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ぶっちゃけ、転売ってどうなのよって話~オプチャ内でアンケートを取ってみた~

例の一件で「転売」に関するニュースを見聞きする機会が増えました。

転売というと、オタク界隈では非常にシビアかつ目の敵にしていて、私自身もあまり良いイメージを持っておりません。

そもそも、転売ってどこからが良くてどこからが駄目なのか、境界線が曖昧ではないでしょうか。

というのも、ポイントサイト経由で楽天でスキンケア商品を買いまして、宅配便の宛名が個人名だったもので気になって調べたら転売ヤーだったことが判明。
公式サイトを調べたところ、転売は禁止しているとのことで、すぐに通報しました。

一方副業界隈では、転売がひとつの常套手段となっておりまして、「必ず儲かる!」と謳い文句を掲げているのを見ると、なんだかいたたまれない気持ちになります。

そして疑問解明心に火を付けたのがこのツイート。

そもそも、転売とは許されるものなのでしょうか?
作り手にお金が入ればそれで充分なのでしょうか?
ネットを主戦場としているビジネスマンは、はっきり言ってどう思っているのか、オタク界隈と認識は一緒なのか、非常に気になりまして、noteを楽しむ会内でアンケートを取ってみました。

アンケートについて

アンケート名:転売に関するアンケート
回答数:13
(参考値:noteを楽しむ会LINEオープンチャットメンバー数 90人)
*8/6時点
実施期間:7/31~8/6

※このアンケートは「noteを楽しむ会」内で実施したものです。
調査の妥当性・整合性は通常の調査法よりも大きくかけ離れています。
何卒、ご容赦ください。

設問内容

Q1.転売についてどう思う?
Q2.どうしてそう思いましたか?

以下の設問は属性に関する設問になりますので、合わせてグラフも記載します。

Q3.年代

Q4.性別

回答数で一番多い年代は30代、性別は女性です。

結果

・Q1

「物によっては許す」が圧倒的多数で草生えるww
「許さない」と回答したのがわずか2人といきなりネット世論を揺るがす結果になりました。

・Q2

Q2は記述式で答えてもらいました。

「許す」派の意見

・許すとか許さないじゃなくて、普通に当たり前の仕事。昔むかしからあった仕組みで、これがないと私たちの暮らしは成り立たない。商社の仕事だったのが、インターネットで誰もが簡単にできるようになっただけ。

「許さない」派の意見

・商品は正当な値段で権利のある者が販売するべきだから
・ここの回答欄にありませんでしたが転売は例えば30%未満の利益を乗っける場合はオッケーとかそういった価格面での制限にするのであればありかと思います。

「物によっては許す」派の意見(多かったので抜粋)

・禁止されてなかったら問題ない。
・値段にもよるけど買いに行けなくて代わりに買ってってありかなあと。買い占め転売ヤーはだめ
・商社とか仲介は転売なので、不明確だけど、条件次第で許す。
・ECショップを運営している側からの意見ですが、転売サイトから購入してくれたユーザーに対して、ショップから直送させるような仕組みはどうなのかな?と疑問に思っているので。
・地方住みで、転売の恩恵を受けている人もいるから。すべての高額転売を取り締まるのは事実上難しいですし…。もとから高額で転売するつもりだったのか?結果的に高額になってしまったのか?だとか。私は転売云々より、無駄な買い占めを取り締まる必要があると考えてます。

ここで気になったのが「転売」はやっていることが「商社」と同じという意見。
実はこの会、ECサイトを経営している方も一定数いらっしゃっており、業界的な側面で捉えている人が多く見受けられました。
また、地方在住で近くにお店がない場合、頼りにしている実情もあるようです。

もっと詳しく見てみると

年代別で比較してみると面白い結果になりました。

今回、母数が少なかったのと属性で偏りが目立ったため、必ずとはいえないのですが、30代全員が「物によっては許す」と回答していたことが判明しました。

性別でも見てみると…

男性で「許す」派がゼロ。許すとはいえないまでも、グレーなところと捉えている方が多いようです。

アンケートを実施してから気づきましたが、「何の商品であれば許せる?」という設問を入れればよかったと後悔…
これであればどうして転売を許すのかという整合性が取りやすいので、失敗したと思っています。

転売のイメージについて考える

Q2で圧倒的に多かった「やり方は商社と同じ」「禁止されていない」などの意見について、私なりに調べてみました。

・転売と商社の本質は一緒なのか?

