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【それゆけ!凸凹ママ日記】気に入った和歌・主に西行法師

※久しぶりに雨の日のうたの弾き語り動画リンクあり…昨日雨だったので…(雨の日定期)

おざます。6時間睡眠。最近お腹出して寝てると朝寒いな…そろそろ梅雨寒?

さて表題の件。和歌好きじゃない人すまぬ。私の中で1大ムーブメントが起きているのでしばらくこの流れは続きそうでやんす。

自分が好きな歌を集めて自分が嬉しくなるためだけの歌集を勝手に編纂したい、と思い始めた。時間をかけて少しずつ。とりあえず昨日貼ったリンクの中で好きな和歌をこちらに移動というカタチでやり始める。

やはり雲好きとしては雲の歌をたくさん集めたい。それぞれに合った雲の写真とか添えられたら最高だな。これは歌集めと写真集めの両面からのライフワークだな。

昨日の日記で読みきれなかったリンク先をじっくり読んでみて気に入った歌いくつか。
http://sanka11.sakura.ne.jp/sankasyu5/jitenti.html

まず西行法師が亡くなった時に親交のあった定家が詠んだ追悼歌が気に入った。さすが定家だなと。他のどこか不器用な感じの西行法師の和歌群にあって、ひとつだけ異質で目立ってた。思うに定家・俊成親子は和歌にカッコ良さを追い求めた人たちで、西行法師はカッコ悪さを突き詰めた人なんだと思う。どちらもそれはそれで最終的には洗練されてステキ、という🤣

■望月のころは違はぬ空なれど 消えけん雲の行方悲しな (拾遺愚草・定家)

びっくりしたのが藤原定家の方が西行法師よりも40歳近く年若だったこと。定家選定の小倉百人一首に採られた西行法師の歌(嘆けとて月やはものを思はする かこち顔なるわが涙かな・千載集)が比較的若い時のものなのか、上に述べた通り作風のせいなのか、西行の方が若々しい雰囲気だったので、勝手に定家の方が年上だと思ってた。思い込みって怖いなぁ。

であとは同じリンク先で見つけた西行法師の「ちぎり」シリーズで気に入ったものを。

■君したふ心のうちはちごめきて涙もろにもなる我が身かな(山家集)

「あなたを思う心のうちは、まるで幼な子のようになり、何かにつけ涙もろくなるわが身であることよ。」

これなんか正直で好き。恋歌の章に入ってるけど別に恋じゃなくても心易い関係だったら友達でも親でも子でも涙もろくなる相手っていると思う。その人の前でたやすく涙できてしまう関係やその人を思うだけで涙が出てしまう関係は恋ならば或いはすごく苦しいかもしれないけれど。でもそれは考えようによっては良いものなのかもしれない。涙は心を癒すらしいので。恋でも愛でも涙は出し惜しみせずにじゃんじゃん流したら良いと思うよ個人的に。

■さるほどの契はなににありながらゆかぬ心のくるしきやなぞ(山家集)

「然るべき前世からの契りはあなたに対してありながら、思いがとげられず満たされることのない心の苦しさは、一体どうしたわけであろうか。」

これも最後の「くるしきやなぞ」の「やなぞ」に無性に心惹かれる。私の和歌の好みってなによりもまず耳触りからなんだなーと改めて。意味は後からついてくる。

■すさみすさみ南無ととなへしちぎりこそ奈落が底の苦にかはりけれ(山家集)

「気ままに戯れて「南無」と唱えた生前の地蔵菩薩との因縁こそは、奈落の底の苦に代わるのだったよ。」

もうお分かりでしょうが「すさみすさみ」という言葉の響き激推しですのん🤣

この歌は山家集の中の聞書集という分類で収録されているけれど、これは逆に恋歌と捉えても面白い。地蔵菩薩を好きな人に置き換えて、好きになるつもりなんかなかったのに、気ままに戯れているうちに深みにハマってしまった…恋の苦しみの奈落にのたうち回っている…恋は落ちるもの、というのは人の世の常。人生なんてそういう風にままならないものなのよ👍

