「きみの色」の感想。あったかソーメンの行方。
映画「きみの色」を観てきました。
以下、感想です。
ストーリーの重要な部分のネタバレはありませんが、一切ネタバレ知りたくない!!!
って方はご注意ください。
それではどうぞ⛪️
「きみの色」の劇中歌で「水金地火木土天アーメン」という曲があります。
この曲、映画を観に行く前から聴いてました。
癖になるんですよね〜、歌詞とメロディーが。
この曲の中に、「きのうのごはんは あったかソーメン」という歌詞があります。
この部分が好きでして。
不意に食べ物!しかもそうめん!
わたしはこの部分を聞いて、劇中でそうめんを食べるシーンがあるのだろう!と想像しました。
しかも「あったかソーメン」。暖かいそうめん。つまりにゅうめんです。
にゅうめんが出てくるアニメなんて見た事ない!!
にゅうめんってことは、主人公が風邪をひいて、食欲無くて、深夜に目が覚めて小腹が空いて、そんでにゅうめん食べるシーンがあるんじゃない!?
めっちゃ良い。
あと歌の中に
「あした たべたいのは おいしいラーメン」
「ふたりで たべたいな こってりラーメン」
と、ラーメンに関する歌詞もあります。
これは絶対劇中にそうめんとラーメンを食べるシーンがある!!
わたしはそう確信しました。
アニメや漫画、映画の中での「食べるシーン」がわたしは好きです。
「美味しそうだから」以外にも、食事シーンがあるとキャラクターの生活や日常をより身近に感じられるからです。
キャラクターが「生きている」感じがします。あと睡眠シーンも「生」を感じる。
そして、そういう日常を切り取ったシーンに、元気をもらえる事があります。
良いセリフとか、かっこいい戦闘シーンもドキドキして興奮とわくわくを与えてくれるのですが、そうではない日常のワンシーンで、「この世界でこのキャラは生きているんだな」という感覚が、なんといいますか、じんわりしてくるんですよね…(言語化難しい)。
それと、作品を作っている人たちはわたしにとって雲の上の存在で、良い意味で「人間じゃない!」と思う事が多々あるんですが、
作品のなかでキャラクター達の食事シーンや睡眠、お風呂とか、買い物してる様子とか、わたしたち現実世界の庶民の「普通」がリアルに描かれていると、
作品を作っている神ががっている人たちも、「普通」の人間なんだな、って思えて安心感を得たりなんかも、します。
なので、この映画の中でどういう風に食べるシーンが展開されるのか…めっちゃ期待して観に行きました。
結果、映画の中ににゅうめんを食べるシーンは出てきませんでした……
ラーメンを食べるシーンはあるといえば、ある……
でもカップ麺だったし、そんなに重要な役割でも無かったです…
カップ麺も美味しい。好きだけど、想像してたのはどんぶりに入ったラーメンだったので…あと「こってり」って歌ってたから、お店のラーメン食べるのかな〜🎵なんて……
みんなでバンドの練習帰りに、「ちょっと食べていこーよ!」的な。
ラーメンが思い出になる。きっとこの先もラーメン食べるたびにこの日のことを思い出すんだろうな〜と思えるような…
そんな妄想をしていたので、残念でした😂
映画の中で朝食を選ぶシーンがあるのですが(ここ重要です!「選ぶ」だけで「食べる様子」は見れなかったのです!)、主人公のトツ子ちゃんが選ぶ朝食はリンゴ1個とコーンフレーク(確か)でした。
え、少なくない?高校生の女の子だよね?
わたし高校生の時、朝食に白ごはん3杯とか食べてたけども…
こんなもんなんか?普通は??でもトツ子ちゃん、ふっくらした体型で描かれてるのになぁ〜…。
きみちゃんのお婆ちゃんが作ってくれるラザニアがすごく美味しそうでした!
その前は煮物を作っていた。煮物からラザニアまで。お婆ちゃんレパートリー豊富だね〜!!
しかもヴィヴィアンのラブジャケット着て、かっこいいお婆ちゃんだったな。
きみちゃん自身も、葛藤を抱いているシーンなので、美味しそうな食事を前にしても表情は暗く…
ラザニアの絵は美味しそうでも、雰囲気が美味しそうじゃない。
「食べる」ことに対してあまりポジティブさを感じない。
「水金地火木土天アーメン」がトツ子ちゃんが作った曲で、その曲の中に食べ物が出てくるのに、劇中あんま食べないな…っていう…
歌詞にまで食べ物の名前出すような子なのに…?
