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"MEIAS(メイアス)"LILY W/PE GUERNSEY PULL OVER ギリギリガンジー
ヴィンテージに敬意を払いつつ、
デザイナー独自の解釈を加えたアイテムは昨今では掃いて捨てるほどある。
デザインとしてヴィンテージを掛け合わせたり、要素要素を抽出して"デザイナーズ"として発信されるもの。
逆に、オリジナルに忠実に、素材や若干のシルエット変更を加えて現代的にアップデートするもの。
スーパーの衣料品店に置いてあるような服でも、参照されているのは昔の軍服だったりして、現代のプロダクトはどこまで行ってもヴィンテージに囚われている。
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"MEIAS"のこのセーターはどうだろう。
みれば一発でわかる、「ガンジーセーター」というリファレンス。
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袖の編み替え部分、横に広く開いた首元、前後の差がないデザイン。
誰がどう見ても
「ああ、ガンジーセーターね」
とわかる。
この
「ああ、ガンジーセーターね」
には
「無骨でかっこいいけれど、シルエットは現代的でないし、硬く、重く、ちくちくして、東京の冬にはオーバースペックだけれどそのかっこよさからどうしても着たくなってしまう、けれどそうデイリーに着るものでもないオシャレ着なガンジーセーターね」
という内容が含意されている(主観です)
ただ"MEIAS"のガンジーのすごいところは、誰が見てもガンジーセーターだとわかる範囲の中で、全く違うプロダクトになっているところ。
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ガンジーに特徴的なギチギチに詰まった身幅ではなく、フィッティングはゆったり。
そして何より、ウール×ポリで空洞を作るように編み立てられたリリヤーンのおかげで空気を含んだ糸は、軽く温かい。
所謂ガンジーセーターのように、油分を重く含んだ固く太い糸ではなく、
軽く柔らかい糸。
もちろん、着心地は抜群でチクチクするなんてことは絶対にない。
「着心地のいいガンジーセーターが欲しい」
と言ったら
「着心地のいいガンジーはガンジーじゃない」
と言われたこともあった。
その変なこだわりに意固地にならず、ゆったりと柔らかい、
でも確かにガンジーセーターなこの一着を着てみてほしい。
大丈夫、これは、ガンジー島で編まれてないからガンジーじゃないけれど、
見た目的にはギリギリ、だけどちゃんとガンジーです。
菊池健斗
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