スタートアップ転職から2年弱が過ぎたので自分がどこまでで成長したかや今後のキャリアを考えてみる。

今の会社に入ってもうすぐ2年。思い返せば早いものであっという間に感じる。

最近全然noteを更新できていなかったが理由として「純粋に忙しすぎた」ということが挙げられる。

よくベンチャーの求人あるあるで「通常の三倍(シャアかよ)成長できる」というのがあるが、それが正しいとすると6年分くらいの経験をしたということだろう。

まぁ、体感的には6年分の成長をしたとは言い難いが、成長したことは事実だろう。

この記事を見ている人はおそらく、僕と同じような発達持ちでベンチャーで働いている(or転職を考えている)人もいると考えている。

ベンチャーは成長する(と言われている)が、果たしてその成長が今後のキャリアに有益なのか。

ベンチャーで働いた経験は大手でも評価されるし、転職後もそれなりに働けるのか?

ベンチャー界隈の記事は転職エージェントやVCやベンチャー経営者などのポジショントークが多すぎて、あてにならない。

とはいえ、定量的なデータが公表されている訳でもなく果たしてベンチャー転職が本当に良いのかどうかは議論の余地が多すぎる。

また、「本当にベンチャー転職したら成長できるの?ベンチャーからみんなが知るような大手に転職できるの?」なんて質問をネット上で使用ものなら「そんなこと考えるやつはベンチャーに向いていない」と論点ずらしの反論をされてしまう。

「リスク」とは不確実性を表す言葉であり、その意味では情報がオープンになっていないベンチャー転職というのはリスクである。

ベンチャーに転職してからの経験というのはあくまで個人の一情報にすぎない。

しかしながら、自分の記録を残すことは不確実な闇の中に一点の光を灯すことである。nよりもn+1の方が大きいのは間違いのないことだ。

そこで改めてベンチャー転職から2年弱が経過したあとの自分の成長について振り返ってみる。

なお、今回はスキル、実績、人のつながりという3つの論点で振り返ろうと思う。

スキル

スキル面に関しては大きく成長したと思う。

基本的なオフィススキル

・エクセル:求人票に掲載されるレベルの関数(vlookup)は持ちろん、VBAや相関分析、回帰分析などの統計的手法も使えるようになった。しかも超高速で。

・パワポ:コンサル会社の出す資料のような綺麗でわかりやすいパワポを作れるようになった。もちろん超高速で。

・ワード:正直あんまり使わない。。。

新卒で入った会社のころに比べたらこれらのスキル面は大幅に向上しているのは確かだ。

戦闘力で言うと、サイバイマンからザーボン・ドドリアクラスまで成長できただろう。

1.プログラミングスキル

・Python

独学で勉強をしたおかげで、データ加工や集計といった基本的な部分はもちろん、機械学習の実装も一部できるようになった。他にも、業務効率化、自動化のスクリプトを組むなんていうのも割とお手の物。

・SQL

CRUDのうちRは心配ない。CUDは実務経験はないが、現職では困らない。とはいえ、一応文法は理解しているし、そもそもその背後にあるデータベースの動きに関してはほぼ理解している。おかげでBigQueryなんかも趣味レベルでは使えている。

2.その他専門ツール

・BIツール

Tableauをクライアントワークで使うことが増えたこともあり、BIツール周りの知識はついたことは大きい。現在、Tableauを導入したい企業も多いので経験を積めば転職時のアピールポイントになる可能性もある。

・地理情報システム(GIS)

結構マイナーなツールだが、位置情報系の分析をすることが基本ということもあり、かなり得意になったと思う。

3.その他ビジネス面(コミュニケーションやマネジメントなど)のスキル

・期待値コントロール

マジで大事。これをミスると死ぬ。

基本的にクライアントに抱かせる期待値は自分がインフルエンザにかかってもなんとかやり切れるレベルにしておくこと。

その上で期待値を超えていくことが大事。

ただし、大幅に期待値を超えた納品物を出すと、今後の案件での期待値がドラゴンボールの戦闘力のごとくインフレする。

個人的な感覚としては期待値の120%くらいの納品物を出した上で「今回は大変でしたわ〜^^;」というスタンスでいることで防げる。

あと、言葉の意味レベルから認識が合ってないと死ぬ。絶対に横文字とか「握る」とか人によって定義が異なりそうな用語は使わない。

クライアントとのコミュニケーションを営業に任せても死ぬ。

あいつら大体「ドラえもん作れます!」みたいなことを自信満々に言う傾向があるので。

個人的にはできないことはできない。リスクが高いことは高いと誠実に伝えるのが顧客のためになると思う。

・インターン・後輩への教育スキル

もともとASD特性のため、物事をパターン化して捉えて細分化した上で説明する能力には強みがあったが、それをどのように相手に落とし込むかという点もスキルが向上したと感じる。

