"ENCOMING(インカミング)" -SIX POCKET TROUSERS- ちょっとだらしないくらいがいい
あんまりガラじゃないように見えるかもしれないけど、
「こういうのが気分だな〜」
と思って仕入れたENCOMINGの６ポケのトラウザーズ。
トラウザーズといえば響きは上品だけれど、
実態はペインタータイプのワークパンツ。
いなたさが香る。
話を聞くに、相当に手こずったらしい生地加工の跡がトップボタンに見て取れる。
縫製部分に現れるパッカリングの小慣れた感じも絶妙にいい塩梅。
薄手のツイル地は光沢感もあって、形に対して少し上品さを感じる。
ポケットは6つ。
サイドのポケットは本来であればハンマーを引っ掛けるループなんかがあって然るべきなんだろうがそこは省略。代わりに普通のペインターパンツであれば片側に着くはずのポケットが両側についてシンメトリーに。
そんなところも、少し上品に見える理由なんだろうか。
溜めてはく前提の長めの裾には少しスリットが入っていて、
靴に綺麗に引っかかる仕様。
ストレート気味のパンツなので、白と少しフレアする感じが独特のシェイプと妙に合わせやすい印象を生む。
ウェストはぐるりで86cmぐらいのMサイズを絞って履く。
股上は深いがヒップは少し小さく作ってあるのでもたつきすぎない。
しかし、全く溜まらないわけではなくて、少しくしゃっとする感じが、古着のデカいワークパンツとも違う、品のある小慣れた印象を与えてくれる。
綺麗な(特にヒップ周りが)トラウザーズばかり仕入れてきたけど、元々ウェストの大きい古着のパンツもたくさん履いてきた僕。
しばらく綺麗なトラウザーズやイージーパンツ、ヒップがしっかり合ったデニムなんかばかりを見てきた反動で、こういうパンツをテキトーに履きたくなってきた。
ただ、雑にサイズの合ってない古着を着るのも納得できないし、このくらいの塩梅が一番気持ち良く気分にハマってくれます。
大人の「ちょっとだらしない」くらいがちょうどいいんです。
菊池健斗
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