【アイナナ】六弥ナギの大切な思い出を感じられる場所に行ってきた人の話。【「星の王子さま」と六弥ナギ】
※アプリメインストーリー4部以降・六弥ナギくんの「16 IDOL ALBUM」のラビTVのネタバレが含まれます。ご注意ください。
※オタクの《考察》が入りますが、日頃考察をしているオタクではない為、こじつけや短絡的な結論に至っている可能性があります。数ある考えの中のひとつとして、至らない点はご容赦いただけますと幸いです。
※初めてnoteを作ります。読み辛い点や訂正等は見付け次第訂正していく所存です。宜しくお願い致します。
【ご挨拶】
はじめまして。アイドリッシュセブンというコンテンツにどっぷりのオタクです。
推しは大和くん。今回は推し、関係ないです。
【六弥ナギの思い出を感じられる場所「星の王子さまミュージアム」】
早速ですが、ナギくんの大切な思い出を感じられる場所に行ってきたので、レポを書きたいと思います。
まず、その場所というのは、神奈川県は箱根にある「星の王子さまミュージアム」。残念ながら今年(2023年)3月31日を以て閉館してしまうため、慌てて行ってきました。
星の王子さまミュージアムさん↓
【ナギとセトと「星の王子さま」】
ではなぜ、ここがナギくんの大切な思い出を感じられる場所なのか。
昨年のナギくんのお誕生日のカード、「16 IDOL ALBUM」のラビTVの中で公開された情報を見てみましょう。
ナギくんは幼少期、腹違いの兄でありノースメイア第1王子のセト・ランヴァルト・フォン・ノースメイア殿下に「星の王子さま」を読み聞かせしてもらっていたということが分かります。
それも、本当は自力で読めるのに、甘えて内容が難しいと言いながら……。
【セトとの思い出を辿る《※考察付き》】
ここからはラビTVだけでなく、撮影した写真も照らし合わせながら思い出を辿ります。
星の王子さまミュージアムは、作者であるサン・テグジュペリの生涯を追う展示以外は写真の撮影が許可されています。
ナギくんとセトの思い出になっているお話に関する写真を撮ってきたので、追っていきます。
①「偉そうな王様」について
作中であくびをしただけで怒った王様。幼きナギくんは父上(現ノースメイア王)とこの王様を比較し、「少しいじわる」と評価しています。
展示では、次のような説明がしてありました。「王さま
命令ばかりするこの人物は、
実際には何の権威も持っていません。
それでも、架空の地位や体面に傷がつくことを
何よりも恐れています。」
セトは、この王様について次のような解釈をしていました。
「この王様は、権威を示すために本当に大事なものが見えなくなっているんだ。
権威というものは、王様という立場に生まれるのではなく、人々に認められて、初めて生まれるものなのに。
彼には、王子さまの心が、見えなくなっていたんだよ。」
また、他の登場人物についても次のように語ります。
「他にも、 自惚れ屋や、お酒に溺れた人も出てきただろう。
彼らもみな、本当に大事なものが見えていない人なんだ。
解釈は人それぞれだが、 少なくとも私は、そう受け取っている。」
《考察》
「本当に大事なものが見えなくなる」と、人として何かが駄目になってしまう。そのようにセトは認識しているのが分かります。
少なくともこんなに幼い第2王子ナギくんとする会話ではないと思うのですが。王家の子だから教育が行き届いているのは勿論、ナギくんの分かるように伝えるセトのアウトプット力には驚かされますね。また、この年でセトの話が分かるナギくんが優秀だという証明にもなりそうですね。
このラビTVで当時のセトがこのように語ったからこそ、アプリストーリー本編4部終盤までのセトは元々あのような性格や思考だった訳ではなく、「本当に大事なもの」を見失っていただけなのだということを突き付けられて、私は死にました。
②「バラ」について
星の王子さまの冒険は、喧嘩から始まります。自分の居た惑星B612に咲く一輪のバラと喧嘩をして、旅に出る決心をするのです。そうして前述した王様や他の登場人物などに出逢うのです。
セトから登場人物と「本当に大事なもの」の話をされたナギくんは、王子さまにとっての「本当に大事なもの」は「本当はバラのことが大好きだという気持ち」と気付きます。
それに対してセトも、「大切な存在を想う気持ちは、人の目には見えないものだ」と返事をします。
ここでナギくんは次のように語ります。
「……王子さまにとってのバラは、 僕にとっての兄上なのかなと、考えていました。」