他にも1on1などは積極的にやっていたこともあり、入社したばかりの新卒やインターンのスキルセットをあげることもできるようになったと思う。

やり方は月並みだけど

・自分の業務の棚卸しとそれぞれに必要なスキルの分析

・スキルシートの作成

・スキル習得に向けどのようなことを学ぶべきかを説明し週次で進捗管理

って感じ。ただ、基本的にみんな忙しいとか言ってやらないので1on1の時間にスキルを教えてたりもした。

当初excelの関数くらい自分でググって。。。。と思ってたけど、基本的に個人のモチベーションに信頼せず、自責のスタンスに立った方が楽だった。本渡してこれ読んでおいてだと基本読まない。僕も興味ないと読まないもん。なので、PPTにまとめて説明してあげるくらいで良い。

他者の学ぶ意識を上げるのは基本無理。意欲がない人は作業者にしてしまうのが効率的であったりする。(学習意欲は後天的な環境とかが影響していると思う。

・やり切る力

ベンチャーということで基本的にはお金がない。そのため多少焦げ臭い案件でも取らなきゃいけない。クライアントがアレだったりする。(日経クロステックの記事を読んでむち打ちになるくらい頷いた。)。

なので炎上確率は非常に高い。プロジェクト発足時に合意形成したはずの仕様が二転三転するのも日常茶飯事。とはいえやらないわけにはいかないのでとにかく心を無にして淡々とやり切る力は身についた。

「いずれ炎上は終わる。終わらない炎上などない」

「ベンチャーだしずっと働くわけじゃねえし。この案件終わったら転職すればいい(結局しないけど)」

「責めてる暇があればとにかく終わらせる」

の3つ。

公共系のプロジェクトはとにかく細かいのでミスは絶対出る。特に自分はADHDなもんでミスが出やすい。

他者によるダブルチェックは大前提だが、ミスを指摘された場合諦めよう。(コンサータ飲んでもミス発生率の変化に有意差はなかった)

まぁ、大体こんな感じか。

転職エージェントとちょくちょく自分のキャリアの状況をチェックするために話すけど「希少性の高い職種×その中でも希少性の高い商材×上流から実務までやりきる」という経験をしてるので市場価値は入社前まで上がってるとのこと。

事実、個人で地元の事業者から仕事をいただくことも増えてきた。

内容もデータ分析案件や、業務管理のためにBIツールを導入するなど様々だが、データを軸に声をかけてもらえることが嬉しい。

自分が移住前に抱いていた仮説

・地域の事業者は経営管理に割くリソース(スキル、人材面)がない。

・求められるデータ周りのスキルは機械学習とかディープラーニングのような高度なものではなく、DBのスキーマを考えて、BIを使ってダッシュボードにする程度のものでめちゃくちゃ喜んでもらえる。分析手法もドリルダウンや回帰分析で十分。

というのはある程度当たっていた。

とはいえ、

・資本が大手に比べると弱いので、とにかく売上に繋がる分析を高速で行うことも求められる。とにかく今月の金。結果が大事。

という点もあるのでかなりシビアな世界ではある。

途中言いたいことが散らばったが、言いたいこととしては、スタートアップで二年弱頑張った経験は確実に自分の血肉になっていると思う。

先日、地元の中小企業の経営者さんからもプロジェクトの参画依頼を受けた。

自分の地域を良くするためのプロジェクト。 自分の価値を高めることにもつながるので頑張りたい。



まとめると

・ベンチャーでの就業経験は成長に繋がる。ただし、自学自習することが前提。毎月読書やら自由研究やらのインプットとアウトプットはだいじ。

・成長後は自分個人でも仕事を取って回せるようになる。ただし、自分の場合地方というデータ分析人材がほぼいないマーケットだったというのもあるけどね。

・大手に行けるかは未知数。ただ、ビズリー○のスカウトとか見ると、メガベンチャーとかからも(こんな経歴にも関わらず)来てるのでデータ分析職ならなんとかなるのかもと楽観的な期待を抱いている。あと、個人的には役所とか公的機関に潜り込んで好き勝手やりたいww

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