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私がホイップクリームを好むのには、理由があるはずです。 その色はいつだって向こう側を見せない100%の不透明な白であること、無定型な形であることが魅力なのに必ず綺麗な曲面をしていること。 それは、秘密を決して口外しない、信頼のおける親友の印象と共通しています。 一枚の絵に味があるとしたら、どんな味であるか……子供の頃、絵画を目にするたびに想像していました。 今まさにお茶が注がれようとしている、野村直子「菫色のお客日」は、心がほどける瞬間、デザートのひと口目の予感