"KOOKY ZOO(クーキーズー)" JUVENILE WESTERN SHIRT おおげさなくらいがいい
KOOKY ZOOの巨大なウェスタンシャツ。
50s~60sのストアブランド系ウェスタンシャツのキッズサイズをリファレンスに、そのまま拡大したデザインの"JUVENILE WESTERN SHIRT"
サイズ感もオーバー気味に設定し、付属パーツも大きい。
もちろん襟やポケット、カフスも大きくなり、ステッチ幅も粗く立っている。ただでさえアイコニックなウェスタンシャツがさらにキャッチーな印象に。
フロントボタンなんて4つだ。最低5つくらいはあってもよさそうなのに。笑ってしまう。
ただ、ディティールはしっかりとヴィンテージを踏襲しているため、この年代までしか見られないスナップのトップボタン、ミシンで縫いっぱなしにした空管仕上げ、耳付きのマチ、8ozの軽くてムラのある生地など、古いものを愛する人もグッとくるように仕上がっている。
古いものを古いままに紹介しては受け入れてもらえるはずもない、古き良きものが後世に伝わるとしたらこのくらい振り切って...というデザイナーの意思が伝わってくる、気がする。
ほとんどカバーオール。
下手するとランチコートくらいの感覚になってきそう。
不思議といやらしさを感じないのはなぜだろうか。
シャツの上にジャケットがわり。
十分通用する面構え。
寒くなったら厚手のニットの上に着たりすると可愛いだろうなと思う。
発想一つで無限に遊べそうだ。
無理やりタックインしてみても存外悪くない。
ただ、やるならもう少し股上の深いパンツがいいかも。
日本人は「話を盛る」こと、誇張、大げさをやたらと嫌う。
僕は案外嫌いじゃない。
少し大げさに話したほうが伝わりやすいし、話を盛り上げるために誰かに不利益のない範囲で肉付けをするのはウィットの一つだと思っている。
民話や伝承の類なんて大体そんなもんだろう。
洋服も一緒で、初めはギョッとするけど、きちんと細部を押さえてる丁寧なもの。それでいて人を楽しませるような仕掛けがあるものが残っていくんじゃないだろうか。
後世にインパクトを残す作り手って、こういう感じなんだろうなと、このシャツを見て改めて感じます。
菊池健斗
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