20代最後、人生でベストの年|今年を振り返って
こんにちは、Kiriです。
今年は初めてのことをたくさん経験した年でした。
人生で初めてマラソン大会(4月、富士五湖ウルトラマラソン)に出たり、8月に会社を立ち上げ、10月には子どもが産まれて……。
20代最後の年を迎えるにあたって、今年は30歳に向けた踏切台の年にしようと思っていました。その中でたくさんの出会いに恵まれて、結果的には人生でベストの年になりました。
そんな2023年を仕事のことを中心に、ライターさんとのインタビューで振り返っていきます。
映像にもサステナビリティーを
ー今年を振り返って、Kiriさんがどのような活動をしていたのか教えてください。
桐原:今年に入って、フリーランス3年目を迎えました。ここ1、2年はいろいろな出会いや仕事に恵まれて生活がガラッと変わりましたね。結婚をして車も買って引っ越しもして……。
そこで2023年、クリエイターとしてどうアウトプットしようかと考えたときに、動画を学ぶことはもちろん、それだけではなくいろいろな経験をしてみようと思ったんです。
そのひとつに、サステナブルな活動をしている企業さんのサービスを受けました。SANUという、僕が大好きなライフスタイルブランドです。
ーどのようなサービスなのでしょうか?
桐原:自然の中にセカンドホームが持てるサービスです。僕は大体2週間に1回、3,4泊するんですけど、自分だけの時間を持ったり、夜に仲間を呼んでクリエイティブの話をしたりしました。
月額5.5万円に加え、一回滞在あたり3,300円の掃除代がかかってきますが、普段の家ではしないようなこと(料理をしたり、自然の中を散歩したり、キャビンの外に併設されている焚き火台で焚き火したり等)自然の中でヒトらしい生活を楽しむことができる。そんなサービスです。
個人的な考察ですが、利用者にはある程度時間やお金に余白がある人が多い印象です。
自分がそういう生活をしているのかというと全くそんなことはないのですが(笑)
ただ、そういう世界を個人事業主の間に一度は体験しておきたいなと思ったのと、サスティナビリティーへの理解を深めるためにも、そして僕の人生においてもプラスになる体験になるはずだと思いまして。
また、SANUという会社が環境に対してどのような活動をしているか、そこからサステナブルについて学んだり発信にサステナブルなことを取り入れはじめましたね。
ー時間や場所にそこまでとらわれない働き方だからこそ飛び込めた世界ですね。SANUでの経験や他の経営者との関わりからを経た学びを教えてください。
桐原:これはもう今や常識かもしれないですが、人望がある人や出資が集いやすいSANUさんのような会社って、環境や周りの人たちに対して循環型、持続可能性をベースに活動しているんですよね。ESG投資という言葉もありますし。
そういう大きな流れに僕らも関与しないといけない。サステナブルがベースのうえでの活動の判断軸を持とうと思いました。
ー映像を作るうえで、Kiriさんはサステナブルをどのように活かしているのでしょうか?
桐原:映像の依頼が来たときも、「どうしたらサステナブルの上に表現できるかな」と考えるようになりました。
(依頼の全てがそうとは限りませんが。。)
インタビューベースの動画があっても、サステナブルな取り組みを一つは必ず聞いて、それは絶対動画内に取り入れたりなど。
たとえば企業の採用動画で、「残業が少ないです」「育休取得率が高いです」といった発言に対して、もし本当ならきちんと数値化して出した方がいいですよね。
今の人たちは目が肥えてるので、抽象的なことを言っても伝わらない。その辺の説得力もサステナブルな判断軸の上にあって、そこに企画が乗るようにしようと考えたのがフリーランス3年目の走り方でした。
あとは意外と見落としがちなのが、僕らの活動自体が常に持続可能なものであるか、にも気をつけています。
無駄な長時間労働をしない、だとか、日常的に多くのゴミを出さないようにする、だとか。
できることは常に、たくさんあります。
ー知識があるからこそ、企画の提案に幅や厚みが出たんですね。
桐原:それもそうですし、初めて会う人に対して「普段何してるの?」と聞かれたとき、そのような話ができるようになりました。一事業主として世の中に対してどうアウトプットできるかを考え直した年でしたね。
作りたいものを作り、自分の映像を再定義する
ークリエイターとして今度作りたい作品はありますか?
桐原:今年の抱負で「代表作を2つ作る」と掲げたのですが、作れたかと聞かれるとそんなことはなくてですね.......
今年は仕事としての映像を優先していたので、来年は多少仕事の手を止めてでも自主制作をして自分の作りたいものを表現して、「こういう映像でやっていくんだ」と改めて再定義したいですね。ドキュメンタリー表現を用いて、サステナブル分野のテーマを取り扱いたいです。
ーなぜドキュメンタリーなのでしょうか?