               
■物思へどかからぬ人もあるものをあはれなりける身のちぎりかな(山家集)

「恋ゆえのもの思いをしても、自分ほどの思いをしない人もあるのに……、まことにあわれな身の宿世だなあ。これほどまでにもの思うとは。」

人によって感じ方や物の見え方ってすごく違う。これは本当に日々感じることで。私は私の目で見える世界がわりと気に入っている。私の目を通して見るとわりとなんでも新鮮で楽しいんだコレが。(なんでもスッキリ忘れるから)

■ほととぎすいかばかりなる契にて心つくさで人の聞くらむ(山家集)

「いったいどのような縁によって、人はたやすく不如帰の声を耳にすることであろうか。自分のように聞きたい、聞きたいと心を尽くすことなく……。」

たとえばこれを現代の学生さんの恋歌だとするならば、このシチュエーションは、好きな人の声を聞きたいのに全然接点がない…会って話すとかそこまで望まないからせめて遠くにかすかにでも声が聞きたい…同じクラスの人や同じ部活の人や家族はいくらでも声を聞けて良いなぁ、全然その価値を分かってないくせにズルイなぁ…というところだろうか。

そりゃね、それが仏教で言うところの縁(えにし)というものなのかもしれない。人の恋愛半径はわずか50センチだとも言うから、普通なら身近でなければ恋もなにも始まらないはずで。逆に芸能人や二次元や距離が遠い人に恋をする気持ちってなんだろう…想像力?触れ合うこともできない相手に恋をできるなんて、人間って高度な生き物だと思う。それだけに悩みも深いのかもなぁ。

和歌の世界では「ほととぎすの声」を滅多に聴くことのできない珍しいものとして扱う…実際はけっこうあちこちで鳴いてるからわりと聞こえるんだけどね。「いわばフィクションの美なのじゃ」…と昔読んだマンガ版小倉百人一首の解説でマンガの定家さんがしみじみと言ってたのを覚えている。

(たしか、ほととぎす鳴きつるかたを眺むればただ有明の月ぞ残れる…後徳大寺左大臣の歌の解説だったと思う。これも今思えばしみじみとした余情のある良い歌よね。そもそも不如帰は夜に鳴くのか?それもフィクションの美か?)

子どもの頃読んだ教養漫画ってけっこう鮮明にコマの隅の手書き文字まで覚えていたりしますよね。この無駄な記憶力…小さい頃にぜひ一生使える教養ある本をわが子に与えようとする親の気持ちが最近よくわかる。伝記マンガとか歴史マンガとか、たしかに大人になってから意外と役に立つかもしれない。直接のビジネスシーンではなく、生きる上で。今役に立ってるよ、ありがとう昔の自分…そしてわりとそういう本が手に取りやすかった環境を与えてくれた両親よ。

さて起きなきゃ!昨日は和歌見すぎてて寝落ちしたから風呂に入りそびれたので朝シャンしないと…高校生みたいだな!(高校生は夜も風呂入った上での朝シャンだが…そんなに洗いすぎるとダメージで毛根もげるよ?)

ではでは、ちゃおちゅーる!!

#写真コチラ 。リンク先のツリーに古今和歌集の歌も2つほど紹介した。
https://twitter.com/kirakiramamama/status/1267411686178213888?s=21

あと雨だったので雨の日のうたの演奏動画も貼っといた。よければぜひ。
https://twitter.com/kirakiramamama/status/1267415817857019905?s=21

最近和歌ばっかりで現代の歌を歌ってない…ていうかギター触ってない…。アカンな一点集中型人間ゆえに。昨日BookLiveの公式Twitterがオススメしてた天文学者の夫がアレで…という漫画、すげーハートフルで泣けました。私からもオススメします。よし、起きよう(2回目)
https://twitter.com/booklive_pr/status/1267025547202183168?s=21

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