9月28日は、プライバシーデー&「ゴミ戦争」宣言が行われる&新清水トンネルが開通&パソコン記念日&世界狂犬病デー
【プライバシーデー】
1964(昭和39)年9月28日、日本で初めてプライバシーの権利を認めた判決が下されたことにちなんで、記念日が制定されています。
きっかけは、三島由紀夫氏の小説「宴のあと」のモデルとされた有田八郎元外務大臣が、その内容から、作者と発行元の新潮社を訴えていたことに起因します。
裁判では、東京地裁がプライバシーの侵害を認め、三島由紀夫氏に損害賠償を命じる判決を下しました。
《宴のあと》
理知的な知識人の政治理想主義よりも、夫のためなら選挙違反も裏切りもやってのけるヒロイン・かづの愛情と情熱を描いた作品。
政治とは無縁でも、民衆的で無学なかづの方が現実を動かし、政治的であった、という皮肉と対比が鮮やかに表現されていると評されています。
同裁判の判決で、プライバシーという言葉が使われたのをきっかけに、日本でも人格権が認められ、言葉としても定着するようになったと言われています。
【「ゴミ戦争」宣言が行われる】
1971(昭和46)年9月28日、当時東京都知事だった美濃部亮吉氏が、「ゴミ戦争宣言」を行いました。
《かんたんな経緯》
1950年代半ばに高度経済成長期を迎えた一方で、東京都内では、日々大量に排出されるゴミ問題が深刻化していました。
都内には、いくつかのゴミ焼却炉があったものの、噴煙、悪臭、害虫が問題視されていて、解決策のひとつとして、江東区の湾内に埋立処理施設を建設しますが、10年も経たないうちに、埋立処理は限界を迎えてしまうことに。
打開策として都は、各区に清掃工場を設ける提案を行いましたが、工場建設は遅々として進まず、杉並区は住民妨害により、清掃工場の建設自体が頓挫することに。
実際に都内から出るほとんどのごみ処理を行っていた江東区は、杉並区の態度を問題視し、杉並区からのゴミの受け入れを拒否しました。あわせて、江東区側から提出された、自区内で処分場を持つという原則に賛成か?反対か?問う意見書を受け、都が主導で解決に乗り出す「ゴミ戦争宣言」が出される事態にまで問題が発展しました。
その後、東京都行政の主導によって改めて、全区での清掃工場建設が決定され、ゴミ戦争は沈静化されていきましたが、一連の出来事は「東京ゴミ戦争」として、歴史に刻まれました。
そして、この日は、ゴミ宣言の日として、その経緯や我田引水的思考がもたらす教訓を、後世に伝えるべく記念日が制定されています。
【新清水トンネルが開通】
1967(昭和42)年9月28日、群馬県と新潟県の山間部に位置する清水峠を貫通する幹線トンネル「新清水トンネル」が開通しました。
清水峠を通す幹線としては、清水トンネルが既にあったものの、清水トンネルは単線だったため、戦後の経済成長で、新潟県への交通量が増えたことへの対応策として、新トンネルの建設が着工されました。
新清水トンネルの開通により、清水トンネル:上り(東京方面)専用、新清水トンネル:下り(新潟方面)専用として区別され、使用されています。
後年には、上越新幹線用の大清水トンネルも開通していて、清水峠には、計3本の幹線トンネルが存在しています。
《清水峠3トンネル》
[清水トンネル]
開通:1931(昭和6)年9月1日
全長:9,702m
用途:上越線上り線路
[新清水トンネル]
開通:1967(昭和42)年9月28日
全長:13,500m
用途:上越線下り線路
[大清水トンネル]
開通:1982(昭和57)年11月15日
全長:22,221m
用途:上越新幹線(上り・下り)線路
【パソコン記念日】
1979(昭和54)年9月28日、日本電気株式会社(NEC)が、パソコンブームの火付け役となった「PC-8001」を発売したことにちなんで、記念日が制定されています。
PC-8001は、当時画期的とされた、キーボードと本体が一体化したデザインで、定価は168,000円でした。
それまで発売されていたパソコンは、最低価格が20万円〜の製品がほとんどだった時代に、20万円を切るPC-8001は、多くの話題を集めました。
同機は、スペックでも他製品に引けを取らず、企業を中心に、発売から3年間で約25万台の売り上げを記録したことで、以後多くのメーカーが、積極的にキーボード一体型パソコンの開発・製造へと乗り出していきました。
【世界狂犬病デー】
細菌学者で、狂犬病ワクチンの開発者でもあるフランスの生化学者=ルイ・パスツール博士の功績を称えるとともに、同氏を偲んで、狂犬病予防連盟が同氏の忌日[1895(明治28)年9月28日]の、9月28日に記念日を制定しています。
日本における狂犬病は、ワクチンの普及によって、ほぼほぼ絶滅状態にはあるものの、発展途上国、ワクチン未接種・未達の地域、犬の飼育悪環境では、人を含めたすべての哺乳類に感染し、感染力が非常に高く、発症してしまうとほぼ死に至る危険性があることから、狂犬病の恐ろしさや対処法の認知を広めつつ、その撲滅を世界的に呼びかける活動が続けられています。
近年では、渡航先からの帰国後に感染が発覚するケースも見受けられることから、現地での充分なケアも呼びかけられています。
(以上、ネット検索より)