【馬券データ分析】新潟千直は外枠有利?
こんにちは。キラリです。
新潟競馬が始まりますね!楽しみです!
(2024新潟開催:4/27~5/19、7/27~9/1、10/5~10/27)
今回は新潟芝1000メートル(新潟千直)の枠順データをご紹介します。
新潟芝1000メートルというのは、コーナーが無い特殊なレースとなっていまして、私は結構好きなレースです😄
結論
結論から言いますと、よく知られているように新潟芝1000メートルでは外枠の回収率が高いです。
ただ、「外枠」をどのように定義するのか、どの程度の回収率改善が期待できるのかについて、データの分析結果をご紹介したいと思います。
新潟千直で外枠有利な理由
まず、新潟千直で外枠有利な理由について説明します。これには下の2通りの説があります。
①外枠の馬は馬場の荒れていない外ラチに近いところを走れるため有利
②外枠の馬は外ラチ沿いに走ることで馬がまっすぐ走れるため有利
私としては②の影響が特に大きいと考えています。
その理由としては、競馬は数センチの差で勝敗が分かれてしまう競技ですので、「馬が最終直線で距離ロス無く、まっすぐ走れるか」ということは、勝敗に直結する重要な要素になってきます。
これはコーナーの存在する他のレースにおいても同様です。
そもそも馬は「全速力でまっすぐ走る」というのが、身体のつくり的に難しくなっており、左右によれそうになるのをジョッキーができるだけ修正しながら走っています。
そのため、レース後のジョッキーコメントを聞いていても、最終直線で馬がまっすぐ走ったかどうかに言及することはとても多く、ジョッキー目線からも非常に重要視していることが分かります。
そこで、新潟千直では外ラチを頼りに走ることで馬をまっすぐ走らせ、距離ロスを小さくすることができる外枠が有利だと考えられます。
また、レース映像を見ると、スタートと同時に各馬がいっせいに外ラチに寄ってきます。
内枠の馬は、うまく外ラチにつけられたとしても、その時点でかなりの距離ロスが発生していると考えられ、短距離戦では非常に大きなロスになります。
前提
分析方法
「枠順(馬番)」というファクターを扱う場合は、レースによって出走頭数が異なるため、内枠/外枠の分け方を工夫する必要があります。
例えば、馬番=8番の馬は、18頭立てのレースでは内枠ですが、8頭立てのレースでは大外枠になってしまいます。
そのため通常の馬番での分析だけでは、もの足りなさを感じてしまいます。
私の場合は、下の3種類の方法で分析を行っていますので、その結果をご紹介します。
①通常の馬番による分析
②逆馬番による分析
(馬番を逆に採番して分析)
③外枠率による分析
(内枠/中枠/外枠を全体の比率で決めて分析)
それぞれにメリットとデメリットがあるのですが、どれも非常に優秀な結果が出ていますので参考にしていただければと思います。
分析対象データ
新潟千直はデータ数がそれほど多くないため、今回は2014年以降の10年分のデータを使用します。
(データ詳細)
期間:2014/1/1~2023/12/31
新潟芝1000メートル以外のデータ:除く
出走取消、競走除外:除く
①通常の馬番による分析
まずは①通常の馬番による分析結果を紹介します。
10年分データの分析
上記の10年分のデータに対して、通常の馬番ごとに単複回収率を集計した結果が下の表です。
結果を見ますと、馬番13番以上の馬の回収率が高くなっています。(赤枠)
ここで、馬番が「12以下」と「13以上」にグループ分けして、単複回収率を再集計した結果が下の表です。
馬番13番以上の馬は、単勝回収率では37.0%、複勝回収率では43.8%回収率が高くなっていることが分かります。
また、馬番13番以上の馬の複勝を全通り買っていても回収率が100%を超えるという結果が出ています。
私が扱っているファクターで、ここまで顕著な差が出るものは他にありません。
5年分の年別データ分析
次に、同じ条件で直近5年分の年別回収率を集計することで、上記傾向の信頼度をさらに確認していきます。
赤枠の2021年と2022年の単勝回収率では結果が逆転していますが、単勝回収率は確率収束が遅いため、データ数が少ないと結構ブレます。
確率収束の早い複勝回収率では毎年しっかりと傾向が出ていますので、「馬番13番以上の馬の回収率が高い」という傾向は、信頼できる傾向だと判断します。
①通常の馬番による分析は以上です。
②逆馬番による分析
次に、②逆馬番による分析結果をご紹介します。