「でも僕だったら、絶対に、王子さまみたいに大事なものを見失ったりしません。
僕が兄上を大事に思う気持ちは、 目には見えないけれど......。
こんなに大好きで、大事だっていう気持ちを、僕が見えなくなるはずはありません!」
そしてセトの返事がこちら。↓
「私にとっても、おまえは 大事な宝物のような存在だよ。
叶うなら、 見失いたくない。」
「大人になっても、ずっとそういられることを願うよ。」
《考察》
星の王子さまにとっての「バラ」の話から、「本当に大事なもの」を巡る当時の兄弟の考え方の違いが露呈する、とても苦しい場面です。
ナギくんが兄上を想う気持ちが無くなる訳がないと主張するのに対し、セトはナギも(自分も)人である以上、大切なものは見失うかもしれない可能性を見出しています。叶うなら見失いたくないと願いながらも、大人になるという事がどれ程残酷な事なのかを考えさせられます。
思えば「本当に大事なもの」を見失っているのはみんな大人。大人になるにつれて世間の厄介事を知り、何かを失いながらみんな生きている。そんな人間の辿る運命の縮図を、兄であるセトはもう察している。これからノースメイアで起こるであろう問題も……。
だからこそ、優秀なナギくん、されどまだ子どもの現実を見れる力の弱いナギくんとの対比がハッキリと描かれる。
ちなみに展示では次のように説明がされています。
「王子さまのバラの花
王子さまの小さな星に咲いた、おしゃれで高慢なバラは、サン=テグジュペリの妻コンスエロがモデルであるとされています。しかし同時に、作者が批判しながらも愛し続け、一度は離れながらも帰ろうと努力した祖国フランスの意であることをあわせて考えた方がいいでしょう。」
多少強引にはなりますが、兄上=バラ≒サン・テグジュペリの妻、と考えると当時のナギくんが余程セトを慕っていたことが分かりますし、「批判しながらも愛し続け、一度は離れながらも帰ろうと努力した祖国」というところは4部のナギくんにとってのセトやノースメイアへの感情に近しいものを感じてしまいます。オタクはこじつけが好きなのです。
【感想・余談・《※他考察》】
星の王子さまミュージアム、とても楽しかったです。元々「星の王子さま」のような抽象的な話は解釈にある程度の幅があり好きだったのですが、アイバムにてナギくんの大切な思い出にこの本が関わっていると知ってから行くと一味違いました。3月31日までですが、この記事を読んでもし行きたくなった方がいらっしゃったら是非。後悔はしないと思います。
ちなみに、私はウワバミ(大きなヘビのこと)の話が大好きです。大人はこの絵を見て中折れ帽と勘違いをするが、星の王子さまはこのウワバミはゾウを丸飲みした様子だと見抜いたというストーリー(下の写真を参考にしてください)。このウワバミの話を使って二次創作をしたこともあります。
《考察》
また、星の王子さまは旅の最後、蛇に噛まれて自分の星に戻ります。この蛇は死の象徴と言われています。噛みつく蛇と言って想像してしまうのは、やはり棗巳波くんでしょうか。彼はナギくんに桜春樹の現状を必死に伝える事で、ナギくんを苦しめる事になりましたが、結果的に今までの「兄と確執のある」「桜春樹に会えない」六弥ナギは居なくなり、「兄と和解し」「桜春樹の死を看取ることのできた」六弥ナギが生まれます。「死」=「新しい人生の始まり」と考えると、こんなところにも星の王子さま要素があったのかもしれないと思ってしまいますね。
そしてそして、エントランスにあった星屑の入ったフライパン、ピタゴラでした。
その他、庭園など、ナギくんにピッタリ。夏に来ていればもっと美しい緑が出迎えてくれたのだろうな。
【終わりに】
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
「星の王子さま」と六弥ナギくんの結び付きを考えれば考える程、もしかしたら、もしかしてこれも、と考えが浮かんできてしまい、初めてnoteを作りました。
画像が多すぎて逆に分かり辛いと感じられる方もいらっしゃるとは思うのですが、考察なんて不相応なことをしたが故、結びつけたい部分の根拠は全て示しておきたいと考えてしまいました……。
これを読んで、3月中に星の王子さまミュージアムへ駆け込むオタクや、6月にアイバムをゲットするオタクが増えたら、私は幸せで死にます。
これを書いている現在、アニナナ4期の製作は未発表、六弥ナギくんはアニメ内ではしんどいままです。
どうか、アニナナ六弥ナギくんに救いが訪れますように。願いを込めて。
20230312 公開