自然法則に従い、感謝と反省を忘れない生き方の大切さ
京都の松下資料館を訪れる機会に恵まれました。
ご好意により通常は非公開の特別な場所の見学もできました。
それは根源の社という施設です。
根源の社とはどのような施設でしょうか。
松下資料館は、松下幸之助氏が戦後設立したPHP研究所内にあります。
PHPとはPeace and Happiness through Prosperity という英語の頭文字をとったもので、この理念と活動は、繁栄によって平和と幸福を実現したいという松下幸之助氏の、いわばライフワークとも呼べるものです。
松下幸之助氏は松下電器の社長を退いて会長に就任した1961年、PHP研究活動のため京都南禅寺近くに真々庵という別邸を求め、程なくしてそこに根源の社を創建しました。その後根源の社はPHP研究所本社と松下電器本社創業の森にも分社され、現在3ヶ所にあります。
PHP研究所の根源の社は室内にありますので、それほど大きなものではありません。
祠といった感じのもので、伊勢神宮の内宮を模した外観をしています。
私はピンと張りつめたような空気を感じました。
根源の社は「宇宙の根源」を祀っています。
宇宙の根源とは何でしょうか。
根源の社の由緒書きにはこうあります。
「宇宙根源の力は、万物を存在せしめ、それらが生成発展する源泉となるものであります。その力は、自然の理法として、私どもお互いの体内にも脈々として働き、一木一草のなかにまで、生き生きとみちあふれています。私どもは、この偉大な根源の力が宇宙に存在し、それが自然の理法を通じて、万物に生成発展の働きをしていることを会得し、これに深い感謝と祈念のまことをささげなければなりません。」
宇宙に存在するもの全ては、宇宙根源の力によって生み出され発展している。我々はそれを理解し、それに従った生き方をする必要がある、ということだと私は捉えました。
松下幸之助氏は真々庵に訪れると、まず根源の社に参拝し手を合わせていました。ここで座禅し冥想することもあったそうです。
そして根源の社に手を合わせる時は、今自分がここにいるという根源への感謝と、自分の行動が自然の理にかなっているかという反省をしていたそうです。
また氏は宇宙根源の法則に従わずして真の事業の発展はないともおっしゃっています。
自然法則に従い、感謝と反省を忘れない生き方の大切さ。
學ばせていただきました。