【馬券データ分析】私の回収率改善法
今回は、私自身が競馬予想をしていて回収率が伸び悩んだときなどに、どのように考えて打開してきたかご紹介します。
何かしらご参考になればと思います。
なお、私の予想手法は、数パーセントずつでも回収率が上昇するような条件をとにかくたくさん見つけて積み上げることで、少しづつ回収率を改善していく方式ですので、そのような手法にご理解いただけるかた向けの記事になってしまうことはご了承ください。
回収率改善の考え方
まず、回収率を上げるためには「強い馬」を探すのではなく、「過小評価されている馬」を探す必要があります。
理由としては、勝率80%の強い馬を見つけたとしても、オッズが1.1倍であれば、長期的な回収率は88%にしかなりません。
一方で、勝率が30%程度の馬でも、オッズが4倍であれば長期的な回収率は120%になります。
そのため、「強いけれど、その実力ほどにはオッズが下がらない(人気にならない)」ような馬を選定する必要があります。
そして、オッズは大多数の人が購入した馬券によって決まります。
つまり、回収率を上げるためには、「大多数の人」がどのような情報を見て、どのように判断して馬券を買っているかを考えて、その一歩先を行くことが必要になります。
逆に言うと、「大多数の人」と同じ情報を見て同じ判断をしていると、回収率は上がっていかないということになります。
そのうえで、回収率を上げる方法は大きく分けて以下の3種類に分かれると考えています。
1.多くの人が見逃しやすい(軽視している)情報を利用する
2.多くの人が過剰に意識している情報を利用する
3.多くの人が到達しにくいところまで情報を深堀りする
私は、回収率が伸び悩んだときや、環境が変わってきて予想ロジックの見直しが必要だと感じたときに
自分が持っている一般的な競走馬の情報と、上の3つの観点を照らし合わせながら、新たな抽出条件を考えたり、条件の見直しをすることで回収率を改善しています。
具体例を紹介していきます。
具体例
1.多くの人が見逃しやすい(軽視している)情報を利用する
多くの人が目にする、競馬新聞や競馬予想サイトの出馬表では、競走馬ごとに直近5レース分の結果が記載されており、
1~3位で入着したレースの蘭が、赤や青で着色されて目立つように表示されているのが一般的です。
また、着順がもっとも大きく表示されています。
上の出馬表を見ると、多くの人は無意識のうちに過去レースの「着順」というファクターに目がいってしまい、
それ以外の、「日付」「場所」「距離」「馬場状態」「頭数」・・・などの情報を相対的に軽視してしまいます。
具体的にいうと、多くの人が「前走7頭立てのレースで1着になった馬と、前走18頭立てのレースで1着になった馬を同列に評価してしまう。」といったことが発生します。
当然、前走7頭立てのレースで1着になった馬よりも、前走18頭立てのレースで1着になった馬のほうが、厳しい条件で勝ち上がった強い馬である可能性が高いと考えられます。
このような考察の結果採用することになったのが、前走の出走頭数が多い馬ほど過小評価されており、馬券的においしいため「前走の出走頭数が多い馬を高く評価する」という条件です。
■その他事例
「馬番」に関する事例
「馬齢」に関する事例
「芝/ダート×性別」に関する事例
「距離増減」に関する事例
「セン馬」に関する事例
「毛色」に関する事例
「新潟千直」に関する事例
上記の例のように、多くの人がどのような情報を見て、何に注目しやすいのかを考えて
大多数の人が軽視してしまっている情報から優位性のある条件を発見することで、少しずつ回収率の改善につながっていきます。
競馬予想サイトだけでなく、競馬新聞、雑誌、テレビ中継、ラジオ中継などを聞いている人もいます。
例えば、パドック解説では「初ブリンカー」ということが強調されたりします。
では、「初ブリンカー」の馬は馬券的なうまみがあるのか、単複回収率を調査してみる。といった動きが非常に有効です。
また、そのような条件は書籍をヒントに得られることもあります。
競馬に関する情報をいろいろなところから集めていくことが有効だと考えています。
2.多くの人が過剰に意識している情報を利用する
私の場合は、「夏は牝馬」や「関東馬より関西馬のほうが強い」といった、昔からよく言われていることや、格言のようなものが今でも事実なのかを確認し、事実であればそのまま乗っかり、事実でなければ、該当する馬の評価を下げることで回収率の改善をしています。
