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【馬券データ分析】関西馬/関東馬徹底比較 2025

こんにちは。キラリです。

今回は、2024年シーズンも終わりを迎えたので、さまざまな観点から関西馬と関東馬の成績比較を行い、今後のねらい目などについてご紹介していきたいと思います。

(中央競馬では昔から美浦トレーニングセンターに所属する関東馬よりも栗東トレーニングセンターに所属する関西馬の方が強いと言われており、私も関西馬を高く評価しています。)

長文となっていますが、「遠征」と「重量種別」の章がおすすめとなっていますので、よければそこだけでも見ていただければと思います。


データ比較

直近10年間の年別データ

まずはこちらのデータからご紹介します。

下の表は、中央競馬における全レースを対象に、直近10年間の関西馬/関東馬の単複回収率を年別に集計したものになります。

(地方馬、外国調教師管理馬、出走取消、競走除外のデータは除いています)

結果を見ますと、毎年安定して栗東の関西馬のほうが高い回収率を示しています。

2024年の月別回収率

2024年の月別の回収率を集計した結果が下の表になります。

私は確率収束の早い複勝回収率を優先的に見ているのですが、6月、7月、8月、10月は美浦の関東馬のほうが高い回収率を示しています。

昨年も7月、8月、9月は関東馬のほうが高い回収率を示していましたので、「夏場は関東馬のほうが回収率が高い」傾向にあるのかもしれません。

ただ、納得できる理由が説明できないため、実際の競走馬の評価条件には適用しておりません。

2024年の平地/障害別の回収率

次に平地競走と障害競走に分けて回収率を集計した結果が下の表になります。

結果を見ますと、障害競走では関東馬のほうが高い回収率を示しています。(赤枠)

ただ、2023年の結果では、障害競走でも関西馬のほうが高い回収率を示していたので、2024年は偶然、関東馬のほうが強かっただけかなと考えています。

2024年のクラス別の回収率

次に、2024年のクラスごとに回収率を集計した結果が下の表になります。

クラスごとに回収率を集計しても、ほとんどのクラスで関西馬の回収率の方が高くなっています。

赤枠の平地G1クラスでは、2023年は関東馬のほうが単複回収率で上回っていたのですが、2024年は関西馬が圧倒しています。


平地G1クラスで3着以内の馬

ここで、2024年の平地G1クラスで3着以内に来た馬をふり返ってみます。

私が注目したポイントとして、赤枠の3歳牝馬路線では美浦の関東馬が結果を出していますが、それ以外では栗東の関西馬が非常に強かった1年だったなと思います。

また、高松宮記念では「ビクターザウィナー」が3着に入り、安田記念では「ロマンチックウォリアー」が1着になるなど、外国調教師管理馬の活躍も目立つ年だったと思います。

レースの馬齢制限ごとの回収率

次に、2024年のレース毎の馬齢制限別に回収率を集計すると下のような結果となります。

結果を見ますと、基本的に全ての年代で関西馬が高い回収率を示しています。

今年はあまり、特筆したポイントは無いかなといった印象です。

遠征

次は、私が「遠征」と呼んでいる観点をご紹介します。

これは、関西馬/関東馬が「どの競馬場を得意としているか」という傾向を分析したもので、個人的には非常に重要視しています。

理由としては、例えば関西の栗東トレセンから阪神競馬場に移動してレースを行うのと、札幌競馬場に移動してレースを行うのでは移動距離が全然違うため、長距離移動を行った馬の方が移動の疲れによりレースでの結果が出にくいと考えられるためです。

また、滋賀県栗東市と北海道札幌市では気候がかなり異なるため、そのような気候の変化の影響を受けることも考えられます。

下の表は、直近10年分(2015年以降)の競馬場ごとの複勝回収率を集計したものになります。

上の表を見ますと、基本的に全ての競馬場において、関西馬が複勝回収率で上回っているのですが、札幌と函館はほとんど差がありません。

この結果から、やはり札幌競馬場や函館競馬場では移動距離の長い関西馬は実力を発揮しづらい状態にあると考えています。

続いて、競馬場ごとの複勝回収率を年別に集計しなおした結果が下の表になります。

上の表では、関東馬の方が複勝回収率で上回っている欄を赤枠にしています。

年別に集計すると、年によって結構バラツキがあります。ただ、長期的にはやはり札幌と函館以外では関西馬の方が高い回収率を示すため、私の場合は「札幌競馬場と函館競馬場以外では関西馬を高く評価」することでトータルして数%程度の回収率改善をおこなっています。