桐原:今年、映像監督の高島太士さんから映像のことについて教えを問いてもらったのですが、この方の作品がとても好きで。僕もこういうのを作りたいと思ったんです。
高島さんの代表作のひとつ『ママも1歳、おめでとう。』
桐原:高島さんは、「人に優しくしよう」と思わせてくれる作品をたくさん作られていて。これが僕のようなクリエイターが一人でも多くできたら、世の中はもっとよくなると思います。
ーまさに「読後感」を意識した作品なのでしょうか。
桐原:そうですね。「読後感」は高島さんもよく使う言葉で、大事にしています。
僕は人の行動を起こす映像を作りたいんです。自分の映像で感動してもらったり、影響を受けて「私も頑張ってみようかな」と思ってもらったり。そういう風に人を動かしたいです。
その中で、僕が表現していきたい手法がドキュメンタリーだと思っていて。生身の人を追いかけてそれを映像監督として演出したいですね。仕事でも趣味でも狂っているレベルでめちゃくちゃ頑張っている人を応援したいです。
ー自分の作品で行動変容を促すことは、クリエイターの醍醐味ですよね。
桐原:その点高島さんは、企画や演出、撮影技術などのクリエイティブの高さはもちろん、現場の作り方もすごい方なんですよ。
ー現場の作り方、気になります。
桐原:声かけひとつが天才的なんです。この人はこういう声かけをしたらこう返してくれるとか、こういう言葉を引き出すためにどうやって声かけをしようとか。映像に限らず普段からのコミュニケーションもそんな感じなんです。
本音で話していても、本音の裏の裏まで掘り下げるので嘘つけないですね。「それ思っていることとちゃうんじゃない?」とか「それほんまにやりたいと思っている?」とかめちゃくちゃ詰められます(笑)
ーちょっと怖いですね(笑)
桐原:高島さんも今、サステナビリティの企画プロデュースや演出家をやっているんです。それがきっかけで僕もサステナビリティへの関心が深まりました。
高島さんにサステナビリティを語らせたらすごいですね。一度サステナブル・ブランドジャパンという会社さんのイベントに登壇していて、SANUのブランドディレクター・本間 貴裕さんと同じステージで対談していました。
ただの映像クリエイターではなくて、社会問題に知識があるからこその映像でコミュニケーションを取っているので、その立ち位置がとてもかっこよくて憧れですね。そういう人になりたいと思ったのが、今年最大の気づきです。
来年は、法人の良さを発揮する年に
ー高島さんとの関わりやお子さんの出産など、好転する出来事が多い1年でしたね。
桐原:仕事のことだと、僕のメンターである株式会社ZOU代表取締役の知見くんの影響が大きいですね。
知見くんとは僕が映像で仕事する前からの知り合いで、そのときからずっと「お前自分で仕事やりたいタイプだろ?」と言われていたんです。
今年の6月、「俺が出資するから、グループ企業にして同じ方向向いてやろうよ」と言って法人化を促してくれたのが今年の転機ですね。一度ZOUで働く話も出たのですが、僕は常に自分が主役で動いていないといいものを生み出せないので。知見くんもそれを知ってくれて、グループ企業化の提案をしてくれたんです。
ーKiriさんの性格をわかっての提案をしてくださったんですね。
桐原:知見くんも僕とめちゃくちゃ似てるんですよ。飽き性というか、やると決めたらとことんやって、ある程度までいったらパタっとやめてまた次の新しいことをして。初速がとんでもなく早くて深いけど、好きなことでしか生きられないのが共通してます。人の顔色伺うとか忖度するとかが大っ嫌いなんです。
知見くんとは一生のパートナーになると思います。「山梨でクリエイターの会社といったらZOUとKIRINだよね」という立ち位置を取っていきたいです。
ー今後のグループ企業としての活動も楽しみです。
桐原:法人にした良さをまだ活かしきれてないんですけど、年明け以降本腰入れて動く話をしています。会社のロゴ、理念、ステートメントを今デザイナーさんと一緒に作っていて、同時にホームページも作っています。来年は会社の基礎の基礎をつくるのが目標かもしれないですね。
できれば若くて勢いのある人を1人雇うのか業務提携を結ぶのか。まずは小さくてもいいから、組織
化をはかりたいです。
また、個人的には来年も走ることは続けます。
来年の3月に鹿児島でフルマラソン、4月は富士五湖の100キロマラソンにエントリー済みなので、そこは変わらずやっていきます。
あと、毎年12月のホノルルマラソンは恒例行事にしていきたいですね。
ー次回はぜひ、ホノルルマラソンについてたっぷりお話し聞かせてください!
この取材の後、人生で初めてホノルルに行きました。本当に最高だったので来月はそのことについて発信します!
株式会社KIRIN
代表取締役 桐原侑希
取材・執筆・編集
ライター 遠藤美果(エビアン)
取材日:2023年11月25日
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