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スーザン~物語を聞かせてよ 003


○八讃のアパート・全景・朝
   高速で、夜になる。
   八讃が、コンビニの袋を持って帰って来る。
八讃「来てないかぁ…スーザン。よし、早く寝て、夢で会おう。今夜は、会えるよね」

○同・部屋・内
   八讃、ベッドに寝ている。
八讃「(顔の前で手を合わせ)夢で、スーザンに会えますように。おやすみなさい。(目を閉じる)」
   しばらくして、カーテンから日の光が漏れて来る。
八讃「(目を開け)スーザン…夢にも出て来なかった…」
   パッと起き上がり、玄関へ行き、ドアを開ける。

○同・外・朝
   八讃が、少し開けたドアから顔を出す。
   スーザンは、来ていない。
八讃「(ため息をつき)現実でも、また会えないのかぁ…。ていうか、なんで猫がこんなに気になるんだろう? 変だよなぁ…」

○コンビニ・外景・夜

○同・内
   八讃がカゴを持って、レジへ歩いて来る。
   カゴの中には、弁当、ビール、キャットフードが入っている。
   会計を済ませ、外へ出て行く八讃。

○八讃のアパート・外景
   そこへ、八讃が帰って来る。
   スーザンはいない。
八讃「(立ち止まり)やっぱ…いないかぁ…」

○同・八讃の部屋・内
   八讃、食事を終え、ビールを飲み干し、ゴミを片付ける。
八讃「今夜こそ、夢に出て来てくれよ、スーザン」
   ベッドへ行き、電気を消し、ベッドへ潜り込む。
八讃「そうだ! スーザンが夢に出て来たら、物語を聞かせてって言おう。そうすれば、ずっと一緒にいられるはず。今日こそ、夢で逢えますように。おやすみ。(目をつぶる)」
   しばらくして、スーザンが現れ、キラキラ輝きながら、人間になる。
スーザン「ハッサン、ハッサン」
   八讃、目を開け、スーザンに気づき、飛び起きる。
八讃「スーザン、来てくれたんだね! ありがとう!」
スーザン「そんなに喜んでくれて嬉しい!」
八讃「そうだ、スーザン。忘れないうちに、ていうか、夢が覚めないうちに言っておくよ」
スーザン「なに?」
八讃「あのさ、僕に物語を聞かせてくれよ。そしたら、長く一緒にいられるだろ!」
スーザン「いいよ、わかった」
八讃「よかった。ありがとう。ベッドに座って、ゆっくり、ね!」
スーザン「ええ。(ベッドに座る)」


(つづく)

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