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民藝運動に見るものづくりと美的要素の大切さ
先日、倉敷の大原美術館を訪れましたが、その工芸館には棟方志功や芹沢銈介などの民藝運動の作家の作品が展示されていました。
民藝とは民衆的な工芸品の意味で、民藝運動とは、美の生活化、すなわち名も無き職人が作った日常の生活道具にも美術的価値を見出して活用しようという運動で、柳宗悦らによって提唱されました。
今では民芸品という言葉で普通に使われていますが、もともとは柳らによって使い始められた言葉だったのですね。
大原孫三郎は、柳らの民藝運動に理解を示し多大な支援をしています。
そして彼の支援によって、東京に日本民藝館が設立され今に至っています。
もう少し民藝というものについて学びたいと思いましたので、見学してきました。
日本民藝館は井の頭線駒場東大前駅から徒歩10分弱、住宅が建ち並ぶ一角にあります。
瓦屋根の蔵のような大きな建物です。
館内には柳によって日本や海外から集められた、陶磁器、織物、染物、木漆工、絵画、金工、石工、竹工、紙工、革工、硝子、彫刻、編組品などが展示されています。
どれも観賞用の美術品として作られたものではなく日常の生活のために作られたものです。しかし実用的なものの中にも、職人など作り手の美的感性がしっかりと表現されていると感じました。
また作られた時代、生産された地域ごとの個性、使われていた生活のシーン、背景にある文化などが様々に融合しあって、魅力的な世界を作っていることも感じました。
日用品というものを通じて美を自然に生活に取り入れ、身近に美を感じることは、心を豊かにし人生をよりよいものにしてくれます。
安価で手軽に手に入れられるものであっても、美的要素はとても大切です。美しいものはいつまでも持っていたい愛用品になり、それがご愛顧につながるからです。
商品開発担当者はもちろんですが、経営者も美的感性を磨いて、商品やサービスに活かしたいものです。