通常の馬番が内側から1番、2番・・・と数えていくのに対して、外側から1番、2番・・・と番号を振りなおしたものを「逆馬番」と呼んでいます。
これは一般用語ではなく、私が勝手にそのように呼んでいるものになります。
例えば、18頭立てのレースであれば「馬番=18番」の馬が「逆馬番=1番」となります。
「逆馬番=1番」というのは「大外枠」を意味しており、外枠の優位性を分析するのに優れた手法となっています。
10年分データの分析
上記の10年分のデータに対して、逆馬番ごとに単複回収率を集計した結果が以下となります。
結果を見ますと、赤枠の逆馬番5番以下の回収率が高くなっているように見えます。
(6番を含めるか微妙な数字ですが、今回は含めず進めていきます。)
ここで、逆馬番が「5以下」と「6以上」の2つのグループに分割して、単複回収率を再集計した結果が下の表です。
逆馬番5番以下の馬は、単勝回収率では34.0%、複勝回収率では40.6%回収率が高くなっていることが分かります。
5年分の年別データ分析
次に、同じ条件で直近5年分の年別回収率を集計することで、上記傾向の信頼度をさらに確認していきます。
赤枠の2022年の単勝回収率では結果が逆転していますが、この程度のブレであれば一時的な下振れだと考えて、「逆馬番5番以下の馬の回収率が高い」という傾向は、信頼できる傾向だと判断できます。
②逆馬番による分析としては以上となります。
③外枠率による分析
最期に、③外枠率による分析結果を紹介します。
「外枠率」による内枠/中枠/外枠の定義
「外枠率」というのも一般的な用語ではなく、私が勝手に呼んでいるだけなのですが、下のように計算します。
外枠率 = 馬番 ÷ 除外馬を含む頭数 × 100 (%)
このように計算すると、大外枠に近いほど数値が大きくなりますので、以下のように「内枠/中枠/外枠」を定義します。
外枠率: ~33% ⇒ 内枠
外枠率: 34%~66% ⇒ 中枠
外枠率: 67%~ ⇒ 外枠
具体例としては以下のように、内枠/中枠/外枠が決まります。
このように、出走頭数にかかわらず内枠/中枠/外枠を均等に分割してくれる点で優れた手法となっています。
10年分データの分析
上記の10年分のデータを対象に、内枠/中枠/外枠ごとの単複回収率を集計した結果が下の表です。
結果を見ますと、単勝回収率、複勝回収率ともに「外枠」の馬が非常に高い数値を示していることがわかります。
ここで、「内枠」と「中枠」の回収率の差は比較的小さいため、「内枠」と「中枠」を1つのグループにまとめて、再集計します。
結果を見ますと、外枠の馬の方が単勝回収率では27.7%、複勝回収率では43.8%高くなっていることが分かります。
5年分の年別データ分析
次に、同じ条件で直近5年分の年別回収率を集計することで、上記傾向の信頼度をさらに確認していきます。
結果を見ますと、2022年の単勝回収率では結果が逆転しています。(赤枠)
ただし、私はこの程度のブレであれば一時的な下振れだと考えて、「外枠の馬の回収率が高い」という傾向は、信頼できる傾向だと判断します。
追加情報
追加情報として、この外枠率による分析は出走頭数の多いレースほど、回収率の上昇幅が大きくなります。
例えば、頭数が13頭以上のレースに絞って10年分の回収率を集計すると
このように複勝回収率は100%を超えていきます。
通常、データ数が増えてくると単勝回収率と複勝回収率は同じくらいの数値に収束していくのですが
新潟千直では、多頭数のレースで人気馬が内枠/中枠に入っているような場合、人気馬が飛んで外枠の複勝回収率が跳ね上がっていると考えられます。
年別データで見ても、複勝回収率のほうが高い値を示している年が多いです。
③外枠率による分析としては以上となります。
最後に
今回は3種類の手法で分析した結果をご紹介しました。
どの手法でも「外枠の回収率が高い」という結果に変わりないのですが
実際に予想するうえで「どこまでを外枠とするか」ということについて、何かしら気づきを提供できていると嬉しいです。
個人的には「外枠率」の考え方を好んで使っていますが、「馬番」や「逆馬番」の結果も非常に優秀ですので、どれもオススメできます。
また、新潟千直については以下の記事でも有益な情報を載せていますので、よければご覧ください。
以上となります。
読んでいただいた方ありがとうございます。
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