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【馬券データ分析】「前走着順」2025

こんにちは。キラリです。

今回は「前走着順」について、最新のデータ傾向とオススメの競走馬の評価条件についてご紹介します。


前走着順の考え方

私は以前、「前走着順が4~9着の馬を高く評価」していたのですが、近年その傾向が変わってきたため、評価方法の見直しを行っています。

前走4~9着の馬を高評価していた理由

まず、私が「前走着順が4~9着の馬」を高く評価していた理由を説明します。

多くの人が目にしている、競馬新聞や競馬予想サイトの出馬表(馬柱)を見ると

競走馬ごとに直近5レース分の結果が記載されており、1~3位で入着したレースの蘭を、赤や青で着色して目立つように表示されているのが一般的です。

この、「目立つように色が塗られている」ということが非常にポイントで、上の出馬表を見ると、多くの人は無意識のうちに「色」に目がいってしまい

「たくさん色が塗られている馬が強い馬」だと感じて、1~3着で入着した馬の馬券が買われやすくなっていき、オッズが下がりやすくなります。

しかし、実際は同じレースで3着だった馬と4着だった馬では、大きな実力差はないはずです。

つまり、前走1着~3着の馬は、4着以下の馬と比較して人気になりやすく、回収率が低いのではないかと予想できます。

一方で、前走で二桁着順だった馬というのは、大穴狙いの競馬ファンの方に、その実力以上に馬券が買われていき、回収率が低くなります。

実際に、数年前まではデータ上でもこの傾向が出ていたため、私は「前走着順が4~9着の馬」を高く評価していました。

では、そのような傾向がでているか、改めてデータで確認していきます。


前提

分析対象データ

今回は、2015年以降の中央競馬で障害競走と新馬戦を除いた全レースを対象に分析をおこなっていきます。(約10年分)

(データ詳細)
期間:2015/1/1~2024/12/22
今走または前走が障害競走のデータ:除く
新馬戦:除く
デビュー戦:除く
今走 出走取消/競走除外:除く
前走 出走取消/競走除外/競走中止/失格:除く

データ分析

約10年分のデータ確認

上記の約10年分のデータを対象に、前走着順ごとの単複回収率を集計したのが下の表になります。

私は確率収束の早い複勝回収率をより重視して見ていくのですが、赤枠の前走1着~10着の馬に大きな差は見られません。

一方で、青枠の前走11着~18着の馬は着順が悪くなるほど回収率が低下していく傾向にあると言えます。

以前は、前走1~3着の馬というのはもっと回収率が低かったのですが、私が上でご説明した着順の色塗りの話は、すでに一般書籍などでも語られているため、優位性がすでにオッズに反映されてしまっていると考えられます。

では、前走11着~18着の回収率がなぜ着順が悪くなるほど低下する傾向にあるのかといいますと

競馬解説記事や、テレビ中継、全頭診断などの記事を読んでいると「二桁着順」や「二桁順位」、「二桁人気」というワードがよく出てくるため、多くの人が「一桁なのか、二桁なのか」に注目しやすくなります。

そして「二桁着順」と、ひとくくりされることが多いため、10着だった馬と18着だった馬が同じような強さだと認識されやすくなっている環境にあると言えます。

そのため、前走の着順が悪くなるほど、過大評価される度合いが強くなり、回収率が低下していく傾向にあると考えています。

ここで、「前走1~10着」と「前走11~18着」の2つのグループに分割して回収率を再集計します。

結果を見ますと、前走1~10着の馬のほうが単勝回収率で11.3%、複勝回収率で11.9%、回収率が高くなっていることが分かります。

ここまで大きな差が出てくるのは、前走着順というファクターが非常に注目度の高いファクターだからだと考えています。


5年分の年別データ確認

次に、同じ条件で直近5年間の年別回収率を見ていきます。

結果を確認しますと、赤枠の2020年の単勝回収率では結果が逆転しています。

ただし、私はこの程度のブレであれば一時的な下振れだと考えて、「前走1~10着の馬の回収率が高い」という傾向は長期的に信頼できる傾向だと判断します。

この結果から、以前は「前走が4~9着の馬を高く評価」していたのですが、「前走が10着以内の馬を高く評価」するように評価条件の見直しを行いました。

さらに回収率を高める条件

ここから、さらに回収率を高める条件とその効果についてご紹介します。

その条件は「前走1~10着 かつ 前々走1~10着」という条件です。

考えかたとしては、前走で使った条件を前々走にも適用するというシンプルなものです。

約10年分のデータ確認

約10年分のデータを対象に「前走1~10着 かつ 前々走1~10着」「上記以外で前走1~10着」「前走11~18着」の3つのグループに分割して単複回収率を集計した結果が下の表です。

上記のように、2段階の評価条件にすることで、より回収率を上げ、なおかつ詳細に競走馬を評価できるというメリットがあります。

5年分の年別データ確認

次に同じ条件で年別に回収率を集計した結果が下の表になります。

結果を見ますと、確率収束の早い複勝回収率で、ほぼ毎年安定して「前走1~10着 かつ 前々走1~10着」の馬が最も回収率が高く、「上記以外で前走1~10着」の馬がその次に回収率が高いという傾向が出ています。(赤枠)

この結果から、上記傾向は長期的に信頼できる傾向だと判断しています。

なお、単勝回収率は比較的確率収束が遅いため、年別のデータで見るとブレることがありますので、補助的に見ていただければと思います。

結論

結論をまとめますと

・「前走1~10着 かつ 前々走1~10着」の馬が最も回収率が高く、「上記以外で前走1~10着」の馬がその次に回収率が高い

となり、私は競馬予想をする際はこの序列に従って競走馬を評価しています。

雑談

ちなみに、2024年のみに絞って前走着順ごとの回収率を集計すると以下になります。

見ると、前走4着が単複回収率で非常に強い数字を出していますね😶

以前は前走6着が強かった時もあるのですが、このあたりは年によっても変わってきます。

また、掲示板にのるかどうか(5着以内かどうか)で回収率に差が出ていたこともあったのですが、最近は5と6の差はあまりないです🤣

いずれにしても、前走着順の回収率の傾向(=競馬ファンの考え方)は変動するので、変化に合わせて対応していく必要があるかなと思います😅

以上となります。
読んでいただいた方ありがとうございます。

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