「投げる」を好きに!得意に!【キレダス】
初めての投稿なのでまず初めに、キレダスという道具はなぜ生まれたのか、
キレダスの形状や効果について解説していきたいと思います。
野球ボールしか投げないという悪影響
近年では子どもたちの体力低下が懸念されています。
「投げる」という動作もその一つです。
野球をやっていれば、野球ボールを一定の数以上は必然的に投げることになります。
しかし、遊び方の変化から、野球をやっている子は野球ボールしか投げないという現象が起きています。
公園でドッチボールやボール当て鬼をしたり、室内で紙飛行機を飛ばして遊んだり、もっと言えばめんこをして遊んだりと少し前までは遊びの中に投げる動作が入っていたものが、今ではゲームで遊ぶ時間が増えて、ボール遊びができる公園が減ってしまいました。
開発のきっかけ
キレダスの開発者である藤田は、
高校を卒業後、富山国際大学野球部→社会人野球チームTDKで投手としてプレーをしました。
現役選手を引退後、子どもたちに野球を指導するようになり、感覚を言葉で伝えることの難しさに頭を悩ませていました。
説明されたことをイメージの中ではやっているつもりでも、実際のフォームとは大きな差があります。
そこで子どもにもわかるように、器具を使って結果で目に見えるようなものを作りたいと思い、紙飛行機をヒントにキレダスを開発しました。
以下はキレダスのHPから抜粋した文章です。
キレダスの特徴
軽量で当たっても痛くない素材でできているので、公園でも安全に使用することができます。
羽根がついているので暴投しても転がっていかず、暴投を怖がらずに思い切り楽しく投げることができます。
投げたキレダスは羽根の抵抗を受けて普通のボールよりもゆっくり飛んでくるので、未就学児、小学校低学年の選手のボールを捕る方の練習にもなります。
また、保護者の方が野球未経験者でも練習に付き合うことができます。
「母のボールのキレが出ました。」
など、保護者の方も投げるのが上手くなったという声もいただくことがあります。
キレダスの形状・種類
キレダスは、穴の空いたプラスチックのボールに、シャフト(棒)が刺さり、ボールと反対側の先端には羽根が付いているといった形状になっています。
キレダスは
初心者向けのノーマルタイプと上級者向けのアスリートタイプがあります。
ノーマルタイプの重さは約110g、アスリートタイプは約136g。
公式球の中で一番軽いJ球の重さが129±1.8g。
ノーマルタイプはJ球よりも約20gほど軽いです。
キレダスマジック
キレダスを投げた後、ボールに持ち替えて相手の胸を目掛けて投球してもらうと、大抵の人は相手の頭上を超える高さに投げてしまいます。
私たちはこれをキレダスマジックと呼んでいます。
この現象は、手首が立ち、胸郭を使うことができ、出力が高くなっているために起こります。
以下に当てはまる選手は特に効果が出やすいです。
・リリースの時に肘が下がっていた
・手首を使って投げていた
・胸郭が使えておらず腕の力だけで投げていた
これらに当てはまる選手は最初、キレダスを上手く投げることに苦戦する方が多いです。
下に叩きつけてしまったり、羽根がブレて狙っているところの半分くらいまでしかキレダスが飛ばないということが起きます。
その時、私たちは
・体幹を大きく、速く回転する
・腕に力を入れすぎないようにする
・遠く、高く投げるようにする
と伝えています。
こうやってキレダスを投げていると、だんだんと遠くにまっすぐ投げられるようになってきます。
つまりキレダスを投げられるようになれば、
・体幹を大きく、速く回転する投げ方
・腕に力を入れすぎない投げ方
を身につけることができます。
そして最後の
・遠く、高く投げるようにする
ことで、リリースで肘が上がり、胸郭を使うことができるフォームになります。
このように改善されると、球速が上がったり、再現性が上がるので、コントロールの改善にも繋がります。
また、リリース時に肘が上がることで、肩肘の負担が少なくなり、怪我をしにくい投げ方にもなっていく可能性が高くなります。
最後に…
キレダスのことを知っていただけたでしょうか。
今後は野球知識について幅広く投稿していきたいと思います。