【歌詞和訳】A Whiter Shade of Pale/Procol Harum
天界より愛を込めて。こんにちは。きらすけです。
今回はプロコル・ハルムの「A Whiter Shade of Pale(青い影)」を自分なりに訳してみました。
オルガンの柔らかな音色が特徴的な優しい雰囲気の曲です。クラシックっぽい和音も感じさせつつ、叙情的な詞や綺麗なメロディーで聞きやすく仕上がっています。歌手の荒井由実さんが大きく影響を受けた曲としても有名で、コラボした演奏もあります。
歌詞は結構難解で書いた本人もよくわかってないとか言う噂もありますが、できる限りストーリー的なのが伝わるように訳しました。結構向こうの文化的な部分も多いのですが、僕の拙い知識でわかる範囲で解説をつけてあります。
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↓↓↓以下和訳↓↓↓
邦題は基本「青い影」となっていますが、有名な話の通りこれでは完全な訳とは言えないので、今回は「青ざめた影のさす」という余韻を残す題にしてみました。
ファンダンゴはクイーンのボヘミアン・ラプソディの和訳にも出てきた(といいつつよく見ると言及してなかった)フラメンコ的なノリノリのダンスミュージックの1種です。
なんとなく場面設定的に船で行われている馬鹿騒ぎのパーティとそこで踊っている2人、みたいな感じですね。実際どういうことなの?というのはよく分からんのでその辺は詳しい人に聞いてください。
As the miller…のところは他の方の訳でも出ていたようにカンタベリー物語の一部から取られているようです。(カンタベリー物語と粉屋の話についてはこちらをどうぞ:カンタベリー物語(Wikipedia)ざっくり言うと、巡礼に向かう中でたまたま出会った人が話しているという設定の中で、粉屋の人が不倫の話をしているという話です) どうやらそこから察するに、この2人は女性の浮気をめぐって気まずい状態になっているようです。
Vestal virgins、ヴェスタの巫女は古代ローマにいた巫女さん(及びそれをモチーフとしたオペラ)のことです。これもまた詳しいことはこちらを:ヴェスタの処女(Wikipedia)こちらも大雑把に説明すると、神聖な職業とされているこの巫女さんが罪を犯して罰を受けている様子を浮気してしまった女性と重ねている表現のようです。ただ、Wikipedia及びほかの文献も色々調べましたが、「沖に流された」及び「16」という記述はよく分かりませんでした。(この巫女たちに与えられる罰と言えば生き埋め、という事実はあったようなのですが…)なので、作詞者の記憶違いなどではないかと思います。
また、この「16」については、インターネット上の和訳では人数だとか、いやいや年齢だとか様々な意見が飛び交っています。僕もありったけの文法の知識をフル活用して考えてみましたが、どうにもどっちにも取れそう(どっちかというなら人数か?しかしOne of(数字)(物)という表現はあまり聞かない)ということで言葉を濁しました。伝わればいいのです。大暴論。
少なくとも確実にわかる、Who were leaving…より流されているのは複数人いること、この場で言及されているのは彼女(浮気したらしい女性)であること、ヴェスタの巫女の性質などからこの訳にしました。難しかったです。
曲調の割に歌詞ではけっこう大変なことが起こってます。早く仲直りできるといいですね。
というわけでプロコル・ハルム「A Whiter Shade of Pale」の訳でした。おそまつさまでした。
【2024/04/01追記】
コメントにて「Turns cartwheels 'cross the floor」部分の英語歌詞の転記が間違っているとのご指摘を頂いたので修正しました。また、それに伴い和訳歌詞も少し修正しました。
ご指摘ありがとうございました。
【2024/06/02追記】
「I was feeling kind of seasick」の部分の訳について、より的確なものに修正しました。