例えば、競馬では昔から「関東馬より関西馬のほうが強い!」、「西高東低」だといわれています。
単複回収率をベースに両者の強さを比較すると、今でもまだ、若干関西馬のほうが回収率が高い傾向にあるのですが
近年、関東馬がメキメキと実力をつけている傾向にあると考えています。
もし、その勢力図が入れ替わった場合、「関西馬のほうが強い!」という昔からの情報を信じる人が一定数残り続けるため、必ず関西馬が過大評価され、関東馬が過小評価されるようになります。
そうなれば、自分は関西馬の評価を下げ、関東馬の評価を上げていくことで回収率の改善を図ることができます。
また、競馬をやっている人の中には、ジョッキーの名前だけを見て馬券を買っている人が一定数います。
私のおじさんもそうなのですが、私のおじさんは会うたびに「武豊が来たのか、来なかったのか」しか言わないのです。
武豊が来たときは嬉しそうに語り、武豊が来なかったときは悲しそうにしています。
彼は、馬を選んで買っているのではなく、武豊を買っています。
特に年配の方の中には、昔から愛してやまないジョッキーがいて、そのジョッキーをずっと追い続けているという人は結構多いです。
その他、藤田菜七子騎手のように、16年ぶりに誕生したJRA生え抜きの女性騎手として注目され、異常なまでに人気になってしまうケースなどもあります。
ということは、レース条件に関係なく人気になりやすい騎手とそうでない騎手が存在すると考えられます。
そこで実際に騎手ごとの単複回収率を調査すると、過小評価されやすい騎手というのが見えてきます。
■その他事例
「夏は牝馬」に関する事例
「芝スタートのダート」に関する事例
「ダート替わり/芝替わり」に関する事例
「減量騎手」に関する事例
「前走着順」に関する事例
「人気先行馬」に関する事例
以上のように、競馬格言みたいなものをヒントにしたり、周囲の人がどのように馬券を買っているのかを観察したりすることで、多くの人が過剰に意識している情報があれば、その逆を行くことで自身の回収率向上につなげられると思います。
3.多くの人が到達しにくいところまで情報を深堀りする
これは例えば、多くの人が前走上がり3ハロンタイムだけを見て馬の強さを判断しているとすれば、自分はここに別のファクターも組み合わせることで、より高精度に強い馬を判定していく、といった方法です。
具体的には、以下の記事をご参照ください。
他の例でいうと、多くの人が「前走のレースレベル」をGⅠ、GⅡといったグレードだけで、判断しているとしたら
自分は、「走破タイム」「馬場状態」「グレード(クラス)」「年齢」などの情報を使って、より正確にレースレベルを判定し、馬を評価していくことで回収率の改善につなげるというような手法です。
■その他事例
「斤量体重比」に関する深掘り事例
「種牡馬」に関する深掘り事例
「厩舎」に関する深掘り事例
「馬体重」に関する深掘り事例
「前走脚質」に関する深掘り事例パート1
「前走脚質」に関する深掘り事例パート2
おそらく1.2.に比べるとこの3.が実践しやすく、オリジナルの判定方法などを開発することで、より楽しみながら回収率を上げていけるのではないかと思います。
その他意識していること
次に、回収率を上げるためにさらに私が意識していることを2つご紹介します。
強そうに感じる = 過大評価されやすい = 回収率が低い
目立つ = 人気になりやすい = 回収率が低い
「強そう」に感じたり、「目立つ」要因というのはいくつか考えられます。
■要因
・圧倒的な結果を出している
・メディアにとりあげられている
・数が少なく希少性が高い
・目立つ色をしている
・大きい、または極端に小さい
・掲示板にのる
・気性難やゲート難、馬体の特徴など、馬の個性が好意的に受け止められる
など・・・
これらをヒントに回収率を上げられそうな条件を考えることもあります。
最期に
以上が、私が回収率を改善するときに意識したり、実施してきたことの一例となります。
すぐに大幅な改善が見込めるような内容ではないかもしれませんが、なにかしら参考にしていただけたら幸いです。
以上となります。
******************
記事の全体図はこちら
******************