タイムスリップ杯 主催レポート【デュエプレ】
はじめに
タイムスリップ杯主催のオウドゥンヌです。
6/22に開催したタイムスリップ杯は、87名(キャンセルを含めると92名)もの方に参加していただき、当日の観戦配信では常に50名以上もの方に見ていただいたようです!
以前開いた「ガチロボマスター杯」のように人気カードを使った大会でもないのに、これほど多くの人数が集まったことに非常に驚いています。皆さん、本当にありがとうございました!
そこで、本大会を主催の視点から、今後開く大会に活かせる良かった点、逆に今後改善する必要がある反省するべき点を分析したのが本記事です。
ルールを決めた経緯や、制限カードの理由の解説、大会後にとったアンケートへの解答なども行っているので、興味のある方に読んでいただけると幸いです。
ルール
以下のことを特殊ルールに制定しました。
ルールを決めた経緯
4月に「ガチロボマスター杯」を主催した時、「特定のカードプール」+「自由枠」という形式がかなり面白いことに気付きました。
特定のカードプールで自由枠のカードをサポートするのか、逆に自由枠のカードで特定のカードプールをサポートするのか、また限られた自由枠にどのカードを採用するかなど、普通の環境よりも非常に個人個人の色が出るからです。
そこで、このような形式の大会を開こうと考え始めた時、「特定のカードプール」として真っ先に思いついたのが「1弾環境」でした。
以前1弾環境限定のSPルールが開催された際、現在とは違い非常に繊細なプレイが要求されるため、どちらかといえば大味なデッキタイプが好きな私はあまり楽しむことができませんでした。
そこで、そこに「自由枠」として「2弾以降の未来のカード」を追加してあげることで、1弾の「繊細さが求められる」という良さは残しつつ「未来のカードパワーによる大味さ」も追加出来るのではないか?と思ったのが、本大会のルールを決めた経緯です。
結果として、アンケートでこのルールは大会参加者の皆さんから大好評の声をいただきました。ありがとうございます!
制限カードについて
今回制限カードに指定したカード達には、特定の基準を設けています。それは、
「そのカード単体で勝利することができ、
2枚以上になると異常なことをし始めるカード」
というものです。
まず制限を考えたのは、《超次元リュウセイ・ホール》と《真・龍覇ヘブンズ・ロージア》です。
この2枚はどちらも環境デッキで活躍している解説不要の壊れカードです。また、《リュウセイ・ホール》は《龍素記号Srスペルサイクリカ》と組み合わせると3回連続で使えるようになり、《ヘブンズ・ロージア》は《埋没のカルマ オリーブオイル》のようなLOケアが出来るカードと組み合わせると盾追加により1弾のカードプールでは突破が不可能になります。《ドラゴンズ・サイン》や《フェアリー・ギフト》で早出しするのもかなり悪いことが出来るでしょう。
これが理由で制限をかけていました。今だと《エンドレスヘブン》のナーフが入ったので、《ヘブンズロージア》は解除しても良いと思ってます。
次に制限しようと思ったのは、《ガチンコ・ジョーカー》。
これはあまでうすさんの助言により制限が決まりました。
ガチンコ・ジャッジにより1枚でも何度でも使い回すことができ、1弾のカードプールではマッドネスや強力なリソースカードが存在しないことから、1度使うだけでゲームが終わりかねません。
この汎用性の高さで他の未来枠のカードと組み合わせると、先にこのカードを使った者勝ちになりかねないと感じたので制限しました。
最後に制限を決めたのが、《龍覇グレンモルト》。
これは制限をかけるかかなり悩んだカードです。
というのも、《ガイギンガ》を龍解させるためには《青銅の鎧》や《シビレアシダケ》などを事前に出しておかなければならないため、1弾で強力な除去とハンデスに弱く、制限をかけるほどでもないかなと思ったからです。
しかし、直前になってこんなカードを見つけてしまいました。
そうです。《龍覇グレンリベット》です。
強力なマッドネス・クリーチャーである彼を採用することで、弱点だったハンデスがむしろカモになってしまうんですね()
コントロールにもビートにも強く、これではあまりにも対策のしようがないと思ったので制限をかけることに決めました。
事前の環境考察
除去・ハンデスを得意とするコントロール系統のデッキがメタの中心になると思っていました。
というのも、1弾のカードプールはビートダウン用のカードよりはコントロール用のカード(《ゴースト・タッチ》《汽車男》《ピカリエ》など)が充実しており、かつ優秀なトリガー(《アクア・サーファー》《デーモン・ハンド》など)も充実しているからです。
