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自然豊かな地で自然と調和した生活を実現した友人を訪ねる

徳島県の友人を訪れました。

徳島県といっても徳島市ではありません。徳島市から車で1時間以上かかる美馬郡つるぎ町という徳島県の内陸に位置する町です。

つるぎ町に住む私の友人は、以前は東京の企業で働いていましたが、一昨年ここに移り住みました。経験のない農業に取り組みながら、つるぎ町の生活を楽しんでいる彼の様子をFacebookで見ながら、都会から田舎に移り住み自然相手に生きるということはどういうことなのかを知りたいと思っていました。

というのも、現在多くの地方で地域創生、地域活性化、人口減少などへの対策として移住・定住に取り組んでいます。また都会生活には馴染めないが地方では仕事がないから仕方なく都会に住んでいる、できれば地方に移り住みたいという人々も多くいます。
私はこうした地方への移住・定住という課題解決に向けて、自分も何か取り組みたいという考えを持っていて、少しづつ動き始めているところなのです。

幸い身近に地方へ移住した友人がおりましたので、話を聞きに行くことにしたのです。

レンタカーを借りて彼の家に向かいました。彼の家はかなりの山奥でバスも走っていないのです。

国道から県道に入るとどんどん道が狭くなっていきます。車が通るのがやっとという道幅の山道を右に左にと登っていきます。ガードレールもなく、木の葉や枝が落ちていて、道路が濡れていたら滑って大変危険な道です。
カーナビの案内があるのでこの先に友人の家があることを信じて行けますが、なければ不安になり引き返してしまうような道です。

こんな山道を走ること約40分。視界が開け友人宅に着きました。
友人宅はこの地域特有の傾斜地集落と呼ばれる場所にあります。

山の傾斜地に家々が点々と建っており、その間間に畑があります。
ご近所さんは、隣というよりも傾斜地の上か下にいるという感じです。
そしてこうした傾斜地集落のある山々が連なっているため、向かい側の山の斜面にも集落が見えます。

辿り着くまでは大変でしたが、家の目の前に広がる風景は実に雄大で爽快で気持ちよく、大変さを忘れさせてくれる場所でした。

友人にこの地域特産の半田そうめんや、自宅で取れた野菜のサラダなどをご馳走してもらいました。(私が手土産に秋田の稲庭うどんを持って行ってのはご愛嬌)

様々な話を聞いた後、家の周りの畑を案内してもらいました。
家の横や下の斜面に石垣を築きながら畑が作られています。
彼はご近所の方に教えてもらったり、自分で試行錯誤しながら、安全で安心な作物を作っています。
また作物を使ったジャムなども製造し道の駅で販売しています。
一方で鹿などの食害とも戦っていました。

ここでの生活は決して楽ではないことは簡単に想像ができました。しかし友人はとても活き活きとして、実に楽しそうに話しをしてくれました。心からこの場所での生活を楽しんでいる様子でした。

友人は明らかに東京での生活では決して手に入れることのできない「幸せ」を手に入れました。
それがどんな幸せなのか、私が想像して申し上げることは憚られますので控えますが、自然豊かな地で、自然と調和した生活によって、確実に幸せになれる人がいるということは間違いありません。

そういった幸せを手に入れたいという人の手助をすること。
私も取り組んでいきたいと思います。

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