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重晶石ノート

このノートでは重晶石を紹介していこうと思います。新入荷があったら加筆していきます。

まずは今朝届いたコロラド州の青い重晶石。

【重晶石/Barite】

 Sterling Mine, Stoneham, Weld County, Colorado,U.S.A.

小さな単結晶からいくつかの結晶が結合している大きなものまで、いろいろなサイズが届きました。

重晶石は硫酸バリウム(化学式:BaSO4)の鉱物です。斜方晶系ならではの結晶の形をしています。光をあてると斜めにクラックが入っているので、これで劈開の方向がわかります。重晶石グループの天青石SrSO 4と完全な固溶体系列を形成しますが、天然に産出される重晶石は組成上純粋なバライトに近いそうです(Hanor、1968)。

デンバーから約150kmのコロラド州北東部高原に位置するWeld CountyのStonehamの小さな町の北東約4マイルは、青い重晶石が採れる地域です。白褐色の粘土の層(※)の開放ポケット内の地下水から結晶化します。粘土中に埋め込まれた個々の結晶として、または小さな隔離されたポケット内から掘り出されることが多いのですが、最良の重晶は方解石充填の静脈で生じると言われています(Pearl、1972)。

※ モンモリロナイト(Montmorillonite)粘土と呼ばれています。モンモリロナイトは、珪酸塩鉱物の一種で、単斜晶系。粘土鉱物の一つ。1847年にフランスのヴィエンヌ県にあるモンモリヨンにちなんで命名されました。

ストーンハムの重晶石はくすんだ灰青色から鮮やかなアクアマリンブルーなど多少の幅はありますが、ほぼ青色です。長時間日光に当てると退色することが確認されています。色の原因は十分に理解されていませんが、取り込まれたSO 2 -およびSO 2 +からなる放射生成色中心に起因するという説があります。また、Pb +3イオンが原因となっているという説もあります。

掘り出した重晶石は素早く遮光されます。そのまま放置すると青色はあっという間に色褪せてしまうそうなので、保管の際にも直射日光が当たらないようにしましょう。

『鉱物レシピ』や『遊べる鉱物図鑑』にも書いたかもしれませんが、重晶石はバリウムの重要な鉱石です。硫酸塩(SO4)とバリウム(Ba)の化合物で、硫酸塩ではなく、炭酸塩とバリウムの化合物は毒重石という鉱物で、その名のとおり毒性があります。

バリウムの名称は、ギリシャ語で「重い」を意味するβαρύς (barys) に由来します。

また、新しい重晶石が入荷したら、加筆します。

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