「コントロールを未来枠でどう強化or対策するか」というのが、本大会の参加者にとっての命題だったと思います。
その上で、私が強いと思っていたのが【ジャバジャック】と【墓地利用系デッキ】と【ハンデスコントロール】の3つでした。
【ジャバジャック】はコントロールに対して「手札が尽きないビートダウン」という、最も厳しい行動を押し付けられるデッキです。
ブロッカーでの耐久も1弾の《クリスタル・パラディン》で無効化できるので、恐らくtier1になるだろうと思ってました(あと安いし)。
【墓地利用系】はコントロールの除去やハンデスをむしろ逆利用できるので、コントロールに非常に強いのが評価点です。
1度走ればほぼどうしようもない【ロマノフサイン】、盾焼却をしつつ無限に蘇る【ゼロ・フェニックス】、《ライデン・ホール》のサブプランもある【赤黒MRC】あたりが強力だと思っていました。
【ハンデスコントロール】の強力さは先ほど解説した通りです。未来枠には、強力なハンデスor除去をしつつ除去耐性持ちQ・ブレイカーを設置できる《超次元ガード・ホール》《超次元バイス・ホール》、バウンスで妨害しつつトリガーを封殺して殴ることが出来る《超次元ガロウズ・ホール》&《龍素記号Srスペル・サイクリカ》あたりが強力だと思っていました。
ただ、いかんせん組み合わせが膨大すぎて、主催者自身も環境についてはそこまで深く考えていませんでした()
その他、強そうだなと思ったデッキ・戦術はほぼ「#タイムスリップ杯サンプルデッキ紹介」にて掲載しています。
結果(6-1以上を掲載)
優勝 赤黒MRC(あ さん)
準優勝 白単サザン(HINJI@速攻信者 さん)
3位(同率) ドロマーデスザロスト(ろりらぶりー さん)
3位(同率) 青緑ラムダMAS(ウィーーー さん)
5位 白緑ヴィーナスマネッキー(大石ク・ラウド さん)
事前の予想通り、非常に様々なデッキが存在する環境でした。
これは全デッキの使用率グラフにも如実に現れており、全体の6割が母数2以下のデッキタイプを使用していました。
その中でも特に多かったのが、優勝者も排出した【赤黒MRC】。
1弾のコントロールカードや墓地肥やしカードを存分に使えるのはもちろん、
・《MRC》の攻撃時効果でLOケアが可能
・《ライデン・ホール》による《雷獣ヴォルグ・ティーガー》のサブプランも可能
な事なども、ここまで使用率が高かった要因でしょうか。
その他、全体的な勝率が高かったのは【青白ジャバジャック】【青緑ラムダMAS】【青白遊撃師団】のような手札に困らないタイプのビートデッキ、【青黒ハンデス】を《魔の革命デス・ザ・ロスト》《超次元バイス・ホール》《超次元ミカド・ホール》などの未来枠で強化したデッキでした。
この辺りは、先述した「コントロールを未来枠でどう強化or対策するか」という本大会の命題がハッキリ表れていると思います。
なお、以下のtogetterに参加者の皆様がTwitterで公開したくださったデッキリストを順位順で並べてまとめています。よろしければご覧ください。
決勝戦の動画はコチラ
未来枠のカード
バラけすぎでしょ。
そう言いたくなるぐらい、様々なカードが使われていました。
特に使用者が1人しかないカードなんかは「こんなの使われたの!?」となるようなものが多く、そんなデッキリストを送られまくった主催者は笑いが止まらなかったとか…。
使用率上位の未来枠は、順当に使用率上位だったデッキのカードが並ぶ結果となりました。
《パーフェクト・マドンナ》や《パーフェクト・リリィ》の使用率が低かったのはちょっと意外でしたね。
個人的に面白いと思ったデッキ
アンケートでご要望をいただいたので、主観にはなりますが個人的に面白いと思ったデッキをご紹介します。
白緑ヴィーナスマネッキー(大石ク・ラウド さん)
《超新星ヴィーナス・ラ・セイントマザー》で《開運うれぴーマネッキー》を保護して、プレイヤーへの攻撃を防ぎ続けるデッキ。
なんと5位(6-1)の方のデッキです。これを考えつくのもすごいし、これがこの大会で通用すると思って持ち込めるのが凄すぎる…。
準緑単ゼノンダヴィンチ(CPL さん)
《宇宙巨匠ゼノン・ダヴィンチ》の効果で《二角の超人》を踏み倒すデッキ。まさか《ゼノン・ダヴィンチ》が使われるとは…。
除去が多い環境なので、実は強いのかもしれません。
6軸ガチロボ(霊能者クルト@NASA さん)
ガチロボマスター杯と勘違いして参加されました?
《キング・ネプタス》がいなくて悲しい😢
5cデッドマン=THE END(たらこ)
ジエンドマスター杯はもう終了してますって!