その他の注目ポイントとしては、中京競馬場、中山競馬場、東京競馬場では、直近10年間で関東馬が勝っている年が1度もありません。

また、関東馬は京都競馬場と阪神競馬場(特に阪神)も非常に苦手としていて、そもそも出走頭数自体が少なく回収率も低いため、馬券的にはおすすめできません。



ここから障害競走のデータを除いて、平地競走に絞った分析結果をご紹介します。



2024年の芝/ダート別の回収率

ここから平地競走に絞って、芝/ダート別に回収率を集計した結果が下の表になります。

芝とダートに分けますと、ダートの方が成績が拮抗しています。これは、2023年も同様の傾向を示していました。


2024年の距離別回収率

次に、距離別の回収率を集計した結果が下の表になります。

上の表を見ますと、赤枠のダート1700~2400と芝2500~3600では、関東馬のほうが高い回収率を示しています。

ただし、年別に集計してみると長期的な傾向とは言えませんでしたので、参考程度に見ていただければと思います。

重量種別

中央競馬では、レース毎に斤量(負担重量)の決め方が4種類存在し、これを重量種別といいます。

斤量の決め方の概要としては以下の通りです。

【ハンデ】
出走馬の実績等を考慮し、ハンデキャッパーが負担重量を決定するレース

【別定】
レースごとに負担重量を決定する基準(獲得賞金や勝利数)が設けられているレース

【馬齢】
馬の年齢や性別によって負担重量を決定するレース

【定量】
別定レースであって、馬の年齢や性別によって負担重量を決定するレース


この重量種別ごとに、2024年の関西馬/関東馬の回収率を集計すると下の表になります。

結果を見ますと、ダートのハンデ戦と馬齢重量では関東馬の回収率が高くなっています。


ハンデ戦の年別回収率

では次に、ハンデ戦に絞って直近10年分の年別回収率を集計してみると下のような結果となります。

結果を見ますと、2022年~2024年は3年連続で単勝回収率でも複勝回収率でも関東馬が上回っています。

私はこの結果を非常に興味深く感じていまして、

近年、「外厩」と呼ばれる施設が充実してきていることから、以前よりも関東馬と関西馬の実力差が無くなってきており、その傾向の変化が、レース結果の拮抗しやすいハンデ戦から現れ始めているのではないかと考えています。

そろそろ競走馬の評価条件として採用してもよいかもしれないと思い、非常に注目しているデータとなっています。

長くなりましたが、ご紹介したかった内容は以上となります。

結論

結論をまとめますと、以下のようになります。

・全レース含めた年別回収率を見ると、やはり関西馬が強いです。

・2024年のクラス別回収率を見ると、平地G1クラスの牝馬3歳路線では関東馬の活躍が目立ちました。

・競馬場ごとに回収率を比較すると、長期的には札幌競馬場と函館競馬場では関東馬と関西馬の回収率は拮抗しており、それ以外の競馬場では関西馬の方が高い回収率を示しています。

・重量種別ごとに回収率を比較すると、直近3年間はハンデ戦で関東馬の回収率が高くなっています。

雑談

読んでいただいた方ありがとうございます。

関西馬と関東馬の比較については、近年、関東馬の実力が上がってきているのではないかと思い毎年注目して見ているのですが、2024年の結果を見るとやはり、関西馬のほうが強かったですね。😅

関西馬のほうが強い理由として、「栗東坂路」と呼ばれる調教施設が優秀で、馬に効果的な負荷を与えるため、栗東の馬のほうが強く育つからだと昔から言われています。🤔

ただ、美浦トレセンの坂路が改築されたり、「外厩」と呼ばれる放牧中にも調教を行う施設が整備されたりと、関東の環境も改善が進んでいるため、関東馬が関西馬を上回るタイミングが来てもおかしくないと思っています。😍

この大きな傾向の変化については、データを見ながら慎重に判断していきたいと思っており、気づきがあれば発信していきます。

何かしらご参考になれば幸いです。

以上となります。

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