシンに同意だ。
これからは一人じゃない、僕達がついてる。
だから入念に支度しよう?
ベピオ…そうだね、そうだったね。
よォし!!明日の明朝に立つよッ!!
うん!
おー!
ワクワクしてきたぜ!!!
……賑やかな旅になりそうだな……
続くッ!!!