良かった点・継続するべき点
①前回「改善すべき点」として挙げたものを、ちゃんと改善できた。
前回開催した「ガチロボマスター杯」では、「対戦の流れ・スイスドローが分かりづらい」ということが反省点でした。
そこで、本大会ではスイスドローについての解説スライドをイベントページに設置し、さらに大会の流れについてもイベントページに詳しく記載しました。
このおかげで、スイスドローのルールが分からずに一度敗北するといなくなってしまう人やtonamel の使い方が分からず困っている人を、ガチロボマスター杯と比較するとかなり減らす事ができました。
この取り組みは今後も続けていこうと思います。
②ルールやサンプルデッキのスライド
ガチロボマスター杯の時に好評だったので、今回も継続して作成してみました。
今回は大会のルールが少々複雑だったので、それのケアのためにも、最初からルールを解説するスライドをイベントページに掲載しました。
これでイベントページが非常に分かりやすくになり、かつ見栄えも良くなったので、今後も続けていこうと思います。
サンプルデッキ紹介については、今回は強いデッキとは別に「安いデッキ」も紹介してみることにしていました。1弾のカードを生成したくない方も多いだろうと考えての試みです。
これらの取り組みはアンケートを取ったところ概ね好評であり、メタゲームや強いカードの把握がしやすくなると評価のお声をいただきました。(ありがとうございます!)
これも今後も続けていこうと思います。
③あまでうすさんの事前の練習会配信、練習試合募集タグの設定
今大会ではあまでうすさんが事前に大会の練習会の配信枠を取ってくださり、それも大いに盛り上がりました。
練習会のおかげで、参加者に大会の事前練習や環境考察の機会が与えられたのはもちろん、大会のことをよく知らない人への宣伝にもなりました。
あまでうすさんさえよければ、今後も続けていきたい試みの1つです。
また、これを受けて練習試合募集タグの需要があるのではないかということに気がつき、「#TS杯練習試合募集タグ」というハッシュタグを作成。こちらもそこそこ使われていたようで、「練習相手を集めやすくありがたかった」という声もいただきました。
かなり良かったので、次回からは大会開始と同時に練習試合募集のハッシュタグも作成して行こうと思います。
悪かった点・改善するべき点
①観戦配信をしてくださるあまでうすさんへの負担
現状の観戦配信ではあまでうすさんに多大な負担を強いてしまっているので、それを改善したいです。
大会の参加条件として、観戦配信のためにあまでうすさんとのフレンド登録を条件にしているのですが、今回は当初の想定を大きく上回る87人もの方に大会に参加していただいたことにより、あまでうすさんのフレンド欄が上限の100人となって新規登録できない状態となっていました。
今後もあまでうすさんに観戦配信を依頼しようと思っているのですが、そうなるとあまでうすさんのフレンド枠が大変な事になってしまうのでどうにかしたいです。
配信が落ちたことについては、そもそもデュエプレがちょっとおかしいレベルで重いゲームなので、ある程度は仕方ないと割り切っています。まつーらなんとかして❤️
しかし、こちら側からできる対策が何も無いという訳ではないので、今後は定期的にキャッシュクリア・再起動を行ってもらう、配信が落ちた際のサブの配信枠を予め準備しておいてもらうなどの、ユーザー側からできる程度の対策をあまでうすさんにお願いして取ってもらおうと考えています。
②記載漏れ
対戦を行う際、ルームは「対戦上の上側、マッチ画面の左側のプレイヤー」が作成するとしていました。
しかし、「通信上の問題によりルームを開くのが難しい時があるので、相手プレイヤーとの相談の上で、下・右側のプレイヤーでもルームを開けるようにしてほしい」という声をいただきました。
こちらのルールは、「ルームをどちらが開くか?」というやり取りを無くしてスムーズに大会を進行する為に制定しているものです。そのため、相手プレイヤーと相談の上ならば下・右側のプレイヤーがルームを開いても何ら問題ありません。
こちらについては、ジエンドマスター杯ではこの旨のアナウンスをしたものの、本大会では完全に記載するのを忘れていました。申し訳ありません。
次回からはイベントページにこの事を明記いたします。
おわりに&第2回タイムスリップ杯について
拙い文章でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
第2回タイムスリップ杯は未定ですが、恐らくやります!
2弾のカードプールを追加して2弾環境にするのも面白そうですし、1弾のままでもこのルールは新弾のカードでヤバいカードが来たら環境がガラッと変わるので面白そうだと思ってます。
ただ、毎弾やる…というよりは大会ネタが思いつかなかった時の恒例行事みたいな感じにしようと思ってます。
毎弾1度は何かしら面白い大会を開こうと思ってるので、その時はよろしくお願いします。
何か質問や追記してほしい内容がありましたら、私のTwitter(@Oudontype2)にお願いします。
オウドゥンヌ
大会のルール制定・サンプルデッキ作成のために参考にさせていただいた記事
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