でもお菓子はちょいちょい映っていた。やたらお菓子を食べていた。
アイスクリームも。
そういう感じで「若さ」を出してるのだろうか?
「高校生くらいの時って、ご飯しっかり食べなくてお菓子ばっか食べてるよねー」みたいな???
うーん🧐
でもこのお菓子のシーンも、もっと美味しそうに描いて欲しかったな…
食べてることが背景っぽい。
そもそもグルメ映画じゃないんだから、それでいいんだろうけど!
わたしが勝手に、にゅうめんを食べるシーンがある!と期待して違ったってだけなんですけど(笑)🤣
どーーーしても、映画の感想として、そこが引っかかってしょうがないので、noteで発散です……。
ストーリーなどに全く触れてなくてすみません。
でもとても良い雰囲気の映画でした!
とにかく優しい世界なんです。みんな優しいの。
色も綺麗だし。
若い時の、新しいことを始めるわくわく感とかね、エネルギッシュな感じが良いですね。青春〜。
でも音楽に前傾姿勢じゃ!!って感じでなくて、みんな各々の生活のなかで「バンドしよーよ!」って感じがいいですね。
バンドも一生懸命だけど、人生かけるほどではないゆるさというか、「楽しんでる」感じ。「人生の寄り道」「人生の息抜き」という感じ。
3人とも自分の人生に息が詰まりそうだけど、ちょっと寄り道して音楽始めたらすごく大事なものに出会えたわ。っていう。
休憩大事!息抜き大事!それぐらいのゆるさで大丈夫だからね!っていうメッセージ。
その休憩も人生の一部だから。
「熱血」って時代遅れなのかな…と思いつつ、でもこういうメッセージを鵜呑みにしちゃって寄り道ばっかしてると後悔するのよ、とも思う。
実際、現実で成功してる人ってめっちゃ努力してる熱血家だったりするよねー。
難しい。人生は罠だらけ。
………
穿った見方をしてしまった。いかんいかん。
あと絵も新しい感じで新鮮で、劇中歌も今風で良かった。
のに、EDのミスチルの曲…なんか古いなーと感じた。
なんか急に「……ん?」って感じ。
若い人向けの映画ではなかったのか?
なんでミスチルだったんだろう?
ミスチルも好きだけど、この映画とはちょっと合ってないかも…
や、ミスチルの曲のイメージだと「きみの色」っぽさはあるけど、
声が違うかな…っていう。
劇中歌が今風だっただけに、ギャップがありました。
あと、きみちゃんの「靴」がアップで映るシーンが印象的でした。
きみちゃんだけなぜか「靴」が大きく映るんです。
何か意味があるのかな?
ギターをお兄ちゃんが置いていった、と言っていたので、靴もお兄ちゃんの物だったんでしょうか?
それとも、きみちゃんはクールで表情があまり変わらないので、顔でなく足で演技を見せてる、って事でしょうか?
靴もお兄ちゃんの物だとしたら、もしかして服も…??
オーバーサイズをおしゃれで着ていると思ってたけど、もしかして服もお兄ちゃんのだから全部大きかったのか…??
めっちゃブラコン??
わかんないですね。探したらそういう設定はどこかで見れるのかもしれないけど、あえて見ずにいろいろ考えるのも楽しいんですよね😉
あと最後のライブシーンでの3人の衣装!!
こういうの好き!!
3人とも衣装のテイストがバラバラなんですよ。
トツ子ちゃんはフォーマルな衣装。
きみちゃんはロックな衣装。
ルイくんは、ああいう服装ってなんて言うんだろう…派手なスーツみたいな…ひらひらが付いてて、中世ヨーロッパみたいな。
とにかく、衣装の統一感ガン無視で、各々が自分の「正装」でステージに臨む姿が良かったです。
こういう一見バラバラに見えて、実はお互いを尊重しあってる感じが好きだなぁ。いいよねぇ。
なんやかんや書いてたら、思ったよりも長い感想になってしまいました。
もし全部読んでくださった方がいらっしゃいましたら、ありがとうございます😊