「好き」を仕事にすること
言い古されたことだが、プロスポーツの世界は厳しい。
「契約満了」の文字があちこちで見える季節になる。
どんな名選手でも、いつか必ずキャリアの終点がある。
まだそうした記憶に残る選手は良い。かたや成功と言えるステージに立たないままに所属先を失う選手の気持ちはいかばかり。
早めに選手としての限界を知ることが幸せだという考えは否定しない。
でも、大抵は好きで始めたスポーツの世界でプロフェッショナルを名乗れなくなるのは、死刑を宣告されたと受け止める向きも必ずあるだろうと思う。
選手がその世界で活躍するには、実力はもちろんだし、努力も必要だろう。
でも、ちょっとした運不運で陽の目を浴びずに表舞台を去る人もいる気がする。
「好き」を仕事にできるのは、とてつもなく素晴らしい人生の過ごし方だと思うけど、長く幸せな時間を過ごせる人は圧倒的に少数なのだ。
でも、仮にセカンドキャリアを目指すことになったとしても、自身が本当に好きなことに打ち込めたことは必ず人生の糧になる筈だと思うし、信じたい。
大抵はセカンドキャリアの方が長い。
どうか一人ひとりが善い人生を歩んでほしいと願ってやまない。