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【馬券データ分析】「前走の出走頭数」

こんにちは。キラリです。

今回は、私が長年重要視している予想ファクターである「前走の出走頭数」について、回収率の高い馬を抽出する条件と、それによってどの程度回収率が上昇するのかご紹介します。

また、記事の後半では、さらに踏み込んで回収率の高い馬を見つける方法をご紹介しております。


前走の出走頭数の考え方

前走の出走頭数というファクターはあまり注目されることのないファクターだと思いますが、私はそのように軽視されている情報から回収率の高い条件を見つけ出して、回収率を改善しています。

軽視されているからこそ、長期的に安定して回収率の改善効果が見込めます。

傾向としては、前走の出走頭数が多い馬ほど過小評価されており、回収率が高い傾向にあると考えています。


前走の出走頭数が多いと過小評価される理由

理由としては非常にシンプルで、「7頭立てのレースで1着になった馬」と「18頭立てのレースで1着になった馬」を比較すると

後者のほうが、より厳しいレースを勝ち抜いた強い馬である可能性が高いです。

しかし、競馬新聞や競馬予想サイトの出馬表を見ると、競走馬ごとに直近5レース分の結果が記載されており、

出走頭数に関係なく、1~3着で入着したレースの蘭を、赤や青で着色して目立つように表示していることが普通です。

また、着順が最も大きく表示されています。

そうすると、上の出馬表を見た人の多くが無意識に「前走の着順」に注目してしまい、相対的に他の情報を軽視してしまいます。

実際、上の出馬表を見ていただきますと「前走の出走頭数」は赤矢印のところに非常に小さく表示されています。

結果として、前走の出走頭数に関係なく前走の着順が良い馬の馬券が買われていき、オッズが下がりやすくなると考えられます。

しかし実際には、7頭立のレースで1着になった馬よりも、18頭立のレースで4着になった馬のほうが強い可能性は十分にあります。

つまり、多くの人は過去レースの「着順」を過剰に意識してしまう環境にあるため、相対的に過去レースの「出走頭数」を軽視してしまい

前走の出走頭数が多かった馬は、少なかった馬に比べて過小評価されることにつながると考えています。

では実際に、そのような傾向が出ているか過去データを確認していきます。


前提

分析対象データ

今回は、2014年以降の中央競馬で障害競走と新馬戦を除いた全レースを対象に分析をおこなっていきます。(約10年分)

(データ詳細)
期間:2014/1/1~2023/12/17
今走または前走が障害競走のデータ:除く
新馬戦:除く
デビュー戦:除く
今走 出走取消/競走除外:除く
前走 出走取消/競走除外/競走中止:除く

データ分析

約10年分のデータ確認

上記約10年分のデータを対象に前走の出走頭数ごとの単複回収率を集計した結果が下の表になります。

上の表を見ると、前走の頭数が12頭を超えたところから単複回収率が数パーセント上がっていることが確認できます。(赤枠)

そのため私の場合は、12頭以上のレースを「多頭数レース」、11頭以下のレースを「少頭数のレース」として競走馬の評価に使用しています。

「前走12頭以上」と「前走11頭以下」の2つのグループに分割して、回収率を再集計した結果が下の表になります。

単勝回収率では5.8%、複勝回収率では3.9%回収率が改善していることが確認できます。


5年分の年別データ確認

次に、「前走が11頭以下」と「前走が12頭以上」の馬にグループ分けして、直近5年分の年別回収率を集計した結果が下の表になります。

上の表を見ると、赤枠の2019年の単勝回収率と、2022年の複勝回収率では結果が逆転しているものの、それ以外では前走の出走頭数が12頭以上の馬のほうが数パーセント高い回収率を示しています。

私はこの程度のブレであれば、一時的な下振れだと考えて「前走12頭以上の馬の方が回収率が高い」という傾向は、長期的に信頼できる傾向だと判断して競走馬の評価条件に採用します。

たった数パーセントの改善かと思われるかもしれませんが、このような長期的に安定して回収率を上げられる条件をたくさん積み重ねることで、より高い回収率の買い目を抽出できるようになります。


さらに回収率を向上させる条件

ここから、さらに回収率を向上させる抽出条件を紹介します。

抽出条件

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