ライオンの隠れ家と、妹と、いつかのこと。
ライオンの隠れ家、妹が毎週欠かさずに観ています。
だからわたしも、テレビから流れてくる ところどころを観ています。
今日は、みっくんが グループホームの体験に行っていました。
お兄ちゃんとではなく、知らない場所で、1泊するのです。
「いつか1人になります」「これは、1人になった時の練習です」
そうやって、小野寺さん(みっくんの仲間) が言う声が 聞こえました。
ドキッとして、テレビから目が離せなくなりました。
わたしは、重度の身体障害者で、体も丈夫な訳ではなくて、更に 自閉症スペクトラムももっています。
妹は、重度の身体障害があって、やっぱり体も丈夫じゃなくって、知的障害があります。
そしてとても年の離れた、ふたりぼっちの姉妹です。
いつか1人になります
お母さんもお父さんも、いつまでも一緒にいられません
痛いほどわかっています。
わたしは、1人がこわいです。
どんな時でも、自分の中で決まっている人としか一緒に居られません。
いまは、お母さんか 妹か ばあば だけです。
ライオンの隠れ家を観たあと、妹と
必ず話題になることがあります。
みっくんが通ってる事業所に行きたいよね
って。
こんな事業所があったら、一緒に行きたいよね って。
妹とは喧嘩ばかりします。
大体わたしが悪いです。
妹に我慢ばかりさせてしまいます。
なのに、妹はいつも、隣にいてくれます。
行く場所も、お土産も、持ち物も、
一緒だって、言ってくれます
学生の頃、放課後等デイに通おうと決心した時がありました。
その時、わたしはすごく怖かったです。
でも、妹が一緒に来てくれました。
そのおかげで何度か通うことが出来ました。
妹の力はすごいのです。
「ぼくには弟がいます」「弟はぼくがめんどくさいです」「弟は東京に行きました」
テレビから小野寺さんの声が聞こえました。
おなかにぽっかり穴が空いてしまったように、スースーしました。
どうしたらいいんだろうと怖くなりました。
ずっとずっと喉が痛くて、涙が出そうでした。
わたしは今、デイケアにも行けていません。
デイケアには、わたしの中で 安心できる と思える人が、まだ居ないからです。
でも、安心できる と思える なんて あるのでしょうか…
いつまでも成長できない、こわがりの自分で
どうやって生きていくんだろう…
妹より先に、わたしが道を進んでいかないと
楽しくて安心できる、一緒 の未来は
やってこないんじゃないかと思いました。
いつかは、ふたりぼっち、ひとりぼっちです。
小野寺さんの言う通りです。
いつかのための、今の頑張りが必要なのだ
と思いました。
これからわたしはがんばって、
そして 優しい妹に言いたいです。
いつかが来ても、大丈夫だよって、
だから一緒にいてくれる?って
そう言えるようになりたいです。
今日は、ライオンの隠れ家が終わっても
妹と話しませんでした。
わたしはまだ喉が痛くて、少しだけ 涙が渋滞しています。