上記のサイトでは、基本的な本質がまったく違うと断言しています。
商社のやることは「売買できないモノを売買できるようにする」のが基本です。
つまり、売り物にするために生産地で足りないモノを補い、ルートを開拓するのです。なお、この時点では「定価」は存在していません。
一方転売は「最初からできたモノを利益を付けて販売する」
つまり「お店でも買えるモノを高値で売りつける」ビジネスの側面があります。
見方によっては「利益を付けて販売する」と見えるでしょう。しかしながら、仕入先と転売ヤーの関係は担保されているのかは、微妙なところです。
その点商社は、売り手と買い手の仲介役になっているので、Win-Winなビジネス関係を構築しているといえるでしょう。
「転売は商社と同じスキーム」というイメージは、表面上では似ているためにそう抱くのかもしれません。

・法律的には大丈夫なのか?

日本国内の場合、転売行為自体は問題ありません。
ですが、売っていいモノと悪いモノは当然あるわけで、また、仕入れ方法も全く違います。
ここで触れておきたい点は「物販」との違いについて。商社の話と少し被ります。

物販…商社や卸売業者が小売店に売る
転売…小売店で売っているモノを売る

かなりの極論を使えば「仕入れルート」が違うだけかもしれません。
先程も触れたように、商社はあくまで売り手と買い手の仲介役であり、モノの売買の価値を高めるために存在します。売上も生産元に還元されます。
しかしながら転売は、一般の消費者が商品に手に出せる小売店で仕入れるので流通の基本システムが歪んでしまう側面から問題になっている背景があります。
冒頭に紹介したツイートのように、個人レベルで掛取引が出来ればひとつの物販ビジネスとして成立するかと思いますが、莫大な資金が必要になると考えられますので、個人事業主には難しいでしょう。

・悪質な転売を撲滅するにはどうするか

悪質な転売を撲滅するには法律の改正が必要とされています。

主な法律は

・国民生活安定緊急措置法(物資供給不足時において、日用品の譲渡を禁止するもの)
・古物営業法(古物商を営む際の法律。古物商資格もこの法律を基本にしている)

の2つとなります。

このうち、国民生活安定緊急措置法は例の一件の転売騒ぎにより、5月に法改正されました。

古物営業法も4月に法改正され、都道府県単位の認可が全国一律認可に変更されました。
最近では、古書店主催の転売セミナーも開催され、ビジネスの注目度が高まっています。

しかしながら、メルカリやヤフオクなどの出品に関してはノータッチ。
むしろ、古物商認可の敷居が低くなったため、悪用される可能性があります。
ECサイトを運営している方々のためにも、ネット通販やフリマアプリにおける転売の実態を国レベルで調査し、アウト・セーフの線引きをきちんとしなければいけないのではないでしょうか。

ちなみに、バザーやフリマ出店の場合、取引実態や営利性、利益の使用目的などを総合的に判断した上で、営利目的で反復継続して古物取引をしたと認められた場合は規制対象となります。
無償または引取料(買付ではない)をもらって引き取ったモノであればOKです。

転売について思うところ

ネット世論では「転売は悪」という風潮が多くありますが、実際のところ、それを裏付けるアンケート結果はありませんでした。
今回オプチャ内で実施したアンケートは、整合性が皆無に等しいので、ネット世論とかけ離れている結果とはなってしまいましたが、今のやり方がまずいだけで個人レベルで掛取引を実施できるようにすれば、ネット販売も充実したものとなるでしょう。
ただ、国民生活に関わることですから、一度転売全般に関する世論調査は行うべきだと考えます。この時期だからこそ、売買について精査すべきです。

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